5/18 2007掲載
ドイツ紀行 手打ち庵
其の4−ライン川流域編
てんちゃんのライン川流域編を始める前に、少しばかりドレスデンを紹介し忘れていることがありますので、
ここで触れることにします。
た建物を元通りにしているわけですが、黒っぽいところは破壊されても元から残っていた箇所であり、白っぽ
い部分が新しく作られて建物全体が修復されています。ですからほとんどの建造物はこのように、まるでパッ
チワークのようになっていますが、あまり違和感が無く、不思議にも全体としては統一感があるのです。
「其の1」ではデユッセルドルフでのビールを紹介しましたが、ドレスデンでも大いに飲みました。これは、
エルベ川に浮かぶボートでのレセプションです。学会に参加していた日本からの委員と一緒です。 夕食の
ときくらいはドイツなまりの英語を聞きながらよりも日本語で会話する方が消化にいいですからね。
v.Kさんが昔の東ドイツ時代のドレスデンの食料事情を伝言板に書いていましたが、スーパーに行ってみると、
沢山の新鮮な食料品であふれかえっています。特に果物は豊富で、しかも大変安く、日本のスーパーは比べも
のになりません。オレンジやメロンなどほとんどの果物はkg単位で売られています。だいたい1kg2〜3
ユーロですからかなり割安です。
安いものは0.55ユーロですから、0.79ユーロの水よりも安い。
こちらは、1825年創業のバウムクーヘンの店、クルツカムです。ミュンヘンとここドレスデンだけにしかなく、
お土産にバウムクーヘンを買って帰りました。とても素朴な味で、これが昔ながらの伝統的なバウムクーヘン
かと認識を新たにしました。
ドレスデンに向かう手打ち庵をデュッセルドルフの空港まで送ったあと、てんちゃんはデュッセルドルフ観光に出かけました。
最初に来たところは、デュッセルドルフ市郊外にあるベンラート城です。18世紀に造られた後期バロック様式のお城ということ。
美しいピンクのお城のほかにも広大な庭園があります。
デュッセルドルフから30kmほど南へライン川を遡ると、ケルンがあります。ケルンといえば大聖堂。それにフランス語で
「ケルンの水」という「オー・デ・コロン」の発祥の地です。
町並みです。
そして、世界遺産「ケルンの大聖堂」です。
この大聖堂は高さ157mのツインタワーで、ドイツ最大のゴシック教会です。創建は13世紀ですが、完成したのは19世紀になってから。
実に600年もの間造り続けたことになります。 見事な内陣のステンドグラス
そして前に立つとその大きさが分かりますね。まったく上部は写っていない。
ケルンから西へ60kmあまり、オランダとベルギーの国境、つまりドイツの西端にアーヘンがあります。
アーヘンにも同じく世界遺産である大聖堂が。
この大聖堂は9世紀にカール大帝が、ローマ式湯治場があったところに築いた礼拝堂で。数世紀にわたって増築を重ね、
ために時代毎の様式が混在しています。
有数の温泉保養地。高級リゾートから日帰り温泉まであるということで、編集長が行ったらまずは温泉巡りでしょう。
この建物は廃墟になっていた宮殿を14世紀に市民がゴシック様式で再建、その後17世紀にバロック様式で改築が加えら
れ、ゴシック・バロック様式というそうです。ちなみに市庁舎です。
これはアーヘン石畳の通り。
そして通りにはこのようなオブジェがあります。
ケルンから南へ電車で20分弱のところには、これまた世界遺産「ブリュールのアウグストゥスブルグ宮殿」あります。
この宮殿は18世紀に建てられた元選帝侯の城で、現在でも国賓の応接の場として使われているそうです。
デュッセルドルフからすぐ東、メットマンの南側は刃物で有名なゾーリンゲンです。そのゾーリンゲンの町外れの南の丘の上に
騎士の城「Schloss Berg」があります。
破壊されたり、あるいは火災にあったりして、現存するものは19世紀末に再建された建物です。
城の塔から見る周辺の町並です。ちょうどりんごの花が真っ盛りです。
こちらはデュッセルドルフから北東にいったところにある町エッセンの公園グルガパークです。グルガパークはドイツの都市公園の中で
最も大きく美しい公園といわれています。
ちょうど桜も咲いていました。
そして、花をもう一つ。 ドレスデンのライラックです。
学会も終わってドレスデンから手打ち庵がデュッセルドルフに戻ってまいりました。
これは、デュッセルドルフのライン川沿いにある教会です。 ドレスデンの古い教会と比べるとその違いがよくわかります。
ライン川沿いにあるカフェ
デュッセルドルフの美しい町並み
そして、この日は金曜日。 夕方にもなるとあちこちの立ち飲み屋で大勢の老若男女がビールのジョッキを傾け始めます。
我々もお腹がすいてきました。 夕食はデュッセルドルフでも飛びきり有名な「ツム・シフヒェン」です。
このレストランは創業1628年といいますから、寛永年間。現在の建物は18世紀末のものだそうで、1811年にはナポレオンが訪れています。
骨付き豚肉の煮込み、
それに、この時期にしか味わえないホワイトアスパラが美味しかった。
一週間のドイツの旅も終わりに近づき、翌朝にはフランクフルト経由でワルシャワ、モスクワ上空を経て、シベリア上空から
ゴビ砂漠の上を飛んで、関西空港に戻ってきました。アンナとさくらに再会であります。
今回始めてドイツへ行き、ほんの一部だけ旅してきましたが、ドイツの町並みの美しさをとても感じました。
観光案内書を見ていると、今回私たちが訪れた処の数十倍ものすばらしい場所があり、古城めぐりやローレ
ライなど行ってみたいところが満載のドイツです。
完