7/2 2002掲載

さすらいのサラリーマン名古屋編 第7弾


今回は浜名湖の「たきや漁」だ。

夜を待つ雄踏町港。
後は浜名湖ロイヤルホテル

6月28日金曜日に浜名湖の「たきや漁」に行ってきました。
日本中を探してもここしかない珍しい漁法だそーな。

たきや漁が始まったのは明治の始め。当時、浜名湖の水際で焚き火をしていた
漁師が、目の前を通った大きな魚に、とっさに近くにあった青竹で魚を一突き。
これを機に闇夜の浜名湖上で明かりを灯し魚介類を集め、、銛(もり)で突く
というたきや漁が始まったとのこと。

「たきや」という名前は当初松明をたいて漁を行うことから、「たきぎをたく=
たきや漁」からきているそーな。
その後、光源は松明からガスランプ、バッテリーの電球、現在の水中ランプに
なったのは昭和24年ごろから。

独特の形状を持つ「たきや舟」に乗り、夜の浜名湖に繰り出し、水中ライトに
照らされた魚や蟹などを銛(もり)で一突き。車えびを「かぶせ網」という
特殊な網で取ってしまう。写真を見たら紐がついているのが分かるが、
この網をかぶせると海老がびっくりして飛び上がってしまう。
その瞬間にこの紐を放すと網が折れた状態になって海老が逃げれなくなる。
かわいそうー。フライになって、食べられるのだ。

当日は梅雨の合間のたきや漁日和。18時半頃に静岡県雄踏町の小さな
港に到着。なんせ暗くならないと取れないとのことで一時間ほど食べながら、
飲みながらワイワイガヤガヤ、で待機。



取引先からの誘いで行ったら、別の関係先の人も一緒ということで
合計8名。一艘に4名づつ。「たきや舟」は先頭に水中ライトを照らすので
へさきに船頭さんが銛と網を両手で操り、その後で客二人が銛で突く、
という感じ。様子は写真でどうぞ。銛は4メートルほどある。

斜めに突くな。まっすぐ上から落とせ。蟹のすぐ上まで持っていって
すぐに突け。水飛沫を上げると逃げるぞ。
刺したら、すぐに抜くな。はずれる。一呼吸置いてから上げろ。
宮崎さんからの指導。
すぐに出来るもんか。口には出さなかった。
浜名湖に置いて行かれるもんね。

別の舟の客がひとり海に落ちてしまった。筏で合流した時にはびっしょり。
そりゃそうだ。立って突いているが舟はゆれるのだから。
おまけにアルコールもたっぷり入っているし。
全員集合写真 前列左から二人目の人。ある金融機関のえらい人です。



まあ、面白かったね。魚が寝ているのを
水中ライトで照らして銛で刺す。あるいは網ですくう。
これを浜名湖の水深70センチメートルほどのところでやる。

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船頭さん(私の舟の船頭さんは宮崎貢さん、70歳?)はホイホイ取っているが、
こっちは目を凝らして見るが、ぜんぜん見えない。
船頭さんが居るところを教えてくれるのだが分からない。分かっても
とれない。刺す前に逃げてしまう。蟹も命がけだ。
なんで逃がすのだと、船頭さんからは怒られっぱなし。
それでも蟹を3匹刺しました。やれやれ。

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タイやサヨリなども取れるとのことだが、今回は蟹と車えびばかり。
あさりは船頭さんが取ってくれておいたもの。

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2時間くらい、浜名湖を漁をしながら回って、湖上にある筏(いかだ)の上で
楽しい宴会。船頭さんは調理の免許を持っていないのでてんぷらしか出来ない、
とのこと。しかしながら取れたて、揚げたての蟹と車えびのおいしいこと。
そして、締めくくりは味噌汁。なんとまぁ!

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持ち込んだ(持っていかないとない)日本酒、ビール、焼酎、ワインの
なくなる速さにびっくり。あっという間に23時。
代行運転で市内に帰って、やっとホテルで寝れるかと思ったら、
なんと、もう一軒ということで「みつわ」という寿司屋さんで仕上げ。



仕事とはいえサラリーマンは大変です。

明後日、3日に大坂邦明と飲みます。豊田合成の常務だそうな。