11/21 2007掲載

暮雨(くれさめ)の滝
 
                  川島道子
                                                                                                                                                                                                                                                                  私ども高齢者トリオの恒例の秋の登山は義弟がインターネットで
探してくれた九重の「暮雨(くれさめ)の滝」になりました。       
 
渋滞が予想される「大吊り橋」を避けて、色彩ロードを通って目的地に
向かいましたが、途中九酔渓によく似た紅葉のきれいな場所で記念撮影。
 
 
 
3度も登った湧蓋山(わいたやま1500m)が青空のもとくっきりと
見えて感激しました。頂上から眺める九重連山は格別で、登りのきつさを
忘れさせてくれます。
 
 
 
「暮雨の滝」は坊がつるを流れる鳴子川の途中にあり、大船山林道を
横切る川を渡ってこれから奥に向かいます。
 
 
 
大船林道は坊がつるにいたる道で、大船山登山の入り口でもありますが
一般車両の通行はできないようです。私どもは林道の入り口に駐車して
歩き始めました。
 
 
 
紅葉の時期は人気があるようですが、この日は私たちだけで
のんびりと木漏れ日の中、落ち葉をふみしめながら歩いて
いきました。
 
 
 
突然前を雉が横切り驚きましたが、道のどちらかに巣があるのか
なんども横切って、私たちを楽しませてくれました。
 
 
 
「暮雨の滝」の道を探しあぐねているときに、同じくその滝を探して
おられるご夫婦と出会い、おしゃべりをしながらご一緒しました。
偶然でしたがそのご夫婦は、私の住むご近所の方でお嬢さんが私と同じ
茶道の流派であることには驚いてしまいました。
 
 
 
やっと滝への入り口を見つけました。
 
 
 
深くつもった落ち葉の道を目印を頼りに水音のする方向に
向かいました。後ろが私です。
 
 
 
滝はこのロープをたどって下りなくてはなりませんでした。
 
 
 
妹が下りて行く先にわずかに水面が見えます。
私は握力がありませんので下りるのは諦めました。
 
 
 
九重山中で唯一の滝「暮雨の滝」は、大迫力の滝というわけでは
ありませんが、四季折々の表情がとても豊かな滝と言われている
ようです。
 
 
 
空を見上げますと青空に紅葉が映えて、はっとする美しさです。
「暮雨の滝」駐車場に戻りますと、入り口の休憩所の女性から
絞りたての牛乳のサービスがあり、テーブルには全て手作りの
漬物がお茶うけとして置いてありました。
 
 
 
蓮以外はすべて自家製で、その種類の多さに圧倒されました。
駐車料1000円のなかにここでのサービス料がふくまれていて
納得しました。
 
 
 
その女性は胃を全部摘出しておられて、ここの駐車場で自分の得手の
漬物や登山客のための弁当作りに自分の居場所を見つけ、生き甲斐に
しておられました。
 
 
 
その日の宿泊先に向かう途中、飯田高原から見る三股山(1745m)は
私には九重連山のシンボルのようで夕日に輝く三股山をこの秋も見ることが
出来て幸せでした。
 
 
 
翌日ふたたび牧の戸峠まで足をのばし、付近を散策しました。
2年ぐらい前から私たちの恒例の九重登山は、私の後ろの黒岩山
(1502m)になりました。牧の戸峠から200mの登りですが、
頂上近くは急登で、下りもハードで、高い山ではありませんが
私たちには登山の実感がもてる場所です。
 
 
 

黒岩山中腹から眺めた三股山です。その右側に硫黄山が煙をはき
それに星生山(1762m)が連なって、その雄大な眺めに身も
心もリフレッシュされたように思いました。年齢とともに登れる
山が限られてきますが、九重連山は登って良し、眺めて良しの
私にとってはかけがえの無い、そうして愛してやまない山々です。
 
いつも義弟のおかげで九重登山ができて感謝しています。今回も写真を
使用させていただきました。

TopPage