3/15 2004掲載

「プティトマトの”御茶事”体験記」
 
    2003.3.13
 
御茶事"とは、簡単に言えば、持て成しの極意。
亭主みずから釜を懸け一服の茶を客に差し出す行為なり。
 
 
客となった僕は、その日の為に健康に留意し、
気持ちを一服の茶の為に収斂させました。!?
 
朝5時半起床。朝風呂を浴びる。
気持ちは清々しい!!
 
袱紗、懐紙、黒もじ・・・・等を準備。
亭主のお住まいは北九州市八幡西区の某所。
 
席入り"は11時30分
 
時間に余裕を持って、8時自宅を出立。
 
チョット寄り道!?
今日は何の日??
 
鹿児島中央駅と新八代間の部分開業
駅前では特設ステージが設けられ何だか何時もとは違う。。。???
新幹線の内部の模型  座る暇なかった。
 
 
 
ホームに上がると何やら騒々しい。
 
どうも様子が変?????何だか華やいだ雰囲気
ピエロに扮した男性、肌を露にした高校生。それにブラスバンド。
アナウンスによると鹿児島中央駅をでた”ツバメ”の一番列車が9時12分に到着するようだ。 
そのイヴェント見ず、後ろ髪を惹かれる思いで・・・・・・・。!?
僕は9時8分発の門司港行き快速列車で黒崎へ
 
 
 
博多駅を後にして 一路黒崎へ 一時間ジャストで到着!!
 
 
11時15分に某所に到着
今日の連客は義理の母とそのお弟子含めて4名
 
待合に入り、そこで身繕いをする。
 
 
煙草盆と料紙の上には硯箱
 
寄付きには 富田渓仙の十牛図
 
湯が所望され 準備が整ったら草履を履いて腰掛待合へ
 
 
                                                    亭主が蹲まで迎え付け
 
 
 
         正客から順に手を清め、口を漱ぎ にじり口に進む
 
 
 
三畳の小間の茶席に入り  お軸とお釜を拝見
内部は明から暗に移行したため真っ暗に感じられた。
お軸は大徳寺の清巌和尚 『円相に 是 道なり』
何時も平常心であれっと言うことね。
今の僕にピッタリ!? どこかの首相も言ってたね。
 
 
亭主の挨拶の後、今日お招き頂いた礼をそれぞれ述べる。
そして炭点前(懐石が終わる二時間後に最良の状態になるように)
亭主の袴の衣擦れの音が清々しさを演出!!
 
この動きで音が聞こえるでしょう♪♪♪。
 
 
炭点前が終わり 香合を拝見して
座布団が出され  懐石が始まる  
 
お向は飛魚 わかめ  意外と美味いンやね!!
は新ジャガイモ  一口の     煮物椀は  海老真蒸を玉子焼きで巻いてありました。
 
 
焼き物 真鱈の塩焼き 美味かった。 焚き合わせ  竹の子 蕗 インゲン 豆腐 何故か松茸??
 
酢の物  ウド  菜の花  アオヤギ 生姜 三杯酢
 
ここで飯器にはたっぷりのご飯 それに徳利に石杯
お酒もたっぷり頂きました。
 
 
酒肴にはイカの塩辛に青インゲンと大根卸
 
                連子窓からは春まだ浅い日の光が差し込んで茶席の空間を演出します。
            漸く目が慣れてきました。普段の生活は明るすぎる事がよーくわかった
                     人間の体ってよく出来てる。環境に順応する能力。
                   某眼科医の先生、中国じゃ裸眼で5.0の人がいるって!!
                    
これで一区切り 亭主も水屋でお相伴。
連客は懐石を頂きながら酒を酌み交わし?飲むのは僕一人?!!
 
やがて時が過ぎ小吸物が出る。 そのあと直ぐに八寸(タラの芽、サヨリの塩焼き) 写真撮り忘れ!!
今日は四人ということで、千鳥の盃と取り交わす これって今は殆どしてないね。
写真のぶれはノンフラッシュなので動きを出してみたんよ
 
 
 
 
 
やがて懐石も愈々最終コーナーです。
お湯を所望して  香の物と一緒に頂きます
 
 
 
 
お湯が終われば  禅宗の慣わしで懐紙で全て拭き改めます。
そして全員で箸を折敷に落とします。 その音を合図として 懐石が終わりました。
終わったのは1時45分位。
 
そして直ぐに縁高で主菓子が出されます。  お菓子を頂いて中立(なかだち) 連客は腰掛待合へ。
亭主はそこで席を改めます。 準備が出来ると鳴り物でその合図をします。
 
 
 
 
銅鑼の音を聴いて、新たに手口を清め
席入りです。
 
 
これからが茶の本番 濃茶が始まります
 
床には、お軸から竹の花入れ  ”如心斎好み”
水木 万作 白玉椿                   水指は古伊賀
 
 
 
濃茶点前   茶碗は黒織部  写真はこれだけ
濃茶が点てられると四人で回し飲みします。
 
茶入れは古瀬戸
茶杓は織部所持のもの。
櫂先は繕いの跡が見られます。
 
この後薄茶を頂き、和気藹々のうちに4時に終わりました。
 
席入りから始まって4時間半至福の時間でした。
人と人との出会いは心を通じ合える事。
 
今度、室見の茶席?でやりましょう  ネ 編集長
 
ながながとありがとうございました。
 
                           お・し・ま・い
 
 
穐吉 陽一郎

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