9/2 2003掲載


編集長殿

 

私の娘分のY.美穂さん、こと吉村美穂さんの手記です。

彼女の了解を得てますので実名で掲載をお願いできますでしょうか。

 

森脇久雄

 

「日焼けについて」 By 吉村美穂

 

こんにちは。吉村美穂です。 

私が勉強していて、皆様にお伝えしたいと思った情報を、今後メール配信していきたいと思

います。生活に密着していて役に立つ美容と健康の情報を中心にお送りしていきますので、

お楽しみに〜♪

今回は、お馴染みの紫外線のお話です。

 

皆様は一年中、紫外線対策バッチリされていますか?曇りの日で、晴れた日の60%もの紫

外線が出て、雨の日でも、晴れた日の20%もの紫外線が出ているのです。

また、冬でも、雪山の場合、約90%の紫外線が新雪に反射され、つまりは、上からと下からの反

射で、通常空から降ってくる紫外線量の約2倍を浴びることとなる。。。 

さらには、プールや海などでも、透明な水ならば、紫外線は、30cmぐらいは透過するそうで、水の

中だから。。。。と、安心はしていられません。

 で、日中、最も紫外線量が多いのは、午前10時から午後3時の間で、それ以外は、比較的安

全な時間帯。。。 比較すれば、午前10時から午後3時までの、わずか15分間の紫外線量は、

それ以外の時間帯の、なんと3時間分にも匹敵するそうです。 ま、夏になれば、なるべく、午前1

0時から午後3時は、戸外には出ない!が、美肌にとっても、健康にとっても、得策ですね。

 でも、紫外線、紫外線って人々は騒ぐけれど、何故、紫外線がそんなに怖いのか、よくわからな

い。。。という人のために、ちょっと、豆知識!

 つまりは、一言で言えば、紫外線が、女性の大敵、シミ、しわ、そばかすといった、皮膚の老化を

早めるという事。(あ、もちろん、女性だけには限りませんが)

 なおかつ、紫外線によって、体内に活性酸素が作り出され、皮膚細胞の中のDNAが傷つく。。。

で、その状態が繰り返されると、本来の人間の自然修復作用が追いつかなくなり、細胞に突然変

異が起き、癌!が発生する。。。というわけ。

 これで、少しは、紫外線って怖いものだったんだと、理解出来てきましたねぇ。。。

 おまけに、紫外線のせいで、白内障まで起きる!この白内障で、今、世界中で、な、なんと、16

00万人もの人が失明している。。。なんて事実を聞いたら、誰しも、びっくりされるでしょうが、本当

に起きている現実だそうです。

だから、シミも、しわも、そばかすも平気、私は、老化なんて怖くないわ、癌なんて怖くないわ、白

内障になって失明しても平気。。。という方は、大いに、日焼けを楽しんで下さい。(^_^;)

さて、「日焼け」「サンタン」「小麦色の肌」なんていうと、もろ夏のイメージ、椰子の木陰から爽やか

な潮の香りが吹き抜け、白い砂のビーチと、抜けるような蒼い空、果てしなく広がる青い海が浮かび

ますよね

でも、実は、そのビーチでこんがり「日焼け」を楽しむのは、それこそ。。。「ゆるやかな自殺?」に等

しい行為かも知れないのです。

日焼けをする=紫外線の刺激により皮膚が「やけど」をするということなんです。

世界の国々の中でも、もっとも皮膚癌の多い国は、オーストラリアなんだそうです。

そして、オーストラリアでは、年間約1000人単位もの人が、日焼けが原因と思われる皮膚癌で、

毎年死亡しているそうです。この皮膚癌は、紫外線の刺激で発生したメラノーマ(悪性黒色腫)で

す!

ひとたびメラノーマが発生すると、リンパ節やら内臓に、すぐ転移しやすい悪性の癌になります!

ところで、紫外線って、一体何なのでしょう?

そう、紫外線は、太陽から放射される電磁波(光りの一種)です。赤や青色に見える可視光線も

電磁波の一種ですが、紫外線は紫の色の光りより波長が短く、肉眼では見えません。

紫外線には、その波長の長短から3種類あります。

1.UVA (長波長)  紫外線A波

2.UVB (中波長)  紫外線B波

3.UVC (短波長)  紫外線C波

1.の紫外線A波は、波長が長い為、地表にまで届き、

2.の紫外線B波は、一部地球を取り巻くオゾン層に吸収され、

一部地表に届きます。

3.の紫外線C波は、波長が短い為、全てオゾン層に吸収され、
まず、地表に届くことはありません。

このUVBが、UVAよりは波長が短いが為、肌の表面にしか届かなくって、日焼けなどをすると、肌

の表面に炎症を起こす原因です。

皮膚の細胞のDNA(遺伝子)を傷つけ、後に皮膚癌を生じさせるのも、主に、このUVBの作用と

考えられているそうです。 

そして、UVAが、波長が長い為に肌の奥まで届き、UVAの刺激によって、肌を守る為、メラニン色

素が作られ、シミやそばかすの原因となり、また、長い年月をかけて、シミやたるみの原因となりま

す。

 もともと肌の白い人は、メラニン色素が少ないが為、色が白いわけです。

 だからなんですね、色白の人は、日焼けをすると、肌を守れなくって、表面の炎症が目立って赤く

見えたりするわけです。

 さて、では何故、夏になると、紫外線が強くなるのでしょう?

 突然、話はコロンブスに飛びますが、1492年に、コロンブスはアメリカ大陸を発見しました。

 今から500年以上前のその時代、実は、まだ地球は平たい。。。と思っている人がほとんどで、大

西洋を西へ西へと進むと、地平線の果ては、滝のように下に流れて奈落の宇宙に落ちる。。。そう

信じられていたんですね。

 でも夢とロマンに満たされたコロンブスは、地球は絶対に丸い!と信じた数少ない人の一人で、西

に向かってひたすら航海すれば、かならず、黄金の国に到達する!と確信して、とうとうアメリカ大

陸を発見、地球が丸い!という事を証明しました。

 だから、地球は丸い!

その丸い地球は、オゾン層というベールに取り囲まれていて、そのオゾン層が、地上の生物を守る為

に、身体に有害な紫外線を吸収してくれているのです。

 自然界って、ほんとによく出来ていると思いませんか?

 地表にいる生物を守る為に、オゾン層なるものがある。。。いえ、オゾン層があったからこそ、生命

が地球に生まれた。。。のかも知れませんが。

 ですから、このオゾン層を通る時間が長ければ長いほど、有害な紫外線が吸収されやすいわけで

す。

 それで、夏になると、太陽高度が高くなり、紫外線の地球への侵入角度が直角に近くなります。

 それで、丸い地球を取り巻いているオゾン層を、紫外線が通る距離や時間が最も短くなる為、オ

ゾン層に充分吸収しきれなくって、紫外線がよりたくさん地表に届く結果となるのです。

 その上。。。

近代工業技術革新のお陰で。。。自然界のメカニズム自体にすら、大変化が起きているのです。

それが、昨今叫ばれている、自然環境破壊問題です。

 今はもう法律で規制されていますが、かつては、フロンガスがふんだんに使われ、その結果、地上

の生物を有害な紫外線などから守ってくれているこのオゾン層が、だんだんと破壊されつつあるので

す。

 フロンガスは、分解され難い性質なので、地上では分解されないままにオゾン層まで上がってしま

い、ここで初めて強い紫外線を受け分解され、塩素(CL)を出します。

 実は、この塩素が、オゾン層をどんどん破壊してしまうのです。それで、人類の歴史が始まって以

来、もっとも多い紫外線が、地球に届くようになっているのです。

 皮肉なものですね、

だって、人間の生活をより豊かにし、便利にするはずの為の、化学、工業技術革新の数々が、む

しろ、オゾン層を破壊し、有害な紫外線に生物がさらされ、化学肥料や化学消毒薬の使用で、

一見、農作業が便利になったか?。。。のように見えて、実は、土地がやせ衰え、野菜や果物の

栄養分が昔の何分の1にも減り。。。自然に健康に生きることが、ますます難しくなってしまってい

る。。。

 ところで、皮膚には2種類の老化があるそうです。

 ひとつは。。。。誰にも避けることが出来ない、年齢による老化!です。

 もうひとつは、光老化と呼ばれる老化だそうです。この光老化とは、紫外線を浴びた量に応じて、

皮膚に生じてくる変化のことを言うそうです。

 もちろん、具体的には、シミ、そばかす、皮膚の深い皺、それに、皮膚癌が、この光老化の結果な

のです。つまりは、光老化は、日焼けを避け、紫外線を出来るだけ浴びない努力さえすれば、防

げるものである!ということなのです。

 それで、皮膚癌による死者の多いオーストラリアでは、親が子供に日焼け止めクリームを塗ること

が、親の義務として法制化されているそうです。

 私の友達が住んでいるロサンゼルスでは、オーストラリアほど厳しく法制化はありませんが、それで

も、7歳の娘さんの通う小学校では、毎年夏になって、戸外の活動やら、サマースクール時には、

必ず、日焼け止めクリームを塗ることが指示され、特にサマーキャンプ時には、学校用に、バックパッ

クに日焼け止めクリームを常備するそうです。

 日本では、言われたこともなかったので、アメリカは、随分と小さい頃から、紫外線を遮断するた

め、日焼け止めクリームを使用するもんだと、妙な感心をされたそうです。

 国民の健康志向の高まりとともに、連邦レベルで、子供の皮膚を守ることが徹底されているのだと

思います。

 

 さて、日焼け止めクリームの表記に、「SPF」とか「PA」というのがあって、これは、普通の人にはわ

かりませんね。

 SPFとは、Sun Protection Factor(サン・ケアー指数)のことで、UVB(紫外線B波)の防止効

果を表す数値なのです。例えば、NS製品のSunright BodyBlockにも、「SPF 15」と、「SPF 

30」という2種類があります。 この15とか30という指数は、20分〜25分を一単位として、その15

倍、30倍の持続時間を表します。つまり、例えばSPF 30は、20分〜25分 X 30倍 = 

10時間〜12.5時間の防止効果が続く。。。ということだそうですが、汗で流れ落ちたり、あるい

はプールで泳いだりと、その場合は、マメにつけたほうが得策です。

 ま、目安としては、日常生活では、SPF15で充分、外でテニスや、本格的にスポーツをする場合

などは、SPF30Upが望ましいですね。

 最近では、UVカットを謳った製品も、巷に星の数ほど出ていますが、このSPF指数が表示されて

いないものは、ほとんど、紫外線を防ぐ作用がないそうです。

 ついでに、「PA」とは、Protection Grade of UVAで、UVA(紫外線A波)を、どれぐらい防止で

きるか?の目安だそうです。

 PA +           効果がある

PA ++         かなり効果がある

PA +++      非常に効果がある

 それで、どうしても日焼けをしてしまったら。。。

 1.水で冷やす

2.木陰で体温を冷やす

3.バージン・オリーブ・オイルを塗る(抗酸化剤と同じ働きをする)

4.食事に気を配る。

 特に、ビタミンE、ビタミンC、βカロチン、ビタミンA、ミネラル、カテキンなどを摂取するのが最適です。

 ついでに、時々聞く慣用句、「Slip, Slop、Slap、Wrap」

 1.Slip   長袖を着る

2.Slop   UVカット・日焼け止めクリームを塗る

3.Slap   帽子を被る

4.Wrap  サングラスをかける

 ま、ここまで読むと。。。真夏に向けて。。。もう、肌も露わなタンクトップとか、とても着る勇気は無

くなりますよね。

 

さ、これで紫外線に関しての一般知識はもう万全!

今から、紫外線対策、しっかり準備して下さいね。