ドイツ紀行 手打ち庵
其の1−デュッセルドルフ編
ドイツで開催される学会で講演するためにザクセンの王宮都市と呼ばれるドレスデンに行くことになりました。
と、ここまではいつもの出張のつもりだったのですが、歌華人もデュッセルドルフに住まいする従姉の娘さん
のところに行くことになり、二人して関西空港からドイツへ飛び立ちました。関西空港からフランクフルトま
で12時間ほど、そこからデュッセルドルフまでは約50分の空の旅です。
関西空港発フランクフルト行きのルフトハンザ機は朝９：５５の出発ですので、2時間前の空港到着を考えると、
我が家を6時半に出発です。朝食もそこそこに家を出ましたので、ANAのラウンジで軽い食事を摂って休憩です。
フィンランド上空です。このあたりはかなり雪景色。
フランクフルトに午後3時到着、1時間50分の乗り継ぎでデュッセルドルフ行きに乗ります。時間がかなりある
とおもいきや入国審査や国内線搭乗時のセキュリティー検査で結構時間をとられ、ほとんど待ち時間無し。
ちなみに今回始めて、フランクフルトの空港で所持しているパソコンのスケジュールチェックなるものを受けま
した。なにやら名詞サイズのものでパソコンの裏面とキーボード上をスキャンして、データを読み取りました。
たぶん時限爆弾が仕掛けられているかどうかのチェックと思います。ドイツ人の係官には私がそんな悪人に見え
たのでしょうか？アメリカでは一度も引っかからなかったのでが・・・
さて、夕方6時前にデュッセルドルフに到着、従姉の娘さんの出迎えを受け、彼女の運転の車で空港から20分位
のところにある彼女の家族が住む町メットマン(Mettmann)に向かいます。メットマンはデュッセルドルフの東に
あり、ナイフで有名なゾーリンゲンとデュッセルドルフの間に位置します。
これは、空港からメットマンに向かう景色です。このように空港を離れるとすぐにのどかな田園地帯になります。
メットマンの家に到着すると、ちょうど夕食の時間、家族みんなで歓迎パーティーです。
やっぱり、まずはビール。独特の形のグラスで飲みます。
そして、ビールに合うのは、ソーセージでしょう。ご主人が暖炉の煙突の一部を改造して作った手製のオーブンで
ソーセージや肉を焼いています。
私はもう一杯、今度は黒ビールです。
リビングには日本から運んだ日本人形とお雛様が飾ってあります。リビングの壁面に作られた飾り棚はもちろん手
製で、人形とお雛様にあわせて作られています。
お雛様は年中このように飾られています、お嬢さんの婚期を逸することなんて気にしていないようです。
反対側の壁には安藤広重の東海道五十三次の浮世絵。五十三次全部あるようですが、これだけしか飾れないとのこと。
翌日、私はドレスデンへ向かわねばなりませんが、午後の便なので、出発までメットマン近郊を観光することにしま
した。ここは、ネアンデルタール・ミュージアム。
皆さん、昔中学で習った人類の祖先、ネアンデルタール人の骨が発掘された場所なのです。
（なお、蛇足ですが、我々学校で習った時代にはネアンデルタール人は人類の祖先と解釈されていましたが、現在は
分子生物学の発達により、ホモ・サピエンスの直系ではなく、分枝した別種ということのようです）
ミュージアムの中に入ると、にこやかにネアンデルタール人が迎えてくれます。
そして、頭蓋骨
周囲はこのように自然がいっぱい、清らかな小川と森に囲まれています。
デッセルドルフに向かう途中、沢山の黄色い畑が見えます。実は東にあるドレスデンに向かう飛行機の中からは、さ
らに多くの黄色の畑を見ることができました。
これは菜の花畑で、今世界中で話題になっている石油に代わる燃料を作るため、つまりバイオディーゼル車（ガソリ
ン８０％、菜種２０％）用の菜種油を摂るために大量の菜の花を栽培しているということです。
デュッセルドルフの町に入ってきました。 路面電車の線路の上を走っています。
そして、メーンストリートにある日航ホテル。
この一角にある日本館で昼食です。もちろん中は純和風。私はカツ丼を食べました。
少々、高いですが、味はグーでした。概して日本料理屋の味はアメリカに比べるとヨーロッパの方がまともです。
最近のアメリカでは日本料理店が増えすぎて、日本人の板前ではなく、中国人や韓国人、あるいはベトナム人までが
板前をしているからかもしれません。 其の点、ヨーロッパの方がまだ本物があるということでしょうか。
なお、この店、お茶は無料ですが、水は有料でビール並みの値段です。
昼食後、私は空港まで送ってもらい、一人ドレスデンへ向かいます。
ドレスデン編に続く