5/8 2007掲載
想い出の映画スター
デボラ・カー
私の若いころの楽しみは映画と読書で、中でも映画は高校で
映画研究部をつくったぐらい熱狂的でした。主に洋画でしたが
高校2年生ぐらいから映画雑誌を買い、それに刺激されてまた
映画へのお熱が上がるという状態でした。
そのころから買い集めた映画雑誌(最大4種類をとっていました)
を、結婚するとき持参し、袋とだなに40年近く眠っていたのを
最近とりだして眺めているうちに、これは是非みなさんに紹介
したいと思うようになりました。150冊近くありますので
色々な角度からとりあげて紹介したいと思います。
私がヴィヴィアン・リーやエヴァ・ガードナーとともに大好き
だったのがデボラ・カーでした。イギリス出身で気品ある容姿は
まさに貴婦人そのもので、男女を問わず年齢をこえて多くの
ファンに支持され、昭和32年度(1957)「映画の友」ファン
投票で、当時若手のオードリー・ヘップバーンやエリザベス・
テイラーを抜いて1位になっています。この時36歳の演技派女優と
して珍しいことでした。
デボラ・カーはそのその美しさとともに、演技派女優として
アカデミー賞の主演女優賞に6回も候補になりながら、
受賞にいたらず、1995年にアカデミー名誉賞を受賞して
います。
イギリス出身のデボラ・カーはエレガントな容姿から、
「クオバディス」や「ジュリアス・シーザー」など歴史劇に
重宝がられていましたが、役柄には飽き足りなく思っていました。
「地上より永遠に」に出演したことで、それまでのイメージ
から脱皮し、新しい役柄に挑戦していきました。
この映画でのデボラ・カーには、三島由紀夫も魅了された
ようです。
デボラ・カーはどんな役を演じても、優雅さと品があり
的確な演技力は、作品の大きな魅力になりました。
私生活も堅実で、ハリウッドのゴシップになることは
ありませんでしたが、二子を儲けた夫とは離婚し、やがて
脚本家と再婚して現在スイスで静にくらしているようです。
95年、アカデミー協会は6回ノミネートされながら一度も受賞しなかった
この無冠の名優に名誉賞を授与。 98年にはイギリス王室からナイトの
(女性の場合はデイムと称するようです)称号を与えられました。
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