7/30 2003掲載
お願い |
#6820 ムーさん [ 2003/07/30 02:03 61.22.159.55 ] |
続いて、事件のことです。 相手が、すぐ近くの住人であったので、大変後味が悪いのです。 勿論、顔見知りではありませんでしたが、今日までに奥さんや両親、本人も謝罪に訪れているので、今後そこら で顔を合わせるのではないかと、何故か冷や冷やします。 彼は、まだ三十歳。怒りにまかせて捕まえたりしたが、あたら有為の青年の前途をだいなしにしたようで、説諭 して解放してやればよかったと後悔もしています。 そんな気持ちもあって、前の文でも「相手」等としか表現していません。 ここのところをおくみ取りの上、あまり彼については斟酌しないで下さいませんか。私の行状についてならよい のですが、、、、。 らんらんさん そんな訳で新聞の取材申し込みもありましたが、断りました。 TVの取材も、外観の撮影にとどめてもらいました。 手打ち庵さん いえ、けっして間違えられたわけではないのです。ただ、警察官はいつも犯罪者、或いは被疑者を相手にしてい るので、そうでない者への対処がおかしくなっており、またそれに自分たちが気づいていないのだと思います。 それから、強くはないです。相手が酒を飲んでいて息があがっていたのです。こちらもやっとこさでした。ただ 、この二年間プールに行っていたのでまだ良かったと、その最中にも思ったことでした。 駄才さん、yokoさん 文章をお褒めにあづかって恐縮です。 警察では、珍しい体験なので鵜の目鷹の目、半ばやじ馬。それに、「湾岸書」は、家族全部がファンなので、家 人に話してやらねば、の気持ちもありました。 それにしても、近ごろ、何かあると、このHPにどうレポートしてやろうという眼で物事をみている自分が、お かしくなります。 |
7/29 2003掲載
事件のこと |
#6810 ムーさん [ 2003/07/29 11:56 61.22.159.55 ] |
今度の事件で得た、普通には体験しない事どもを、特に警察との折衝について感じた事など、備忘もかねて書い てみたいと思います。例によって長文です。リワさん居ぬ間のおなぐさみ? ○サイレン鳴らしてパトカーが来るわけではなかった。 境内を100メートルばかり追跡し、本堂の前庭で取り押さえたのだが、と言っても馬乗りになって両手を押 さえつけているだけ。相手はまだもがき抵抗する。こちらも、息はぜいぜいするし、徒手であるからどうしよう もない。当て身で、ぐっとなんて出来るわけがない。家人は怖がっているのだろう、その辺りには見えない。し かたがないので、大声をあげて、「おーい、警察に電話しろー!」と怒鳴るのだが、しかと応答がない。この声 で、おとなしくなりかけていた相手が抵抗を強め、体勢をひっくり返されそうになったり、腕に噛みついてきた りする。からくも、持ちこたえているが、下着もつけないままバスローブ一枚、大方の想像どおり下はぶらぶら 状態なのではなはだ心もとない。ようやく、妻が近寄って警察への通報を報告する。一安心するが、まだ気は抜 けない。早く、パトカーのサイレンが近づいてこないものかと内心やきもきする。しばらくして、やっと表に足 音がし、警官が来て引き渡したのだった。この間三十分以上にも感じていたが、実際には十分くらいだろう。「 すいません、他の事件があって遅うなりました」と、最寄りの交番からバイクで二名駆けつけたのだった。TV のようにパトロール中ののパトカーが駆けつけてくるとは限らないようだ。 ○現行犯逮捕して、即一件落着とはいかなかった。 ひとわたり状況を説明すると、「どうぞ、汗を流してきて下さい」とすすめられる。地面で組んづほぐれつや ったのだから、どろどろになっているし、ぶらぶらがチラチラしていたのかもしれない。気を使ってくれるもの よ、と思ったがそれだけではなかった。刑事事件との警官の判断で刑事係の出動となり、現場写真を撮るのだが 、ここから覗いていました、ここを逃げるのを追っかけました、ここで捕まえました、といちいち私が指さして いるところを撮られるのである。飲酒の上に大暴れでぐったりしていた相手も、あとで現場に引き立てられて確 認させられ写真も撮られていたが、そのころは気弱な表情になっていたから、知らぬ人があとで写真見たらどっ ちがどっち?と迷うかも、、、。現場の確認、時間の確認、経路の確認、身分の確認等々、嫌というくらい再三 にわたって聞かれる。私ばかりではなく、通報した長女や妻も色々聞かれている。一時間くらいこれが続いて、 そろそろ落着かな?という雰囲気になってきた。ところが、、、、。 ○取り調べ室で約四時間。 調書をとらねばなりませんので、住職と奥さん、長女さん、これから本署へおいで願えませんか?という。私 はいいが、不用心なので妻と長女は家で出来ませんかと応じると、それは可とのことであった。せいぜい一,二 時間のことだろうと思いつつ、刑事の車で福岡西署へむかう。二階の刑事課の片隅、取調室に「適当な場所があ りませんので」ととおされる。まさか、「よく捕まえてくださいました」と、お褒めにあずかるとは望みもしな いが、「え?なんで俺が取調室なの?」。でも、まあ後学の為だ、それも面白いか。応接室とは云わないが、も っとこちらが楽に居られるところがないものかと、あとで思った。 取調室は、刑事ドラマそのまま。一間半弱に二間強位の窓もない狭い部屋。そこに、定番のスチールの事務机 二台にこれも定番の細長い会議用のテーブルが一台。狭苦しい。となりの、同様の取調室との境とおぼしき壁に は30センチに40センチ角位の木枠があり、一目でマジックミラーと判るしろものがはまっていいる。あまり 見え見えなので、心理的威圧の為ではないかと勘ぐりたくなる。壁にはそこここに傷があり、ドラマのように取 り調べ中に被疑者が暴れたり、刑事が暴力を振るったりしたのではないか、と、ついまた勘ぐり。 コーヒーをすすめられ、灰皿も出してくれたのでほっとする。若手の中堅になりかけという感じの刑事がノー トパソコン抱えて入ってくる。ちなみに、機種はソニーのVAIOだった。外の刑事課の部屋でも沢山ならんだ 机のあちこちにノートパソコンが散見される。「ふむふむ、なるほど、さすが情報化時代だ、パソコン上で規定 の書式に必要事項を埋めて書類完成。はい、ご苦労様、となるのだな」と思ったがこれが間違いだった。「お名 前は?、住所は?生年月日は?」とまた一からやり直し。その上、妻や三人の娘たちの名前年齢から、始まって 、いつもあの時間に風呂に入るのか?とか、寺は誰の持ち物なのか?とか、あれこれ尋ねられる。え〜、そんな の関係ないんじゃないの〜、と思いつつも、まぁ快く応える。質問が無い時は、キーボードをカチャカチャ、カ チャカチャ叩く音がやたら耳につく。あいまに、境内の見取り図を書けという。あらかじめ請われて、建築当時 の設計図からコピーを持ってきているのだが、「いえ、ご本人の書いたものじゃないとまずいですから」という ので仕方なく作図。無聊に苦しむよりは良いのだが、この辺りから「なんか、ちと違うゾ」と思い始めていた。 この間、なにやかやと他の刑事が入室して、同様なことを尋ねてくるのだが、なかには断りなしにいきなりぬ っと入ってきてぶっきらぼうに口を開くのもいて、感じ悪い。割り込んでくるのなら、「失礼します」とか「ち ょっとすいません」とか断ってくるのが普通だ。常識の欠如を感じる。公務員のサービス業研修が警察官にも必 要なんじゃないの? 外の刑事課の部屋では、十人ばかりの当直の刑事たちが忙しそうに、書類仕事をしている。さすがに逃亡の心 配はないから、ドアを閉めてはいないので、その会話が聞こえてくるのである。漏れ聞こえる会話から察するに 、忙しさのうちの半分位は私家の事件の為であるらしく、忙しくさせて悪いことしたかな?とふと思う。それに しても、興奮が冷めて眠くなるし、狭苦しく殺風景な部屋で堅い椅子に腰掛けているのが苦痛になってくる。今 の私は被疑者ではないから気楽だが、気弱な人がこんな処で何日もねちねち、ちくちく、攻め立てられたら、あ らぬ疑いでも「はい、もう何でもいいです」と自白してしまうかもしれぬ、と思う。 二時間ほどしたら、被害届を書かされ、それともう一枚現行犯逮捕何たらという書類に署名捺印させられる。被 害届にも署名捺印したのだが、印鑑は持ってきてないので、左手人さし指、黒インクで拇印である。普通拇印は 朱肉でやるので、黒インクの拇印は何やら異様で感じが悪い。だいいちあらかじめ印鑑を持参するように云って くれればすむことなのに、といささか不満。 外が白々明けて来る頃にやっと調書ができて、今から読むから聞いてくれという。パソコンの画面を見せるな り、プリントして読ませるなりしてくれれば、早いし誤字脱字の指摘も出来るのに、面倒なことをするものだ。 調書の内容を聞いて驚いた。「私は、どこそこに住んでおりまして、云々。これから、本日のことを申し上げ ます」。正確ではないが、こんな風。何より「申し上げます」には、参りました。なんだかお白州のよう。必要 事項を列記するだけでは、血が通わないとでもいうんでしょうかねぇ。こんな作文せにゃならんから無駄に時間 がかかるんだと、腹立たしいやら、阿呆らしいやら。こんなのもありました。「私は、入浴の折りに読書するの を日課としておりまして、その時も読書しながらふと目を上げますと、、、」おいおい、そんな風には云ってな いでしょ。それに、「日課」はないでしょう、私なら「習慣」と云いますよ。だいたいそんな枝葉末節、話の中 で出ただけのことを書かなくてもいいんじゃないの? でも、まぁ、もう面倒くさい、はいはい、結構です。て なことで、また署名黒拇印。それもプリントアウトした書類の最後のページにしたのだから、結局全文面は見せ てもらえなかった。横罫紙の書式になっていたから、予想は半分当たっていたわけだ。しかし、どの書類も写し をくれなかったが、後日のことを考えたら、不安になりますなぁ。 結局、六時半ころ解放され、さすがに車で送ってくれたが、現行犯の場合は四十八時間以内に送検せねばなら ないとかで、ろくに眠るまもなく、九時ころからまた現場検証に立ち会わされた。これには笑った。刑事の一人 が「被疑者」と書いたプラカードを肩から下げたのを、私が追っかけたり腰にすがりついたりする様子を写真に 撮るのだ。とんと猿芝居、なんならまたぶらぶらをチラチラさせましょか? 十一時から法事があるからそれで解放してくれたが、十一時半ころまで距離を実測したり、風呂から本当に外 の人影が判るのか確かめたり、指紋もとったり、何やら境内のあちことをがさごそしていたが、読経中に引き上 げていった。 それから、警察はなにも云ってこないが、これでもうなにもないのだろうか? |