8/25 2004掲載

「バス通勤雑記帳」 by 渡辺耕士

「バス通勤」を始めてもうすぐ2年になります。
小生、横浜市に住んでおり、川崎市に通うわけですからなんとなく
「西から東」に行くバスに乗ることになりそうですが、これが全く逆で、
方角としては東から西になります。川崎市が多摩川に沿って横浜市の
北側を大きく包み込む構図になっておりますので、横浜市の東の外れ
にある拙宅から、川崎市の西の外れにある会社に通うことになるから
です。
 このバス路線、推理小説に使えないかと秘かに狙っています。
「ホシは横浜から川崎行きのバスに乗ったんだろう。そうするとこの
時間のこの写真の影が逆じゃないか。うーん何かトリックが隠されて・・・」
 やっぱり単純すぎて無理か。
 バス通勤での必需品が耳栓です。始発からなので座って行くことが
できますが、混んでくると頭の上から高校生の元気の良い声が響き
渡ります。「昨日の部活、あいつ全然元気ないんだよなー。
なにやってんだって気合いれといたぜ」「そうなんだよ、オレもこの前
ガツンとやっといたぜ」  これ髪をショートカットにした女子高生の会話です。
オリンピックで男子選手より女子選手が元気なのが分かる気がします。
 ただ朝からあまり気合を入れられると少々疲れますので、こういう場合
耳栓を愛用させてもらいます。
 電車通勤のときは、スピードが速いため季節の移ろい、人々の生活は
あまり感じることができませんでしたがバス通勤は目線が低いため毎日
の変化を感じることができます。
 あのマンションのゴミ収集箱いつも乱雑なんだよなあ。もう少しきちんと
やればいいのに。またあの会社員か、なんで走りながらゴミを放り投げる
のだろう。ほらまた半分出てる。ダメだってそんなことやっちゃ。子供
が見ているよ。
・・・小言幸兵衛の話がよくわかります。
 感心するのは道路脇の花壇です。ある団地の側はいつも季節に応じた
美しい花が植えられて心を和ませてくれます。
きっと皆さんが協力された結果なのでしょう。
 それとこの前感心したのは、運転手の吉田さんです。
帰りのバスでしたが、滑らかな発進・停車、お客様への丁寧な対応
まさに「プロ」の味です。
 あまりに素晴らしかったので降り際、「プロの運転ありがとうございました」
と声を掛けたら、照れくさそうに笑いながらも嬉しそうでした。
 帰ってこのことを話すと、めったに誉めてくれない家内が「よく声
を掛けたね」と誉めてくれました。
いくつになっても、人にほめられるのは嬉しいものです。
小学校の給食時間に先生から「渡辺は何にも残さんで、何でも
よう食べる」とほめて貰ったことを思い出しました。あの時も嬉しかった。
では又・・・

TopPAge