5/18 20061掲載

   コンチクショウ  2006−3  (無 題・・)

 

 

(この度、三十半ばで目出度く「寿退社」されたN・A子さんよりのお便り)

 旦那は、年上で「ケーシー高峰」に似ているが、本人にはまだ言っていないので内緒だ。

ご近所の方から、「寝耳にみみずの春の椿事」とか「もう駄目だろうと、皆あきらめていたので大変嬉しい」と、涙ながらに喜ばれたが、複雑な気持ちだ。

 家族からも「会社の再就職までは良いが、結婚の再就職は許さない。帰ってくるな」と硬い決意を要求された。複雑な気持ちだ。

 

      わが結婚  寝耳にみみずの  想定外

            (なんとなく  想定外の  いい夫婦・・無休)

 

 

 

今年の新入社員、7人のうち2名が女性である。

「趣味は、飲んで騒ぐこと」「酒は芋焼酎に限る、翌日に残らないから」と自己紹介したのは、女性陣の2名であった。

 男性の方には、「奈良漬で頭が痛くなる」と言うのがいて、前途多難!

  (厳選採用した有望な社員ではあるが・・・)

 

      なんとなく  想定外の  闖(ちん)入社員

      

 

 

ブザーがなった。

 若い女が私に近づき、「いいか?」と聞く。仕方がないので「いい」と言うと、私の胸をまさぐり、もも、腹、尻とゆっくり撫でるように触れる。腰に来たとき、ビビっと反応した。

腰痛用コルセットの金属がチェックゲートの探知機に反応したらしい。

「ズボンも脱ぐか?」と言うと、「必要ない」と言う。ちょっと待て、そんな中途半端は駄目だ、ちゃんとチェックしなさいと言うと、「探知機の反応は小さいから、大したものではないであろう」と言う。

 ワタシのもの、小さいから大したことないとは何事か!頭に来ながら、大分行きのJALに乗り込んだ。

 

      人相で  ブザー鳴らすな  検査(チェック)ゲート

 

 

 

 怒りの収まらぬ私をなだめるように、スッチーがチョコをくれた。隣のオヤジにはあげていない。なんとなく嬉しい。「そろそろ着陸の準備を」とアナウンスされたとき、スッチーがやってきて「お目覚めですか?」と隣のオヤジにもチョコを渡していた。

 

     意図のない  笑顔と知れり  スッチーめ 

 

 

 

健康診断風景(U)

 

 私の前は、毛むくじゃらで太っちょのN氏であった。彼は、採血注射を何度トライしても失敗し保健婦を困らせていた。肉が厚くて、脈が表に出てこないのだと言う。腕や喉でも脈拍が測れないと言う。私は言ってやった。

 

      「お前は もう  死んでいる〜!」

 

 

 彼は毛深いが頭髪はみごとに、ない。小柄でまだ髪が残っている財務部長のF氏は、年下の彼と顧客や銀行に出かけると、いつも彼の方が上席に案内されるしお茶の順番が違う、と嘆いていた。

 

       ワタシより  偉そうに見える  えらい禿げ

 

 

私の場合、前社長にも現社長に髪の薄さではあきらかに勝っているが、上司に間違えられることはない。お二人とも特徴のある異相(偉相)の持ち主であり、ワタシは十分に負けている。

と言うような話を居酒屋でしていたら、となりのウマさんが「オレたちの前で、禿とか顔が長いというのは禁句とする。おれは社長だ、なぁ○玉」と騒ぎ出した。誰かが、不用意に「顔の長いのは遺伝ですか?」ときいたらしい。ワタシは(坊主頭であって)禿ではないので話に巻き込まないで欲しい、とお願いした。(それにしてもバカな質問したのは誰だ?)

 

 ワタシより  偉そうに見える  えらい顔

 

 

 血液採取で、人が血を取られるのを見るだけで貧血になる人がいるらしい。

なかなかナイーブな人だ、と担当の女性が言う。「私も、なんだか気分が悪くなったみたいだ」と言うと、後ろに並んでいたH沼氏が「○玉さんの場合、二日酔いでしょう。早くそこをどいてください」と後ろから私を押した。

 

      鏡みて  貧血おこす  吸血鬼

 

      

身長がまた縮んでしまった。この5年で1.5センチも!

髪の毛の分は仕方ないが、他に思い当たる節はない。背伸びのテクニックが下手になったに違いない。

      相撲取り  背伸びで足らずに  コブふたつ

 

 

聴力も落ちた。低い音が両耳とも聞こえなくなっているという。

「ベートーベンのようになるのか?」と聞くと、

「う〜ん、ならない。年を取ったから、耳が遠くなっただけ・・」

もう少し、言い方があるのではないか?(私は聞こえない振りをした)

  

     街なかで  呼べば呼ぶほど  妻離れ 

    

 

「ほー、禁煙しましたか?偉いですね」と問診医が盛んに褒めるので、「タバコを毎日2箱は吸って、体にいいから吸え吸えと煩い男があとから来る。必ず叱ってくれ」と、ウマさんのこと言いつけてやった。

 ウマさんは、「1日10本、たしなむ程度です」と言っておこう、と検診に出かけた。

 

     喫煙数  過少申告して  一服す

 

 

アリメロ部長は、酒・タバコ・夜更かし何でもOKであるが、体は至って健康で検診結果オールAである。

「要は、気持ちの持ちようですな、ガハハ」と、高笑いしている。

避難階段の喫煙所でホリメロと二人で高笑いしている。何があんなにおかしいのでしょう、と女性たちは不思議がっている。お客様からの電話に「外でタバコ吸ってバカ話して笑ってます」と言ってしまいそうだ、と悩んでいた。

 

      ナイス害  煙害・笑害  鼻息害    

 

 

 

みいちゃんのコナー

診断結果は「貧血」でした。なんか美人薄命で、けっこう気に入ってます。

 (美人薄命は夏目雅子の年齢まで・・みいちゃん、私より年上のはずよね・・yuu)

 

中高年  腹は豊かで  貧ケツだ

胸きゅんと  昔初恋  今心臓病

 

小遣いを  せびるわが子の  ブランド品 

     親孝行  させたい時には  近寄らず

自慢する  成績優秀   よそんちの子

 

      樟脳に  泣きべそかいてる  金時さん

風止んで  立ってお昼寝   鯉のぼり

     風吹けば  蹴飛ばしあいの  鯉のぼり

     鯉のぼり  うちでは緋鯉が  上にいる     

     

      ブザー鳴る 誰か降りろと エレベーター 

別れると  言えなくなって  パートナー

 

 

 

(yuu殿)雨宿り  見知らぬ人と  笑み交わし

      春雨や  気取ってみたら  びしょ濡れだ 

      春雨に  化粧が落ちて  美女びじょだ

      

 

母は、民主党の永●議員がテレビに映ると、バカ、オタンコナス!と怒りをあらわにし、私に、「俊ちゃん、なんとかしてよ」という。管●人氏のにやけ顔も嫌いだと言う。自民の小●首相もしゃべり方が不誠実で気に入らない、顔も見たくない、と騒ぎ出す。

そこで、小さな吸盤が沢山ついていてどこにでもくっつくスポンジボールをお土産に持って行った。嫌な奴がテレビに映ったとき、投げつけて画面にピタッとくっつける。

母は大変喜んでくれたが、私の帰り際に、「一個じゃ全然足りん。もっと沢山買ってきておくれ!」と息巻いていた。

これはもう、立派な人間嫌いの80歳である。

 

      別れなさい  画面を叱る  母の声

 

 

 

      貧乏な   町に祀(まつ)られ  七福神

      七福神  貧乏神も 引き連れて

      胸元が  五月の風に  ちょッと開き

      ご主人様と 言われてどこか  痒くなる(メイド喫茶にて)

      亀田より  鶴田四兄弟  知ってます

      

      にくらしい  ゴキブリの癖に  逃げ出さず

      ゴキブリに  少子化運動  教えたい

妻の追う  ごきぶりこっち逃げて 引っ叩かれ 

 

 

 酒を注がれると、必ずグイと男らしく飲み干し、唇をほんの少し曲げて笑うだけのクールな仕事人(コンチクショウにも、昔登場していただいた元新日鐵建築事業部の)遠藤さんから、「民間校長の一年生日記」というご本を送っていただき、活躍ぶりを知った。思いっきりの笑顔で子供たちと転げまわる遠藤校長の写真をみて、感激した。

 「コンチクショウの内容は小学生向きではないので、校長室で誰にも見つからぬようコッソリ見ている」と言うことだが、「最近の作品は渋すぎる。もっと色っぽいピチピチギャルの話などをたくさん頼む」と、注文をつけてくる。

彼には唯一くつろげる大人の場所なのかも知れないけど、ね・・無理な注文だよ。自分にできないこと、私(ひと)に望むな!

 

                 コンチクショウ  校長室では  悪い本

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