児玉俊史今日苦笑

6/18 2001 

 ビッグサイトの環境展に会社の仲間5人で見学に行った。

ジェトロのコナーでHさんが行方不明になったので探してみると、背の高い外人から直接

説明を受けていた。しばらく様子を見ていたが「君は言葉が判るのか?」と聞いてみると

「何語をしゃべってるのか全く判らない。英語でないとは判りますが…」と、言った。

 国旗のマークで何処の国か判明した。

 

     展示場  聞いても判らぬ ロシア語だ

 

 

 この人はお酒を飲むと大変気が強くなる。先日も夜中の2時に会社の同僚を連れ帰り、

「酒がない」と、言う奥さんに「なに言ってんだ!コンビニで売ってるじゃないか。買っ

て来い」と、命令してしまった。出かける奥さんの後姿を見ると角(つの)が二本はっき

り見えた、という。 ちなみに、角(つの)は二週間の勤労奉仕とお土産攻勢で何とか消

えたそうだ。

     酔客に  妻は笑顔で 目が威嚇

 

 

 やはり、気が大きくなったHさんが飲み放題のパーティで封を切っていないウイスキー

をクスネようとしてウェートレスの女性に見つかってしまった。仕方がないので「これお

土産にもらっていっていいかな?」とオドケテ言ってみると、「私アルバイトですからいい

ですよ」と、答えたので一本でなく二本持ち帰った。

 

     懐(ふところ)に  勝手に酒瓶   入って来 

    

 

 ひどく酔って帰った時、妻の愛情度合いをチェックしようと考えた男(Hさん)が、玄

関に入りバッタと倒れそのまま寝たふりをした。すると、奥さんがやってきてしばらくや

さしい言葉をかけてくれたが、その内言葉が荒くなり最後には脇腹を足で蹴って奥に戻っ

ていった。一応毛布を置いていってくれたが、朝までそのまま放置された。

 翌朝「お前おれを蹴っただろう」と、追及すると「つまずいたかもしれない」と言い張

った。躓いただけで青痣ができるか!と、思ったがそれ以上真実を追求できなかった。

 

     酔った我  小突き回すも  妻の愛

 新婚当事、夫が酔って遅く帰って来た。夫がどのくらい自分のことを心配してくれるか

と、夫の愛情度合いをチェックしようと考えた妻が、押し入れの中に隠れてジットしてい

た。しかし、夫は全く関心を示さず、そのまま顔を洗って一人で寝てしまった。妻は、そ

のまま押し入れの中で泣き出した、と言う話を聞いた。

 誰でもそういう時期ってあったのだと思う。

 

      夫婦の仲  罪(つみ)重なって  厚い壁

 

 

 新婚当事、君のために保険に入ろう、と妻に言うと「いらない」と答えた。理由を尋ね

ると、「あなたが死んだら私も死ぬからいらない」と、言った。

 最近、酔って帰っても何も言わなくなった妻にそのことを尋ねると、「あなたに保険を掛

けたから大丈夫」と、内緒で夫に保険を掛けていることが判明した。と、Hさんが嘆いて

いた。

     保険金   掛け金少く  良かったネ

 

 

 

 東京で二次会までやり、千葉で四次会までやったS君はどう家に帰ったか覚えてないが、

ある<先輩>に酔った勢いで非常に失礼なことを言ってしまった。そのことを謝りたい、

と<先輩>に言うと、しばらく沈黙した後で<先輩>が、「千葉で飲んだことも覚えていな

いので大丈夫」と、答えた。

 

     無礼講   酔いが醒めたら  忘れましょう

 

 

 

 テクノ事業部のSさんは、「最近は恐くて電車に乗れない、男性専用列車も作って欲し

い」と、主張するので理由を確認すると、「こんな顔ですから、痴漢と間違えられたら無実

の証明ができません」と顔をアップにして答えた。

 なるほど、と思ったが、「そんなこともあり得ますね」と、慰めてあげた。(Sさんごめ

んなさい)

 

     目で痴漢   してると言われ  そうな顔

 

 

 銭湯を出るとき牛乳を買おうとして、ポケットの小銭を床にばら撒いてしまった。それ

まで真っ裸で腕を組んで真中をホッポリだして脱衣場のテレビを見ていたお兄さんが飛ん

できてくれて、お金を拾い集めてくれた。やはり下町の人情はいいなァと思ったが、目の

前を○○や○○や○○がウロウロするのを見て、少し汚い人情だなァとも感じた。

 

      大物は  包み隠さず  湯に入り

 

 

 昼時の満員のそば屋で、男の大きな声が聞こえた。

「遠くの店で食べても、そば、というのはこれ如何に」「近くでしゃべってもトークトーク

というが如し」

 なるほど、と関心しながら一人で受けに入ってる男を無視して、皆もくもくと蕎麦を食

べた。

 

      シャレている   暇があったら  早く食え

 

 

 環境展のチケットにゴリラの顔写真が載っている。内なる意思と想いを秘めた力強い顔

で「いい顔だ」と、思った。会社の女性(レイナちゃん)に「わたしはこんな顔になりた

い」と、言うと「う〜ん、ちょっと毛が多いですね」と言われてしまった。

 

      君たちは  私の髪しか  見てないのか!

 

 

 組合のパーティに出席すると、正面に「KR」と大きく書いた旗が広げられていた。隣

にいた若い人に「KRって何ですか?」と聞くと、「ケー・アールはケンセツレンゴウのこ

とです」と、答えた。彼の頭をみると、「ケー・ナーイ」の方が似合っているのではないか、

と言わなくていいことを言ってしまったが、「お互い様です」と返されてしまった。

 

      毛がアールも  ナイも仲間で   良かったネ

  

 

 東京生まれの東京育ちのT君は、パソコンが苦手である。

「寝室」「品必」「新必」となかなか「品質」が出てこなくてイライラすることが良くある。

 

      なるほどと  思う当て字も  時にあり

 出張先のホテルで体重計に乗ってみると、4キロも太っていたことが判明した。その後

「食べるな間食!夜食はやめよ!豚骨・てんぷら控えよう!」とダイエットを誓ったがな

かなかうまくいかない。

 

       明日からと  今日も満腹  ダイエット

       

       体重計   見たくもないと  妻は捨て

 

  

 会社の李さんは長く日本で仕事をしているし、日本語も堪能である。彼がもう大丈夫と

感じたのは、「日本語の夢を見るようになってから」だ、と言う。私が今でも時々みるドイ

ツ語の夢とは性格が違うらしい。私は今だに大学の卒業証書を貰っていない夢、でうなさ

れることがある。

 

       キャンパスに   単位探して   日が暮れた 

 

 

 会社の大先輩の方からお葉書を頂いた。

「退職して何ヶ月かを経ました。一日一日、静かな幸せをかみ締めて生きています。社会

や会社の出来事に翻弄されていたときには思いもよらない今の気持ちです。皆様のご活躍

を、遠い空の下からお祈り申し上げております。猫が新聞紙の上でのんびり寝ています。

」と、言うような内容のものであった。

 

       日経を  読まぬ日が来て   秋の空

 

 

 

 新聞に載っていていいな、と感じたもの

 

     根性の まこと無き犬と思いしが  声の一つもあげず 死にけり

 

 

     顔をあげなさ  あなたは私の  誇りなのですから

 

 

 

 内緒の話であるが、接骨医の免許をとるには柔道2段の資格が必要であり、○万円で資

格を買うことができる。ただし、検定試合には出場しなくてはならない。某接骨医の先生

が2週間程の練習の後、有名な柔道場での検定試合に臨んだ時、体の大きく、めちゃめち

ゃに強そうな男が目の前に立った。殺されることは無いだろうが、こっちは素人だから怪

我したり落とされることはあるかも知れない、と緊張して組んで技を掛けてみると、簡単

に掛かってしまった。組み伏されたまま相手の男が「あなたも○万円ですか?」と、聞く

ので「うん」と、答えると、彼は「ヨカッタ・・」と言った。

 

     

     お互いに  見ればなかなか  恐い顔