2011.08.27 三日目(涸沢−穂高山荘−奥穂高岳ピストン)

8月27日(晴れ、曇り)
 06:05 涸沢小屋 発
 06:51 ヒュッテ別れ(ヒュッテから雪渓を横断してきたところ)着
 07:00  同 発
 07:34 ザイテングラード取り付け
 09:45 穂高山荘 着
 10:15  同 発
 11:40 奥穂高山頂 着
 12:30  同 発(12:15かもしれない)
 13:25 穂高山荘 着
 13:50  同 発
 15:22 ザイテン取り付け
 15:50 ヒュッテ別れ
 16:30 涸沢小屋 着


今日はいい天気になりそうだ。三日月が山際に光っている。

夜明け前の三日月



涸沢カールの前節も、静かに眠っている。

夜明け前の涸沢カール



涸沢では日の出は見えないものの、代わりに山々が旭で色づくモルゲンロートが有名。
でも昨日の天気ではそれが見えるとは思っていなかったので、感激だった。
赤い帯がだんだんと下に降りてくる。

モルゲンロート Morgenrot









5時の朝食のサービス開始に並んで、トップグループで済ませ、出発準備。
今日は奥穂高山頂を目指し、ここに戻ってきて、さらに下まで降りようという
計画なので、不要の品はザックから出して、小屋の中の荷物置き場において、
ザックを軽くする。
Kさんは準備よろしくアタックザックを持ってきていたので、
大きなザックをおいていく。

三日目の朝だが、昨日はゆっくりしたので、体力回復?してるかな。
昨日の本谷橋(吊り橋)から後は、「土」を踏むことはほとんどなく、
岩やら小石等のガレ場の上を歩いているが、今日もそうなりそうだ。

出発前



1時間半ほどで、ガレ場が終わり、いよいよ岩陵地帯のザイテングラードに取りつく。
ザイテングラード取り付け



どこぞの団体が登って行く。
ザイテン1



ザイテン2



途中くさり場や、ハシゴもあるが、気を付ければそれほど危険ではない。
奥穂の頂きもはっきり見えるようになっている。
奥穂遠望



穂高山荘前のテラスにて Kさん



穂高山荘に着く。歩みがのろいので、山荘に着いたころには雲が上がってきた。
涸沢小屋で夕食の時に一緒になった、三人組(女1、男2)に出会う。
既に奥穂山頂まで行って、山荘に戻ってきたところとのこと。
360度展望できれいでしたよ!とのこと。
ザイテンを登っていて、奥穂の山頂が見えた時、今だったらきれいだろうな
と思ったが、その通りだったんでしょうね。富士山も見えていたそうだ。

穂高山荘の食堂で昼食を取りながら休憩。

穂高山荘と涸沢岳



さて、山荘背後のこの岩陵をまずはよじ登ろう。
難しい所にはハシゴがあるので、ゆっくり行けば写真で見るほど危険ではない。

山荘背後のハシゴ場



出発前の報告中 Kさん



ハシゴ場の途中で可憐な花



ハシゴ場1



ハシゴ場2



小屋の向こう側に見えているピークは涸沢岳。

ハシゴ場3



ハシゴ場4



背後の涸沢岳がだんだん低くなると、正面にピークが見えてくる。
奥穂? いや、本当の頂きはこの先にある。



奥穂山頂が見えた!



40年ぶりに奥穂高の山頂に立つ。
山頂のケルンはしっかりした土台となり、その上に穂高神社の上宮の祠が鎮座している。

南アルプスの北岳に1mまけて、国内3番目の山となっているのを、1mを越えるケルンを
積み上げて2番目にした(山の高さとしては無視されます)という逸話を、先の3人組は
知らなかったですね。

山頂にて1






山頂にて Kさん



山頂にて t2



山頂から少し降りたところで、コーヒータイム。
気圧が低いので(750Hpほど)水がすぐに沸騰する。
至福のひと時!

あいにくの雲で視界はないが、時折雲が切れると、ジャンダルムを確認できる。
そういや、知人のMさん(70歳ほどの女性)は昨年、ジャンダルムに登ったと
言ってたな。あそこには到底いけそうにないですね。

ジャンダルム



山頂をあとに帰路へ



穂高山荘が見えてきた



穂高山荘前のテラス



穂高山荘前のテント場



下りは下りでシンドイ!
沖縄からきたという団体は我々と同じく、朝、涸沢から奥穂に上がったのに、
そのまま穂高山荘に泊まるそうだ。

2時過ぎに穂高山荘を後にして、下り始める。
涸沢を通り越して、横尾辺りまで下りておくと、明日が楽なのだが、
時間的に横尾までは無理そうですね。

途中、ザイテンの真ん中あたりで、岡山の山陽新聞社が募集していた
20名程度の登山ツアーの連中とすれ違う。コースの予定では、昨日は
徳沢泊まり。今朝、徳沢を出て、横尾、涸沢と登ってきたにしては
早いですね。我々があのツアーに入った時、ついて行けるのだろうか?
と思った。
すれ違って、少し下がったところで、同じツアーの遅れた客が一名、
それにガイドが一名つきっきりで叱咤激励して登らせていた。
それを見て、ああ、彼が私だなと思った。
やはり遅い人はいるんですね。

16時過ぎ、へとへとになりながら涸沢小屋に戻る。
今日は泊まることにしていなかったが、今さらどこにも行けない。
フロントで空きを尋ねる。大丈夫だと言われて、ほっとする。
土曜日だし、人出が多いかと心配したが、すでに夏のシーズンは
終わっていたようだ。

昨日も泊まっていたんですよ、と言ったら、だったら名前だけ書いてくれれば
いいですよ、連泊で割引になります、とのこと。500円引きのようだ。

昨夜とは別の部屋だったが、2段の蚕棚の上段。8つの布団に今夜も4人だった。

山に入る前から、食事の量を増やしていたが、
夕食は疲れのためだろうか、食欲がわかず、すこし残してしまった。