ホスピスで出会った医師 2
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先日医師の素晴らしさを強調するため親父の最期に触れました。
実は私がこの仕事を始めることにしたのも、
親父の最期と関係しているんです。
医師との結婚からは少し外れますが、
私のこの仕事に対するスタンスを知っていただく良い機会ですので、
ここでご紹介しておきたいと思います。
親父は肝臓ガンを患いホスピスに入って、
菩薩様のようなお医者さんと出会い、人への不信からも開放され、
ホスピスの入院生活を満喫していましたが、
やはり病気には勝てず入院して20日ほどして危篤に陥りました。
臨終の時には意識もなく安らかに眠るように亡くなりました。
本人は確かに眠るようだったのですが・・・。
でも周囲は少し違っていました。
子どもや孫、親類など26人が臨終の場につめかけていて。
こんなにいたら部屋に入りきれません、もう。
しかも幼児や乳児がいるから、悲しみはありましたが暗い雰囲気はありませんでした。
年末でしたので揃ったということもありますが、
しかし私は親父の人生はプロセスはどうあれ、
幸福だったんだと心底思いましたね!
人生の最後をこれだけの肉親に看取られたんですから。
普通ないでしょ、こんな情景。
その人の生きてきた姿が最期に現れる。
よくこういわれますが、これは本当だと思いましたよ。
父親を亡くすんですから悲しくないはずはありませんが、
しかし寂しさや無常観みたいなものとは無縁でした。
「あーこんな最期が良いなあ、にぎやかで」
親父が逝ったのにそう思ったくらいです。
親父は孤独ではなく、大勢の肉親に看取られ旅立つことができた!
自分もこうなりたいと思ったらどうしなければならないか?
そう!非常時に何をおいても集まってくれる肉親がいないと話になりません!
これは複数の家族がいなければ無理ということ!
それもバラバラではなく肉親感情で結ばれていないとダメ!
つまり幸せな家庭を築く人々がたくさん必要になる!
ってことはまず結婚してなきゃ始まらんわな、こう考えたわけです。
暗い病室で誰にも見取られずに亡くなっていくのはあまりにも寂しすぎます!
みんな人として生まれてきたんですもん、
最期も豊かでありたいじゃないですか!
だからそのために、素敵な人生のパートナーを見つけ、
子どもも一杯作ってあったかい家庭・家族関係を作っておきたいもんです!