6月8日、桂宮宜仁(よしひと)親王殿下がご薨去されました。
ご享年、66歳。
私と1歳違いの団塊の世代の皇族です。
40歳で病気のために歩行と言語の自由を奪われ、その後、苦難に満ちたリハビリをやりなが
らの皇族としての義務を遂行されてきました。
国の内外の人が集まった公開の席で四苦八苦してスピーチを述べようとする桂宮様を見かね
たおつきの人が代弁の介添えをしようとしたとき、兄上の故・寛仁殿下が激しく叱責して最後ま
で桂宮様にスピー チを強要したエピソードを知ったとき、三笠宮家のご兄弟の絆の深さを感じ
たものでした。

「税金泥棒」と言われたことに深い傷を負われ、このような想いを私以外の人間にはさせた くな
いという気持ちから生涯を独身で通されたというエピソードに、かつては自衛隊員にも
向けられたこの「税金泥棒」のののしり言葉に私は強い憤りの気持ちを抱きます。

葬儀はお父上の三笠宮殿下が喪主なのですが、ご高齢ゆえ、桂宮殿下が大変可愛がられた
姪御の彬子様が代行されるとのこと。
毎日新聞の「桂宮さま逝去:彬子さま、悲しみ深く」の記事に私は胸を打たれました。
http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20140610k0000e040208000c.html

高円宮憲仁殿下、寛仁殿下、桂宮憲仁殿下と3人ものお子様方を失われたご高齢の三笠宮
殿下ご夫妻のお気持ちを想うと暗澹たる思いになります。
桂宮宜仁親王殿下のご冥福をお祈りいたします。