2/16 2005掲載
冬の味覚 丹後半島蟹の旅 手打ち庵
いささか旧聞に属しますが、旨い蟹を食べようと、友人夫婦と4人で、寒波襲来の2週間ほど前にずわい蟹の本場、
丹後半島に行って参りました。
博多、北九州のふぐと並んで冬の味覚の王者、丹後半島の蟹の魅力のおすそ分けです。
蟹を食べるだけがこの旅行の目的ではないと、まず向かったのが、若狭の小浜です。
小浜はその昔、博多とならんで、大和における大陸からの玄関口であり、神社仏閣の大変多い町です。
弥生三月、奈良の東大寺二月堂で繰り広げられるお水取りの行事は有名ですが、以外と知られていないのは
二月堂にお水取りの水を送る行事がある、「お水送り」の若狭の神宮寺です。
3月2日の夜、神宮寺の境内にある井戸の清水を汲み
鵜の瀬というこの川のほとりに流し、「お水送り」
をします。その水が10日後、二月堂のほとりにある若狭井でくみ上げられ、お水取りに使われるというお話です。
神宮寺の本堂の前にて
雪の降る中、次に向かったのは、若狭で唯一の国宝の建物がある明通寺。ここの三重の塔は鎌倉時代の建造物です。
こんなところにも信楽の狸がいます。
なんでも、このお寺の特別注文とか。
観光はこれくらいにして、夕暮れも近づき、今回の主目的である蟹を目指して、今夜の宿がある丹後半島の付け根の
久美浜に向かいました。
温泉に入って、浴衣に着替えて、夕食を待ちます。
手にしているのは、蟹の殻を入れるバケツ。
さき付けは蟹しんじょ
日本海の魚を使った刺身も新鮮でおいしいが、蟹の前には影が薄い。
これからが蟹、かに、カニ。 まずは、刺身、 甘くてなんともいえない旨みがあります。
次は、まるまる一匹を鉄なべの上で焼く、焼き蟹。当然まだ活きています。つめに着いている青いタグはブランドの証明。
採ってきた船の名前が入っています。
焼くときは、みそがこぼれないように、このようにひっくり返して焼きます。
少し焼けたところで、残酷にもまだ動いている心臓を食べろというのです。これにはびっくり。おなかの真ん中の白いところが
心臓です。
全体がこのように半焼けの状態で
味噌を食べます。
これが、実に旨い。このような蟹味噌を食べたのは初めて。
後は、しっかり焼いて焼き蟹本来の旨さを堪能します。
口直しに、若狭の牡蠣。これも絶品でした。
再び蟹にもどって、今度はしゃぶしゃぶ。 まるで花が咲いたようになります。
もう言葉がない。
まだこれでもかと、かにすきです。
バケツの殻もこんなにたまりました。
そして、締めくくりはやっぱり 雑炊。
蟹だけの紹介では、宿に申し訳ありません。ここ丹後地方は丹後ちりめんで有名です。廊下の天井にも丹後ちりめんが
このようにデコレートしてあります。
部屋から見る久美浜の入り江。
雪景色がすばらしい。
泊まった宿は当然のことながら温泉ですが、露天風呂以外に、部屋の中に24時間かけ流しの檜作りの温泉がありました。
写真撮り忘れ。
今回の旅行のメンバーです。
翌日起きると朝から雪。雪景色の天橋立を見ようと、やってきました。
私は、天橋立は高校卒業の時、垂水君らと来て以来ですので、39年振りです。
股覗きです。
このように見えます。
雄大な景色を見ながら、リフトに乗って下ります。
少し寒かったのですが、雪景色と蟹と温泉に日ごろの疲れを癒すことが出来ました。