3/4 2004掲載

     今日苦笑     2004年  3月号

 

  

      新年の めでたい湯気に 屁のかほり  

 

 新年を寿(ことほ)ぎ、近所の銭湯へ行きました。

気持ちよく、肌が和らぐのを感じながら、今年の無病息災を願っていると、

横で同じように気持ちよさげに入っているおじさんが突然、大音響とともに、

風呂の中で屁をこきやがりました。

こともあろうに、何気ない顔で、大きな空気の固まりをお湯の中でかき混ぜ

ておりました。

 私はなんとも言えず、悲しい気持ちになり、とぼとぼと家路を急ぎました。なにやら今年の状況を暗示しているような・・・。(チクリンさんのお便り)

 

     初銭湯(ふろ)に   初へ拝みて   初臭し(無休)

 

 

 

 新年を寿ぎ、銀座ママからの元旦恒例難解メール

 

     サル年に   赤いショ−ツで   待ってます

 

 

 

 茶髪X−ママから、「髪染めて 上もベッカム・・」を変えて欲しいと連絡あった。

 

     髪染めて   上もビクトリア   下もビクトリア

 

 

 

 ベッカムのコマーシャルフィルムに必ず出て来るビクトリア。主役がどっちか分らない。

 

     ビクトリア   おまけと言う意味   知りなさい

 

 

 

 すっごく短いスカートの可愛い女子高生が自転車に乗ってやってきて、赤信号でとまった。すると横のおばさんが突然、キッとにらんで、

 「あんたねぇ、そんな短いの穿いてるから男がみんな覗きたくなるんだよ。痴漢増やしているのはあんたらだよ。いい加減にしたら!」

 と、凄い剣幕。ちょうど信号が青になって、

 「るせーんだよ、ババァ!」と自転車は走っていった。(どっちもこわ〜い)

       

     隠すのか   見せるかどっちか  決めてくれ

 

 

 

 下町に雪がちょこっとつもり、いつもの喫茶店(ワイルドターキー)で

誰ともなしに句会がはじまり、「垣柴に 初雪つもり  綺麗だな」が最終句となった。

 

     路地裏に   初雪残し  一句二句

 

 

 

 久振りに昔の仲間と会うことにしたら、直前に電話で「今から入院する。癌手術なので、治ったら回復祝いしてくれ」と連絡があり、皆で見舞いに行くことにした。

 

     病室で   ついでにやりましょ   同窓会

 

     

 

 35年ぶりに会う奴も含め、大学の友人5人と久しぶりに飲んだ。何故か悪酔いして、S君にしきりに「君は同性愛ではなかったか?」と聞いていたらしいが憶えていない。二人も子供がいるというので大丈夫なのだろうが、いつか本当のこと教えて欲しい。みなの前では言い難いだろうから・・こそっと。

 

     一つ布団    二人で寝てたと   聞いたんだ

                (一つしかなかったからだろうが)

 

 

 F社長から、大腸ポリープを手早く簡単にとってくれるすごくいい医者がいると紹介を受けた。「後ろから細い管を挿入し、ピッピッツと取れると気持ちいいから一度やってごらん」と、言うことだが・・、

 

      ごめんなさい  想像しただけで  オェッなんです

 

 

 

 六本木のクラブ「カーメル」のテルさんは、浅黒い肌、深く刻まれた皺、こけた頬、筋肉質の腕、まるでたたき上げの職人のような方でこの道一筋で生きてきた、という。薄着をまといフロァーで踊っている姿は格好いいというか物凄い。

 

      還暦を   過ぎて現役   オカマです

 

 

 

駅もしくは満員電車の風景

 

     駅員は   東北なまりで   ツンスチョウ(錦糸町)

 

     駅員は  名古屋なまりで   せんだがやだがや

                          (千駄ケ谷)

    

     場所二倍   運賃半額   ランドセル

 

     金次郎さん   押しのけつっぱり  マンガ読む

 

     騒音を     にわかツンボが   撒き散らす

 

     超満員   いつでも座れる    運転手

 

     押されても   ちょっと幸せ   美女の側

 

その他の風景

 

     コケコッコ〜   一番どりが   無事をつげ

 

     夫婦だが   靴は離れて    脱いである

 

     夫婦だが   情けかければ    一万円

                     (響灘の川崎さん)

 

     生ものは   ただちに処分    腹の中

                   (タクシ−に寿司忘れ、連絡すると)

 

     牛丼の    安さ安さを   主婦も知り

 

     このベロで   組替え判ると   母が言う

 

     長メール   器用に打ってる   長ネール

 

     終電は   み〜んな寄り目で   メール打ち

 

 

 

 

 会社近くに「ダチョウラーメン屋」というダチョウ料理認定店がオープンした。初日半額だから行ってみよう、と声をかけると、下川君が下腹部に両手をやり何かぶら下げる格好をしてみせた。梶原君が「そりゃダッチョウじゃ。そんなもん喰えるか」といった。奢ってあげるつもりだったが誰も行きたがらない。しかたなく一人で行ったが、変なもの想像してしまい、やはり美味くなかった。

 

      ダチョウの   ダッチョウって   どんなかな

 

 

 

 

 カウンターでエアチケットの再購入手続きをしていると、黒木瞳に似た

グランドスチュアーデス(今はなんと言うか知らない)が、

「お年は?」と聞くので、

「36」と答えた。

「ウッ」とつまっているので

「じゃ46にしといて」というと

「は、はい。あの〜、男性の場合どちらかと言うと、

 貫禄があった方がいいですよね」

「じゃ66」と言ったら、本当に書きやがった。

 ひどい女だ!

 

    貫禄も   程ほどに見られたい   春の空

 

 

 

 少し長く海外にいると、日本人スチュアーデスの笑顔がとてもやさしくて美くしい、と感じる。香港からの飛行機の中で、日本人ではないがホントに素敵な笑顔に出合ったので「ファッチュアナショナリティー?」と聞いた。「フェアュフロム?」と聞けば、今出発した「香港」というに決まっている、と思ったのであるが・・。彼女は「フラムタイランド」と答えてニコッと笑った笑顔がまた人間味が溢れていてすごく良かった。

 

    喋れぬが   誉める口説くは   できちゃうかも

 

 

 

マレーシアから来た仕事上の客人を海鮮鍋でもてなした。

彼が白子を食べて「美味い!これなんですか?」と聞くので「ザーメンオリジン」と答えたら、彼はピタッと箸を止めてしまった。「ホアイトチャイルド」の方が良かったかな?

 

     ザーメンと  訳せば   外人箸をとめ

 

 

 

 昔、加熱炉建設技術指導の通訳としてメルボルンに二週間の出張したとき、英話が全く通じなくて死にそうになった。自分の金で通訳を雇おうか、と商社の人に相談したが「そんな恥かしいことはおやめなさい」と言われた。

 先方のエンジニアの人たちがやさしくしてくれて、無事日本に帰ることができた。とくに、英国から出稼ぎにきていたマックおじさんは、オーストラリア語を簡単な英語に訳してくれて大変助かった。彼は、話がややこしくなると、「ベリーグット」「ノープロブレム」と言え、とわき腹をつついてくれた。

 あるとき、あの鳥は「ボー」という名らしいですね?変な名前ですね、と言うと、それはbirdといったのではないか」と、教えてくれた。

 寝室とトイレ以外ずっと一緒だったプラント事業部のエンジニアのおじさんは、羽田についたとき「あんたの英語くらいだったら私でも喋れる」と言った。

 当時海外営業室長だった○○さんに状況を報告すると、「君の通訳料は先方からもらってないから、気にしなくていい」と言われた。皆いい人ばかりの時代であった。

 

     カタコトも   訛りもひどくて   通じない

 

 

     

 

 

 

 

(ふろく)    ホンカン(若しくはオレポリ)詐欺

 

 「今日の運勢、双子座のあなたは最悪で何をしてもだめ。全て部下に任せなさい」と朝のテレビでいわれた。そのことをアリメロ部長にいうと「へェ、そうですか。わたしはお役にたてませんなぁ。何故って、わたしも双子座です。

ギャハハハ、ハァ」と笑った。

 

 

 難題・課題を山のように抱えた経営会議と労使協議会を何とか終え、G社長以下10人で居酒屋で飲んでいたところ、店員が電話をもってきて、警察からだと言う。思い当たる節はないがとりあえず電話にでた。

 

 「本官、秋葉原東口派出所の田中と言います。

  今しがた、巡回中のところ店から出てきた怪しい男を職務質問してみると、

  急に逃げ出し、中身だけ抜いたサイフを投げ捨てて走り去りました。

  サイフのなかの名刺で、あなただと分ったので電話しましたが、カード

  管理会社の者に電話させるので携帯の番号教えて下さい。なお、処置が終

  わり次第、派出所に来てください。」 

 

  交番の電話は何番ですか?

 「まだ、巡回中ですから・・、後で来てください」

 

 椅子の背に掛けていた背広の胸ポケットを探ってみたが、ない。

あるべきサイフ、がない。

 現金は3万円程であるが、クレジットカードが2枚と銀行キャッシュカードが2枚(それぞれ個人と会社のもの)。それに未清算の領収書少々はいっていたはずである。

 

  「しまった!」

 突然の不幸に絶望感と緊張感が全身を駆け巡る。

 会社の近くであったので、腰痛を心配しながら脱兎のごとく走って、机の中から「カードのコピー」を取り出してハァハァいっていると、管理

会社の男から電話があった。

 

  「もしもし、カード中央管理センターの者です。今、新橋駅近くのディス

   カウントショップであなたのカードが使われています。JRカードも

   切符の購入に使われる可能性があります。

   住所教えて下さい。

   生年月日は?

   暗証番号は?」と、畳掛けて聞いてくる。

 

   暗証番号が何故必要ですか?

   なぜカード番号は聞かないのですか?

  「切符購入の時、暗証番号入れるでしょう!ストップする時も必要です」

             (?)

   ちょっと待ってください。こちらから掛けなおすので、電話番号とあな

   たの名前を教えて下さい。

  「夜8時以降、朝6時まで外から電話は掛かりません。」

             (?)

   それでは、今から10分後そちらから電話してください。

  「いいんですか?いろんなものドンドン買われていますよ。あなたの負担

   になりますよ」

   そんなこと言われても、あなたが悪人かも知れないでしょう!

 

 私は居酒屋に今度は猪のごとく走った。

ゼイゼイいいながら、興味津々の会社の連中に概略報告して、アリメロ部長でないもう一人の部下「福ちゃん」をつれて、東口派出所に行こうとした。

 途中で、福ちゃんが「交番ならすぐそこにありますよ」と言う。その交番では、お巡りさんが一人のんびり座って交番の前を流れる自動車を見ていた。

 

  「そんな派出所はないし、田中なんて警察官はいないすよ」と言う。

 私はカード会社や銀行に支払停止の連絡をした。走り疲れきっていた私を福ちゃんは、励まし電話番号を探してくれた。

 そんな二人を、お巡りさんはニコニコ見ていた。

 

  この間、二度ほどニセポリスから、

  「処置はもう済みましたか?早くしないと大変なことになりますよ」

   と非通知設定の電話があった。

   

 幸い現金と領収書だけの被害で済んだ。

「オレオレ詐欺」に引っ掛かる年寄りをバカにしていたが、「警察」とか「事件」とか耳に入ると、カァーッとなって何がなんだか判らなくなる。バタバタ走ってばかりいたが、あそこで暗証番号を言う言わないは「紙一重」。

 本当に危ないところだった。

 

   

 新聞によると同じ手口の詐欺が多発しているという。

   

   教訓  1.居酒屋では、サイフの入った上着を脱ぐな

       2.警察と言われても信じるな

       3.暗証番号は死んでも言うな

       4.カードの番号は控えておけ

       5.星占いには気をつけよ

       6.頼りになる部下を見極めよ

 

 

       このオレも   オレオレ詐欺で   よれよれに  

 

            みなさんも気をつけて(^_^)

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