10/13 2003更新

   今日 苦笑  かわら版(H15) 

 

 

 むか〜し、職場の仲間と「温泉芸者にあおう会」と言うのを作り、一年間

お金を貯めて原鶴温泉に出かけた。生憎台風が九州に上陸したため、

車で2時間のところ6時間もかかってしまい、朝早く北九州から国鉄に乗っ

た人も夜の7時にやっと宿に辿り着く有様であった。この方は、髪が異常

に刈り上げられていたのでどうしたのか?と聞くと「芸者さんに会うため

床屋に行った」と答えた。

 皆は期待に胸を膨らませ喜々として膳の前に座り宴を始めた。

酒を飲み盛り上がったところで、二人の老婆が三味線を抱えヨタヨタと

部屋に入ってきてペタリと座った。

 

 いつもは3人一組で、若くて可愛い娘がいるはずだが急な風邪で寝込ん

でしまい今日は年寄り二人だけがやってきた、とユキという名の仲居の

おばちゃんが説明してくれた。

 

 「今日は、芸達者二人で頑張りますけん!」

 「芸では誰にも負けまっせん!」

 と、60代と70代と思しき老婆が三味線を弾き始めた。

 

     賞味期限   切れて芸者は    芸を売り

     姐さんと   互いに呼んでる   おばあさん

 

 皆、大いに落胆し、

「国鉄が不通になり、10時間もかかって来たのに・・」

 と、泣き出す人もいたし、

「秋吉久美子、大原麗子みたいんが芸者ちゅうやないけ!」

 と、怒り出す男もいた。

「さくらんぼをあんた等の胸に置くと、さくらんぼ・干しぶどう・

 干しぶどう・さくらんぼやないけ」

 と絡む男もいた。

 老婆たちは、

「何を言わッしゃーとやら、ちーとも聞こえんバイ」と、

 不満声を打ち消すように三味線をビャンビャン弾いて弦を

  切っていた。

 

 

    芸者だが     耳も遠けりゃ    目も遠い

    三味の弦    切って宴席     盛り下がる

    皺に汗     二本の弦でも  芸?を見せ

 

 

 私は博多出身である、と言うと年上のお姐さんの方が、この時は

チャント聞こえたらしく、

「あたきゃッくさ、箱崎のホンモンの馬賊芸者バイ」と、喜んでくれた。

それにしても、馬賊芸者というのは日中戦争以前の芸者ではないか?

骨董的価値はある、と気が付いた。

 

 皆の落胆振りに、仲居のユキちゃんが芸者代わりに酌をし歌を聞かせて

くれた。よく見ると愛嬌のある可愛いい顔をしてるし、話もおもしろい。

皆は少し元気になった。わたしはユキちゃんに心から感謝した。

 が、S大部長は一人黙々と酒を飲んでいた。ユキちゃんはどうも大部長

が苦手らしく近づかない。

 大部長の目は明らかに幹事(私)の不手際を責めているようだった。

 

 

     幹事役    仕事サバキを   チェックされ     

 

 

 翌日、楽しみにしていた鵜飼は台風のため中止となったので、皆すごすご

と飲みすぎの頭を抱えて北九州に帰った。

 

       

     

     原鶴や     やがて哀しき   芸者と鵜飼い 

          

 

     

 

 

 一年後、性懲りもなくもう一度チャレンジし、「今度こそホンモノの

芸者さんに合おう会」を作くり、今度は更に遠く熊本の菊池温泉まで

足を伸ばすこととした。

 事前に旅館には何度も念を押し、着いたらすぐフロントに確認して芸者

を確保した、つもりであったが何時までたっても芸者が来ない。

 フロントに電話すると、「来てるはずだ」と、言う。

数人のおばさんが酌をしてくれているが、顔は日焼けが目立つし、指や

腕も太くたくましい。

「あなた達の職業は?」と聞くと

「昼は百姓!」「アタシはスーパーのレジよん」と答えた。

 

       爪に土   残して夜の  コンパニオン

 

 

 私はフロントに駆け込み、

「芸が出来ない芸者なんて聞いたことない!あれは芸者じゃない。

 何とかして欲しい」と詰め寄った。

 フロントの男は

「この辺ではアレを芸者っていうですもんね」

 と頭を掻き、

「芸が見たいなら、ちょうど旅芸人の一座が泊っとりますが・・」

 と言う。

 

       土地土地で   姿も変わる   温泉芸者

  

 

 

 合羽に三度笠の旅がらすの姿をした3人が宴席に駆け込んできた。

座長のおばさんが半身になって仁義を切り、あとの二人の男とチャンバラを

始めた。

 座が更に白けた。

 

 殺気を感じたおばさん座長は、

「わたしは、今は芸人ばやっとるバッテン、昔はホンモンの芸者ですたい」

 と素性を明かし、  

「これから、お座敷芸 餅つき ばやりまッしょ」と言って、

 嫌がるS大部長をムリヤリ前に引っ張り出した。

 

       キーマンを   押さえて営業   いろはのい

 

       

 

 悪代官のような大部長の帯を渡世人の座長が解き、浴衣を脱がし、パンツ

一枚にして皆の前に横たえた。大きくて醜い腹だった。

 大部長の腰のところにおばさん座長とおばさん芸者がすわり、パンツの

上から座長が部長の「餅」をスリスリとさ擦る。おばさん芸者が頭を落とし、

額で「餅」をぺったん、とつく。

 

  スリスリぺったん スリぺったん 

        スリスリぺったん・・たん・・  で お餅がプーッツ

 

 

  皆がゲラゲラ笑い出す。

 大部長も声を出して笑い出す。

 それでもおばさん座長はスリスリを止めようとしない。

 おばさん座長の顔からポタポタと汗が滴り落ちる。

  わたしは座長のプロ意識に尊敬の念を感じていた。

 原鶴ではユキちゃんに助けられ、ここでは座長に助けられた、と

 思った。

 

  最後に、座長は「りっぱな御餅のできあがり〜!」と、

 大部長の最後の一枚(パンツ)を、膝まで下ろしてしまった。

  とても恥ずかしいことしてるような気がして、私は目を覆った。

  大部長の顔は笑っているが、目は怒っているようナ気がした。

 

      菊地温泉  やはり哀しき   旅芸人

 

  帰りの列車の中で、S大部長は新任掛長の私に

   「オマエの企画力・交渉力はゼロだな。努力は認めるが・・」

    と、言った。

 
 

暇人から閑人へのメール

 

「かずさアカデミヤパーク」で、バイオビジネス・セミナーを受講してきました。

 勉強したこと! 

  @ねずみは多大な犠牲を払っている。その結果ねずみの全ての病気に

   対する治療法が確立している。

  Aバクテリアは死なない。分裂して生き続けていくが分裂する時に快感を

   感じることはない。

 

      治療薬    ねずみにゃ買えない   金がない

      生きること   悦び知らぬ    バクテリア

 

     

 

 

 ロクさんからの返信 

 

 バクテリアは分裂する時に快感を感じることは無い、人間の知恵では

 そうかもしれないが、本当のところ、誰が知ろう。

 小生、昔自宅の庭にキウイの木を植えていました。キウイは雌雄異株で

 交配させてやらねば実を結びません。

 毎年花が咲くと、雄の花粉を綿棒で雌のメシベに付けてやるのが小生の

 仕事でした。その花粉をメシベに付ける瞬間、小生が感じたエモイワレヌ

 快感はいったい何だったのでしょう。

 小生がただ単に馬鹿なのか。       (そのとおりです・・児玉)

         

        

       蜜に濡れた   花芯に触れて    受粉させ

 

       他花受粉    思わずキゥイと    頬を染め

 

 

 Xママからの返信

 

 なぜ交配や交尾の話題になると私にメールがくるの?

 受粉で快感を感じられるロクさんは幸せものです。。。

 純粋でいいなぁ〜。

 

 先日旦那が、鬱陶しく飛び回る小蝿を一撃!

 潰してみたらツガイだった。

「バーカ!SEXなんかしてるから殺されるんだよ」と一言。(同感)

 精神的にも肉体的にも天国に行ったことでしょう。  ママ

 

 

       一撃で   ツガイの小蝿     失楽園

 

       俺の腹   やぶ蚊がとまって   腹上死

 

 

 

 

蕎麦屋ならぬ博多うどん屋の店で働くおばあちゃんに名を聞いた。

 

       「ます、と申します〜」

 

上は何と言うの?

 

       「させ、と申します〜。あわせて させます、です」

 

   私   「わ、わたしはイラン人のコマ〜ル、です」

 

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