11/9 2001掲載

若葉の季節を過ぎ、日ごと緑の深さを増していった葉が色づく頃。
そして、その葉が風に舞うころ、私は季節の移ろいをひときわ強く感じます。
米国東海岸ニューイングランドと呼ばれる、北からメーン・ニューハンプシャー
バーモント・マサチュ―セッツ・ロードアイランド・コネチカットの六州には四季があり
紅葉の美しさで知られています。
美しく色づくためには、夏の暑さ、適度な雨量、そして秋口の急な冷え込みといろんな
自然の要素が必要なようですが、さて今年の紅葉は・・・・・
 
  
 
先ずはマサチューセッツ州西端のバークシャー地方から
 
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ボストンから西に車を走らせること約2時間。モホーク・トレイルと呼ばれる山道を行くと、
やがて視界が開けてきます。この辺りは、かつてネイティブアメリカン・モホーク族が住んで
いたところ。                                    
 
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                               2001年10月7日撮影
 
 
 
ここから更に 西へ30分。ウィリアムズタウンはアメリカで2番目に古い大学ウィリアムズ・
カレッジがある美しい町。
ここにシンガーミシン創立者が建てた”スターリン・アンド・フランシーヌ・クラーク美術館
があります。フランス印象派の絵画やイギリス銀細工のコレクションが充実しており、特に
ルノアールの作品が30点以上も・・・・・必見です!
下はクラーク美術館の裏庭写真です。昨年と今年の紅葉を比べてみると・・・・・
撮影日は一日違いです。
 
 
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2000年10月8日
この日のモホーク・トレイル、山頂では雪が散らつくほど寒かったので、平地にある
クラーク美術館の空気も透明感があり、冴え冴えとした感じ。
この赤とオレンジの間の微妙な色合いが、日本にはない紅葉の色だと思いますが
残念ながら写真では判りませんねぇ〜。
 
 
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2001年10月7日
今年は、いつまでも暑かったせいか少し疲れた紅色。
 
この近くには、シェーカー教徒の生活を再現した「ハンコック・シェーカー・ビレッジ」があり
更に南へ30分も行けばボストン交響楽団が夏の間公演を行なうタングルウッドの森、
またストックブリッジの町には、アメリカではとても有名な画家”Saturday Evening Post”や
”Life”の表紙の絵も描いていたノーマン・ロックウェルの美術館があったりと、自然と芸術
両方を楽しむことができます。下の絵がノーマン・ロックウェルが描いたその表紙です。
この絵のタイトルは”Santa's Mailbag” いつの世もサンタさんは、プレゼントで頭を悩ませて
いるのですね。たいへん!!!
 
 
 
 
次は一週間後ニューハンプシャー州立公園 ホワイトマウンテン近くの池にて。
ニューハンプシャー州はマサチューセッツ州の北に位置し、カナダとの国境に接しています。
 
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ニューハンプシャーには多くの池や湖があります。
 
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まるで宝石を散らしたかのような落ち葉
 
美術館が多いバークシャー地方とは違って、ここでは山・渓谷を歩いたりキャンプをしたりと
自然の中でアクティブに過ごすのが、最適かもしれません。
 
 
10月の終わりともなると、レキシントン近郊では紅葉した葉は散り、黄葉した樹々と落ち葉が
目立つようになってきます。
乾いた空気と落ち葉のカサカサという音が、秋の終わりを告げているかのようです。
 
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近所のゴルフ練習場、日本でいうところの「打ちっぱなし」
右の林はすっかり葉を落としてしまっています。
 
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我が家の裏も、こんなになりました。
 
 
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秋の味覚といえば
 
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(中央)胡桃など
 
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そして松茸。これは北米産で$5.90(700円)長さ10cmくらいでしょうか。
松茸は日本食を扱っているスーパーに10月下旬から約ひと月の間でています。
 
10月の最終日曜日から冬時間(日本との時差は14時間)となり、5時でもう真っ暗。
これから、日ごと夕暮れが早くなり寒さも厳しくなっていきます。
今週末の気温は零度から10度の予報。一戸建ての家では落ち葉掃除が大変な時期。
こちらでは男の仕事なのでしょうが、日本人家庭では妻がやるところが多いよう!
 
もうじき、すっかり冬枯れの景色に変わり夜が長くなりますが、私はこの季節が好きです。
心が落ち着きます。
では最後に、冬のお楽しみをちょっとだけご紹介・・・・・
 
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メーン州産の”あまえび”です。生・獲れたてをゆでたもの、どちらも本当においしい!
やはり鮮度が命。おいしいものがほとんどないアメリカで、これだけは凄く楽しみ!
ほんとにささやかな楽しみですが、私を幸せな気持ちにさせてくれる甘えびさまです。
今季も早くお会いしたいものです。
 
以上