3/19 2003掲載

                                  H15.4

今日 苦笑   (違いが分ること)      2003A

環境エンジニアリング株式会社
児玉 俊史
t_kodama@k-eng.co.jp                          

 

 雨・風・霙の過酷なゴルフを終え、4人は牛久沼のほとりにある「元祖うなぎ屋」にや

っと辿り着いた。店の窓越しに広がる沼の茫漠とした景色に、鉄鋼海洋事業部長の太田英

美殿が「沼と湖はどこがちがうとやろか?」と独り言を言った。「閉鎖性の問題かな。流れ

出る川があれば湖、なければ沼」と私が言うと、太田さんは違うような気がする、と納得

しなかった。会話を聞いていた店のおばさんが、「いんにゃ、あんたら何も知らんね〜。河

童がいるのが沼、いないのが湖だがね。牛久沼の河童は名物だぁ」と教えてくれた。

 真顔で言うこのおばさんの顔がだんだん河童に見えてきた。

 

       名物の   河童求めて   沼めぐり

       名物は   土産ばかりの   河童かな   

   

 正解1  身を投げるのが湖   引っ張り込まれるのが沼   ハマルのが池

 正解2  水深5m以上で、沿岸植物があまりに生えなてないのが湖(広辞苑)

 

 

 

 人ごみから離れたのに、後ろからピタッと人がついてくる。ほとんど背後霊のようなの

で、チラッっとみるとスカートを穿いた若い女性らしい。まぁいいや、と歩き続けると、

更にぐっと重さが増した。「え〜っつ」と思いながらも歩いていると、前からきたN氏が「児

玉さん男の背後霊がくっついてますよ」と、笑って教えてくれた。

 今度は確かに男の顔のように見える。払いのけよう、と走ったがピタリと付いてくる。

「どうしよう」とあがいたところで目が覚めた。

 背後霊でも若い女性ならいいや、と考えた自分が情けなかった。

 

       背後霊    話かけたい    時もある

 

 

 

 昔、敬ちゃんの家で下宿していた時、夜中の2時・3時になるとどこからともなく「コー

ン」「コーン」と、木こりが遠くで木を切る音が聞こえた。街中であるしそんなことはあり

えないので皆に確認したが、誰も聞こえないと言う。殺された木こりの霊かと思ったが、

敬ちゃんのおじさんの鼾であることが分った。

 

     よく聞けば   時々歯ギシリ    付いてます

 

 

 

 仙台の高級ホテルに泊まっていて、夜中にポチャン、という水音で目覚めた。

目を擦りながら風呂と洗面の蛇口をしっかり締め直してベットに戻ったが、しばらくする

とまた聞こえる。間隔はひどく長いが気になる。もう一度起きて更に強く蛇口を締め、出

口にちり紙をネジ込んだ。これで大丈夫と思ったが、また、「ポチャン」しばらくして「ポ

チャン」と、音がした。次を待っている間に寝てしまったが葬式の後だったので大変気持

ち悪かった。

 

       水魔より   睡魔の方が   勝っちゃった!

 

 

 

 単身赴任の君津支店長K氏が久しぶりに東京に出てきた。奥さんに「二週間ぶりに今か

ら帰る」と電話すると、「そんな我がまま言わず、君津の方に帰って欲しい」と言われた。

 お酒を飲みながら、「おれがおれの家に帰るのに何が我がままなのか」と怒っていたが、

夜遅くまで飲んで奥さんや家族が寝た頃を見計らって静かに帰っていった。

 

       当家での   ご主人様は    受験生

 

 

 

 どこのお店に行っても女性のお尻やバストをぺろりと触ってしまう当社BABDグルー

プのY部長、たまにはサービスしようと奥さんのお尻を触ったところ、

「なにすんのん、このくそ親父!」と、叱られた。

「なんでやねん。わしがわしの女房に触ってナニが悪いんや?」と抗議したというが、

 

      女房の    尻を撫でれば     銭(ゼニ)取られ  

 

 

 

 

 「JAZZY」と言う店で、サックスとドラムの生演奏を聞いた。「フリージャズ」とい

うことだが、どう聞いても幼稚園の子供が遊んでいるような音だし、「ヒィック,ヒィック

」とヒャックリが止まらないような音が続いた時は笑いを堪えるのが苦しかった。

 演奏終了後、同僚のH籠氏が「手」を挙げてジャズマンに、「あの〜、楽譜はないのです

か?出鱈目とどこが違うのですか?」と聞いていた。

 

     フリージャズ   下手か上手いか   わからわい!

 

 

 

 博多に住む甥のヒロちゃんは銀行員の一年生で、ゴルフを始めることになった。「ゴルフ

パートナー」で安い靴を買ったら、クジが当り千葉のゴルフ場に無料招待され、ホストの

武田鉄也や他の当選者60名と一緒にプレーすることになった。

 ほとんどの人が80台・90台であったが、ヒロちゃんは、まだコース二回目の初心者

で160を叩きダントツのブービーメーカーとなった。それでも彼はパーティで挨拶させ

られ、武田鉄也から、「前半100で後半60のスコアは凄い、やればやるほど上手くなる

」と誉められた、と自慢していた。

 本来君のようなのは出てはいけない、皆に迷惑だよ、と説諭したが、「おいちゃん、ゴル

フは面白かね。プロに転向せにゃならんかもしれん」と動じない。大物になる可能性は

十分だが!

 

     パートナーに   恵まれすぎて    大叩き

                      (一緒に廻った人のコメント)

 

 

 

 別府の砂湯に行った。裸であお向けに寝ると、女性がスコップで湯の混じった砂を体に

かけてくれる。女性は湯女というより,たいそう元気そうなおばちゃんである。首だけ出

して手足が動かない状態になったとき鼻の頭が痒くなった。ダメもとで頼んでみると「ホ

ントにもう甘えちゃって」と、言いながらもコチョコチョと掻いてくれた。それはいいが、

鼻の頭に砂が残って更に痒くなって我慢できない。

 手は動かせないので口や頬をいろいろ動かしてみたが、砂は落ちない。それ以上頼んで

も鼻の頭の砂粒が増えるばかりだ、と思い10分間我慢した。

 砂湯の後のビールは美味かった。

 

       痒いとこ   掻けば掻くほど   かゆ〜いの

 

 

 錦糸町の楽天地温泉(サウナ)では、更に年上の女性が頭や背中をサービスで洗ってく

れるが博多の母と同年輩の人に体を洗わせるのは申し訳ないと思ってしまう。一緒に行っ

た薬品事業部のA事業部長が、「お母さん」とか「おばあちゃん」といくら話し掛けても返

事をしてもらえない。私が「オネーサン」と言ってみると「なんだい」と答えた。

 いつもいい加減な性格で有名な浅川さんなのに、この時ばかりは「口が裂けてもオネー

サンとは言えない。だってオネーサンじゃないもん」と頑張っていた。

 

       よく言うよ   自分の歳は   棚に上げ

 

 

 

 

 頭の髪毛を染めるついでに下の方もチャンと染めている、と言う奇特な人が居た。君津

支店のSさんは、万一下の方も見られて上と違っていることが判明したらとても恥ずかし

い、と言うのが理由で下も染めるらしいが・・理解しにくい・・よね。

 

       毛(ヘアー)染めて   上もベッカム   下もベッカム

 

 

 

 ワインの味は判らない。予算の都合上高いワインは注文できない。「なんでもいいから、

飲みやすいの持って来て」と言って5本も飲んでしまったが意外に請求額は安かった。気

のきくボーイであり「飲みやすい」は「値が安い」と理解してくれていた。

 気に入ったぜッ!

 

       美味くても    高いワインは    飲みにくい

 

 

 

 この小噺は面白い、と治子ちゃん(中学同級生)が言ってくれた。定年退職したダンナ

様も「こいつは面白い奴だ」と笑っているという。それなら、今後有料にしようか、とい

うと、「そんなら見ないわよ!暇だからみるの」と、言われた。もうちょっと言い方がある

のではないか、と寂しかった。しばらく種探しの旅にでようと思う。それにしても世の中

面白いことが少なくなってしまったような気がする。

 

 

 

 

 

       行く秋や   そこそこの罪   重ねおり

 

 

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