8/24 2001掲載
柄にもなく、グルメレポートを書きました。
森脇久雄
家内の郷里八日市市に「招福楼」という懐石料理の有名な店があります。
25年前でも一人前\40.000という高額の値段に、食べ物商売を生業としている家内の実
家でも行ったことのある者は京都の寿司屋に嫁入りした義妹だけという大変敷居の高い格
式のある店です。
我々には一生縁のない店と思っていたのですが、この不況の中、招福楼も経営が苦しいら
しく格安なメニューをそろえるようになり、義母の葬儀の精進落としにこの店の出前料理
を義弟が注文したことから私たちも初めて名に聞く料理を味わったのです。それは大変な
美味でして、その日の夕膳にとった別の店の料理がひどく劣ったものに感じたくらいでし
た。
そして、義兄から招福楼の支店が神戸にあるということを聞いた私は、帰宅してインター
ネットで検索したところ、ポートアイランドのポートピアホテルの中にあること、値段も
八日市本店より抑えてあること(懐石料理\7.500〜\30.000、ミニ懐石\5.000)などを知
りました。
この秋、グルメ通の賓客を関西で接待する予定があるので、この招福楼・神戸店の味を一
度調べてみようということで、家族4人で19日の日曜日に行って参りました。
写真@ポートアイランドに向かう高速湾岸線の橋
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ここから眺める神戸の町は素晴らしく、家内も娘も「やっぱり神戸はどこか違う!」と嘆
声を挙げておりました。
写真A店内
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座敷もあるのですが、そこは5人以上からとのこと
写真B
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細かく砕いた氷に梅酒という食前酒の後、卵豆腐が出され、銀の酒器で盃に日本酒をつい
でくれます。秋田の高清水という酒ですが、市販されているものとは全然違う美酒でした。
写真C
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茄子と鶏肉をくず湯のようなものの中に入れてました。
写真D
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刺身が出たときに、息子が運転してくれるから、と私は先ほどの高清水を注文いたしまし
た。出される料理の器はそれほどきれいなものとは思いませんでしたが、このグラスの銚
子と盃は中に入った日本酒が如何にも涼しげに映り、良かったですね。
写真E
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秋田の稲庭うどんです。
そして次の料理が出る前にメインディッシュ、鮎の塩焼きが出たのですが、これに目のな
い私は撮影するのを忘れて食べてしまったのです。
骨を抜き取って別途に唐揚げにして添えられており、面倒くさがりやの某眼科医も喜んで
口にするような食べ安さ、美味しさでした。
写真F
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右側はハモに満願寺シシトウ、芋の皮でウニをくるんだもの。
左上はリキュールにつけたイチジク(実にあっさりとした後味の良いものでした)
左下は右から畳イワシでつくった煎餅でカマンベールチーズを挟んだもの、コーンの固め
たもの、枝豆をかためたもので、いずれも美味でした。
写真G
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私の好物のトウガンと椎茸をゼラチンのような粘性のある汁の中に入れてありました。
写真H
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シソを混ぜて煮たウナギをほうじ茶をかけたご飯に入れて食べます。
写真I
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デザートは桃とブドウを葛の中に入れたもので、果物を好まない私も美味しいと思いまし
た。
以上、\7.500のコースでした。(招福楼HPには\7.500コースはミニ懐石と記されていま
すが、懐石の最安価コースです)
感想として
変な調味料や食材を使っていない非常に後味のよい味覚でしたが、八日市本店の味とはち
ょっと違う感じで、名うてのグルメ通の賓客を招くにはいささかためらいを感じました。
1万円コースだったら違った感想になるかも知れません。
ただ、日本酒は極上のものを揃えているところは私に対して高ポイントを稼いでおります。
(高清水1合\1.000 恵比寿ビール中瓶\900)
賓客のためにもっと他にも当たってみて、いいお店がみつからなかったらここにしようか
と思ってます。