4/17 2007掲載
世界遺産吉野の桜
いわゆる自然そのものでも建造物でもなく・・・・・
自然とそこに根付いた「霊場」や「参詣道」とそれを取り囲む「文化的景観」が中心となる
此処吉野の遺産、日本では唯一世界でも稀有の資産として価値が高いと思われます。
吉野の夜明け
EarlyBirdの手打ち庵、五時には起床「もうすぐ夜が明けるで〜」
今日の行程のスタートです。
宿泊先の位置する中千本より
坂を下って
下千本を目指します。
蔵王堂の仁王門
いの一番にお参りせねば罰当たりものです。
金峯山寺蔵王堂
修験道の中心寺院金峯山の蔵王堂、東大寺大仏殿に次ぐ日本第二の規模を誇る木造建築、なかなかの迫力で迫ります。
艶やかな
垂れ幕?五色の織り成す絶妙の美!
では、桜・桜へと・・・・・
朝日射し、夕日輝く
絶景ポイントからの眺め、、、
どや!
コメント?相成りませぬ・・・
下千本まで降りてきたとこでUターン、朝も早からお店が開き始めています。
花より何とか?
手づくり草もちの善い香りに誘われて
「喰ってみる?」
これが美味いのなんの、朝飯前に何で3個も食うのかい。
「へえ〜、博多から?私もちょっと前黒川温泉へ行って来たとこ、良かったわあ、そう、やまびこ旅館最高やったわあ」
ここは文人の宿として
その名を知られる名旅館、名前がいいよね。
旅館に戻って朝風呂です。
今日も快晴!
「ええねえ」
昨夜の風呂とは入れ替わり
うっしっし!
先ほど来、空飛ぶ変なオッサンの姿が見え隠れ・・・
紅葉の
シーズンは京都天龍寺と保津川辺りを空撮していたあの有名なオッサンやないか。
* 後日談 : 15日のNHKハイビジョン桜特集番組でこの日の収録分放映されました。正にこの日が
ロケとして最高の日だったと言うわけ、桜はもとより名所旧跡もバッチリ、宿泊先宿も
鮮明だったので我々もどこかに登場していたかも知れません。
散策の後はお楽しみ・・・
嬉しい朝飯
お待たせしました、愈々その時が!
出立!!!
如意輪寺を望む
足利尊氏により京を追われ、吉野の地で崩御した後醍醐天皇の陵・塔尾(とうのお)陵がある。
この先奥の千本への登りがきつくなり、皆さんのペースもスローダウン。
左はリワさんの馴染み道。
この方スタスタと
早いペース、後ろから「もうちょっとゆっくりお願い」とのリクエスト。
丁度六年前
吉野詣での折貴重な桜、唯一眺められたのがこの奥千本周辺、今年は未だ蕾です。
ようやく到着!
吉野の花の見事さを世に伝えたエライ西行法師が三年間隠棲していたとされる西行庵が此処です。
今西行!?
すぐ近くには
苔清水
今も変わらず脈々と清らかな水湧き出ていて、松尾芭蕉もここを訪れ「つゆとくとく心みに浮世すすがはや」
この清水があればこそ隠遁生活も可能だったのだろう、とても美味しい水でした。
ここが奥千本、最深部という事になりますからこれから先は下りが続く愉しい道行。
吉野水分神社
本殿は祭神七柱を三つの社殿に奉祀しその三つの社殿を一つの棟につないだ珍しい建築様式、私を魅了してくれます。
奥の紅枝垂れ
例年に無く花付きが寂しい
参詣客の一人が呟いている「こんな筈じゃない、もっともっと美しい、何でやろ?」
私もそう思う、しかし
そうそう毎年毎年美しく咲き誇っていたら・・・間違いなく短命、こんな歳こそ静かに英気を養ってはるのや。
再度お待たせしました!花矢倉展望台からの眺めです。
尾根に沿って、谷を縫って、見事に咲き誇る桜さん・・・
『これはこれはとばかり花の吉野山』
吉野山が桜の名所となったのは、今から1300年前、役行者が金峯山寺を開く時、蔵王権現を桜の木に刻んだことから
ご神木として保護されてきたという・・・・・納得・納得
ドンちゃん騒ぎではた迷惑している桜さんとはちょっと、いや大分違うのだ。
200種3万本、その多くがシロヤマザクラ、若葉と同じくして開花するので凛とした気品を放っています。
「う〜ん、やられっ放し!」
ここは?
南朝皇居の吉水神社
『吉野山峯の白雪踏み分けて、入りにし人の跡ぞ恋しき』
静御前の歌にある、あの天下に名高い義経と静御前の大ロマンス「義経千本桜」の本舞台が此処吉水神社なのです。
そして、、、それだけではないのだ。
皆さんの目線の先
「一目千本」とは此処からの眺めを云います。
再び花酔い、今度のはかなり強烈です。
何か妙薬?
ありまっせ
「私だす」
早速購入
飲むと宜しい「だらにすけ」、我が家の常備薬になりました。
桜バカを自負する私、今間違いなく究極の桜里に居ます、しかも全山満開の吉野山に・・・・・
十一日付朝日新聞に写真入の記事「満ちる春」、例年より早めの開花、下千本は散り始め
中千本・上千本はほぼ満開とあります。
よく歩きました。
何という幸運、思いもかけない2月の暖冬、そしてその後の寒の戻り、天候にも同行の仲間にも恵まれ
思い描いていた”最上の桜”を愛でることの叶った吉野桜詣でとなりました。
続く・・・・・
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