8/9 2005掲載
鶏の矢部野ファーム | |||||||||
by はる | |||||||||
「ふと、気なる」と感じるときがある。 | |||||||||
このとき、僕は車で熊本県道57号を淡々と走っていた。 | |||||||||
熊本県内を通り、同じ”57”という数字を持つ道路でも国道57号は島原から | |||||||||
有明海(フェリーであっても)を横断し、阿蘇の麓を通って竹田、大分へ抜ける | |||||||||
道であって、九州観光の代表的な道路でもあり華がある。 | |||||||||
一方、県道57号は山あいをひっそりと通る道で交通量も少なく道筋には人が | |||||||||
立ち寄るような名所・旧跡もなく、かといって、とりわけ見晴らしがいいという | |||||||||
道路でもない。 | |||||||||
淡々と通り過ぎる風景のなかに、一瞬、”地鶏”という文字が見えたような | |||||||||
気がした。 |
それでも、停止することもなく10分ほどは車を走らせて、行き過ぎた。 | |||||||||
でも、どうも気になる。 | |||||||||
Uターンして確かめることにした。 |
この先に未知なるゾーンがあるような気がして行ってみることにした。
とてもレストランというような雰囲気ではない。
看板がでているのだから構わないだろうと入っていった。 | |||||||||
ご夫婦がいらして、フリの客が来たものだから、向こうの方がビックリしていた。 | |||||||||
「福岡から来ました」というと、ものすごく”物好きですね”といわんばかりの返事だった。 |
鶏舎はあるが、放し飼い状態。 | ||||||||
鶏たちは自由きまま。雑草をつついたり水遊びをしたり・・・・ |
鶏は暑さに弱いらしく、羽を広げて風を入れているところ。 | ||||||||
ひなたでなくて日陰でやればいいと思うが・・・・・鶏の気持ちはわからない。 |
クーラーはなくて窓を開けっ放しなので、食事中にはカナブンも蝶々も入ってくる。 |
ご主人は、とにかく美味しい鶏が食べたくてこの地で飼育を始めたとのこと。 | |||||||||
「今は鶏に使われている状態です」とこぼしていた。 | |||||||||
あれだけの鶏に毎日、菜っぱを切ったエサをやっていたら、そうだろう。 |
味については、この写真一枚でわかるだろう。 | |||||||||
つややかに脂がのった皮、柔らかい肉質。 | |||||||||
塩こしょうだけで十分である。 | |||||||||
作り手が自分で食べるために丹精こめて飼育しているものを、同じ視線で食べる | |||||||||
ことができることは幸せである。 | |||||||||
矢部野ファーム | |||||||||
熊本県上益城郡山都町北中島409(旧矢部町) | |||||||||
電話・FAX 0967−75−0585 | |||||||||
僕と同じように道ばたの看板に惹かれて矢部野ファームに行った人のレポートがあるの | |||||||||
で参考にしてください。 | |||||||||
http://www.kuriya.jp/syokudo/syokudou31.html |