8/23 2005掲載
「蕎麦レポート2題」 by 手打ち庵
この盆休みと先週の土曜日を利用して我が家の近くの蕎麦屋探訪をしました。
最近は、越前や信州まで出かけなくても、各地で修行をしてきた蕎麦職人が
ここ奈良でも沢山の店を構え、旨い蕎麦を食べさせるようになりました。
手打ち庵としては、うかうかしておれません。そこで、敵情視察。
2軒の蕎麦屋に他流試合です。
まず1軒目は、同じ生駒市内につい最近できた「山の神」
古い民家を改造して店にしています。
内部はこのような具合
蕎麦は3品のみ。まずは「もり」
そして辛味大根と鰹節をかけた「おろし蕎麦」
あと、つゆにとろろを入れた「とろろそば」
そば粉は全て、山形県尾花沢産。それをこの石臼で毎日、その日に打つ分だけ
轢いて、まさに「轢きたて」「打ちたて」「茹でたて」の3たて。
裏の小屋には、玄蕎麦から石抜きや丸抜きを作るための設備もあって、すべて
自前です。
したがって、出せるのはお昼、夜ともそれぞれ90食のみ。
我々が帰る頃にはこのように、本日「完売」の看板。
つゆも、鹿児島枕崎産 本枯節 と礼文島産 利尻昆布でとったもの。
蕎麦は二八だが、こしといい、香りといい、かなりのもの。手打ち庵もうならざ
るを得ない。これでもりそば一杯500円とは、驚きでした。
続いて2軒目。
ここに行く前に、ちょっと寄り道。とはいえ、我が家からは蕎麦屋の方が近いの
で、帰りに蕎麦屋に寄ったというのが正解。
行った所は、奈良春日奥山。まず、春日大社の奥にある「月日亭」
ここの昼食は1万円から。したがって入り口だけ。
「月日亭」の由来は、真下を流れる吉城川のせせらぎの中に「日・月」のかたち
を彫った磐石があり、それが「月日の磐」といわれていることからとのこと。
このあたりには、氷室があり、夏に氷を朝廷に献上していたらしい。
春日奥山ドライブウエーに入り、若草山の頂上に出ます。ここは風通しが良く、
この暑さでも木陰はさすがに涼しく、鹿も木陰に。
中にはこのような可愛い小鹿も。
頂上には鶯塚古墳。
これは文部省管轄なので墳墓の上に上がれます。
西の方を振り返れば、奈良の都を眼下に、彼方には生駒山。
再び、ドライブウエーに戻り、世界遺産の「奈良春日奥山原始林」の中へ。
ドライブを楽しんだ後は、我が家の近くまで戻り、韃靼そばを食べさせる蕎麦屋、
「美山窯」へ
この店もつい最近オープン。
蕎麦は韃靼そばと日本蕎麦をブレンドした十割。
まず、「おくら蕎麦」なるものを注文。
これは珍しい味でしたが、
結構いけます。
定番はやっぱり、もりそば。
これが旨いがどうかで蕎麦職人の腕がわかります。
ダッタン蕎麦は、つなぎが難しく、ブツブツに切れてしまうのですが、一工夫
あって、なかなかうまくつながっていました。
こちらのご亭主は自ら京都の美山町で蕎麦を栽培しているとのこと。次はその
新そばを頂きたいものです。
以上、手打ち庵による奈良の蕎麦探訪でした。
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