このマルメゾン宮殿に隠棲したジョセフイーヌは、ナポレオンの再婚、
息子の誕生、めまぐるしく変わる政治や社会の動き、ナポレオンの
エルバ島配流を見ながら1814年、肺炎のため51才で亡くなりました。
「ボナパルト・・・エルバ島・・・ローマ王(ナポレオンの息子)」が
最後の言葉でした。
ジョセフイーヌはナポレオンの皇后としては有名ですが、実像はあまり
知られてなくて前半生の生きかたや、ナポレオンと結婚直後の気持ちの
すれ違い等から、正当な評価がなされていないようでした。
フランス革命という激動と混乱の時代に夫は処刑、自分自身も明日も
知れぬ状況の中で、二人の子どもを抱えて生き抜いたこと自体が
奇跡的なことでした。ナポレオンとの結婚後、やがてその期待にこたえるように
身を処していったジョセフイーヌに対してナポレオンも評価し、離婚後も
ジョセフイーヌに対するいたわりを忘れず、ナポレオンが終生愛したのは
ジョセフイーヌだけでした。
参考資料
「ジョセフイーヌ」革命が生んだ皇后 安達正勝 白水社
から引用させていただきました。