映画「ボリショイバレエ 二人のスワン

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月11日(土)23時42分46秒
  私はこのところ、映画漬けとなりました。

「ヒトラーを欺いた黄色い星」を見たときに予告編で知った表題の映画が見たくなり、
今日、家内と見に行ったのです。
そして期待は裏切られませんでした。

この映画もメジャーの劇場では上演されず、テアトル梅田のような特定のマイナー映画
館での限定上映でしたが、少女漫画的サクセスストーリーのようなものではなく、過去
と現在が交互に交差する中でライバルとなる二人の少女(後の成人女性)のやりとりを
描く複雑なドラマ展開であり、意味不明ななりゆきが最終章のところですべてがつじつ
ま合うように表現され、感銘を受けるという実に重厚な見応えのある映画でした。

映像的にも美しく、ボリショイ劇場の豪華絢爛さには一緒に見た家内も大変感銘を受け
たようでした。

映画については下記のURLを参照ください。
http://bolshoi-ballet-movie.com/
 

映画「ヒトラーを欺いた黄色い星」

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月11日(土)01時13分5秒
  盆休暇を控えて仕事が暇で、昨日も家内と表題の映画を見てきました。

ナチスドイツの時代、ドイツ国内に潜伏したユダヤ人は7000人で、そのうち終戦まで生
き残ったのは1500人だそうです。
この映画はそのユダヤ人たちをかくまうことに尽力したドイツ人とユダヤ人たちの物語
です。

一般の普通の市民が身の危険を冒してまでユダヤ人たちをかくまったこと。
ドイツ軍部の高級将校がユダヤ人と知りながら、二人の女性をメイドとして雇い、ユダ
ヤ人ではという疑惑に対しても「上流階級の出の女性だと」かばったこと。

生き残った4人のユダヤ人それぞれの回顧と共に映像化されるこれらの人たちの苦難と苦
悩の姿。

その中で髪をブロンドに染めた女性が、たったひとりぼっちでベルリンの街をさまよう
姿とそのカトリーヌ・ドヌーブに似た風貌の美しさに大変惹かれました。

映画が終わってキャスティングの字幕が現れるときになって自然とにじみ出てきた涙が
この映画への私の感動を物語っているように思いました。
暗い物語が苦手な家内ですが、「映像が美しかったね」と言ってました。

映画は下記のURLを参照ください。
http://hittler-kiiroihoshi.com/
 

映画「羊と鋼の森」

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月10日(金)00時13分1秒
  ついでにもう一つ見た映画の感想も述べさせてもらいます。

一年前でしたでしょうか、THさんがこの映画の原作となる小説について私に感想をお尋
ねになったとき、私は感想を保留しました。

なぜなら、文芸作品としてなら本屋大賞を取るくらいの優れたものがあるのでしょうが、
その専門領域の世界で仕事をしている我々調律師から見るとあまりにも嘘くさい内容だ
ったので感想を保留しました。

昨年の段階で私の感想をそのままストレートに述べたなら、小説を読まない人が多く出
てくるかも知れないと思い、とりあえず、皆さんが読まれたあとに感想を述べようと思
ったのです。

原作は調律師の描き方だけでなく、登場する姉妹ピアニストの卓越した技量に対する表
現も、年端もいかない若い娘にここまでの表現能力を具現する力があるのか、という強
い反撥心も感じ、小説そのものにはまったく評価できないものがあったのです。

しかし、多くの人が見るであろうこの映画を私は調律師として見ておく必要があると思
い、家内と10日前に見に行ったのです。
ところが意外なことに映画は小説とは全然違う印象を私に与えたのです。

小説の嘘くさい表現がかなり鳴りを潜め、姉妹ピアニストの描き方は演奏も含めてとっ
ても自然なものでした。

映画制作が発表されたとき、調律師のPRになると一般社団法人ピアノ調律師協会が全
面的に協力し、会長自ら演技指導をしたことの影響かも知れませんが、私たち調律師も
納得できるような内容で、映像も美しく、見終わったあとに「良かったのじゃない?」
と私に言葉をかけた家内の印象そのままの映画でした。

ただし、釘を刺す意味で一言だけ現実の世界に生きている調律師から言わせてもらいます。

「この原作、および映像の世界の調律師たちが日常的に行う作業を私たちが実際にやっ
たとしたら、金額は最低3万円をくだりません」

調律代に3万円の対価を要求したら私の顧客の9割が離れ去っていくことでしょう。
 

映画「万引き家族」

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月10日(金)00時09分57秒
編集済
  小春ページで紹介した映画の記事を多少書き直して転載します。

映画「万引き家族」を見た感想は簡潔に記せば、とにかく重たい。笑わせる要素が結構
あるのではと思っていた期待は見事に裏切られ、娯楽作品としてのエンターテインメン
ト的要素はゼロと断言できます。
したがって、『オリエント急行殺人事件』、『羊と鋼の森』(調律師を主人公にした映
画)のような映像の美しさは期待できません。
(いろんな意味で家内を連れて行かなくて本当に良かった!)

それでも映画を見終わったときに残った余韻は並ならぬものがありました。
予測の付かない終止符の打ち方だったのです。


安倍政権の日本国政府が戸惑いを感じたくらい、日本文化の素晴らしさを発揚するには
おおよそ遠い薄汚い下層社会の生活をリアルに描写する内容の映画なのに、終演のとき
に何ともやるせない気持ちにさせる映画でした。

これはひとえに役者たちの演技と是永監督の演出の賜物だろうと思いました。
夫婦役の妻である女性の演技はもう素晴らしかった。
 

Re:RE:イスタンブール!

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月 8日(水)23時56分36秒
  がっかりしたわけではないけれど実物より子供のころからなじんできた映像の方が美しい
ので複雑な気持ちを抱いたこと、判るような気がします。

モナリザをルーブルで見た人が「絵画があまりにも小さい!」と言ったという感慨と共通
するものがあるのではないでしょうか。

>まあトルコ人のひとなつっこいこと、空港からホテルまでいったい何人の人に話しかけら
れたことか。

ハミングバードさんはご存じですよね?
トルコと台湾は世界で一二位を争うくらいの親日国家であることを。

まずは明治時代に親善目的で来日したトルコ軍艦エルトゥールル号が熊野沖で遭難したおり
に、近くの漁村の人たちが救助し、親身になって介抱したことから、トルコでは小学校の教
科書にこのエピソードが紹介され、トルコ人だったら知らない人がいないこと。

トルコはオスマン帝国の時代からロシアに領土的侵略の大変な圧迫を受け続け(クリミア戦
争はその典型的な例)、激しいロシアへの反感を抱き続けた国家ですから、日露戦争におけ
る日本海海戦の大勝利、旅順要塞陥落のニュースにトルコ国民は溜飲を下げる想いで国をあ
げて驚喜したこと。
そのころにトルコでは新生児にトウゴウとかノギという名を命名した親が続出したそうです。

これらの国民感情が日本人ではないか、と思われたハミングバードさんに強い好意の眼を向
けさせたのだろうと思います。

 

RE:イスタンブール! 

 投稿者:ハミングバード  投稿日:2018年 8月 7日(火)05時25分59秒
  私が死ぬ前に、と思っていたのはアルハンブラとイスタンブールでした。
アルハンブラにはもう行きました。感動しましたが、子供のころから何度も映像で見ているじゃないですか。彼らの技術たるや、なんと言うか、実物より映像のほうが美しくて、
がっかりしたわけではありませんが、ちょっと複雑な思いを抱きました。

イスタンブールは本当におもしろかったです。
まあトルコ人のひとなつっこいこと、空港からホテルまでいったい何人の人に話しかけられたことか。イスラム文化の中にビザンチン文化が垣間見られ、本当にこの町の歴史を感じます。

オリエント急行殺人事件は若いころ小説で読んだので(私クリスティは日本語で出ているものはたぶん全部読みました!)、映画を見るつもりはなかったのですが、飛行機の中で見ましたよ。
おっしゃっるとおり、あの景色は圧巻ですね。小説を読みながらも汽車の旅にわくわくしたものです。昔はウイーンからパリまで、オリエント急行という名の夜行で行ったものでしたが、今は飛行機が安くなりましたからね、もうなくなってしまったようです。
 

イスタンブール!

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2018年 8月 6日(月)23時54分33秒
編集済
  ハミングバードさん

今日は。
息子さんの顔を見に行ったついでにイスタンブールに行かれたのですか?
いいなぁ、羨ましいなぁ。
私は海外へ旅することはもう完全に諦めていますが、ドイツのドレスデンとトルコのイス
タンブールだけは行きたかったのです。
ボスポラス海峡を挟んでアジアとヨーロッパにまたがる都。
東ローマ帝国の首都。

ハミングバードさんは私がサロン便り1月12日付けに載せた「オリエント急行殺人事件」の
映画感想記を見てくださいましたか?
イスタンブールとパリを結ぶ長距離列車、オリエント急行。
何かゾクゾクとするような名前ではありませんか。
私、映画を3回も見たのですよ。

映画で有名になった「第三の男」の著者グレアム・グリーンも「スタンブール特急」という
題名で魅力的な小説を書いています。

飛行機の離着陸時のアクシデントでヒヤッとされたようですが、飛行機恐怖症の私だった
ら心臓が止まる思いだったでしょうね。

次にいつ死んでもいいと思われるほど行きたいのがモンサンミッシェルですって?
う~む・・・
このあたりは私には理解できないところであります。
我が息子ファミリーもイギリス留学のときに家族で行ったようですが、私は何の魅力も感
じませんね。
私が憧れる建築物はドレスデンの聖母教会です。
 

カフェミーナ

  投稿者:ハミングバード  投稿日:2018年 8月 6日(月)07時52分36秒
  ところで、近所のカフェミーナ、全く知りませんでした。
検索してみたら本当に近くですね!
母はもう遠くまで歩くことが困難になっていますので、
教えてあげようと思います。
 



天災が続きますね

  投稿者:ハミングバード  投稿日:2018年 8月 6日(月)07時45分41秒
編集済
  リワキーノさん、
地震があったかと思うと豪雨、そして台風となんだかすごいですね。
あまりにリワキーノさんの音沙汰がないので、どこかでへばっているのかと思いました。
ご無事で何よりです。

私は息子の顔を見にちょこっとヨーロッパへ行ってました。ついでにイスタンブールにも足を伸ばしました。
イスタンブールは死ぬまでに一度行ってみたかったところで、もうこれでいつ死んでもいいと
帰りのパリ行き飛行機に乗ったところ、正に着陸寸前、もう少しでタイヤが地面に、というところで、急に飛行機がまた上昇しはじめました!
いや、トルコ人たちおおらかです、あちこちで失笑がおきましたよ。
私は「いつ死んでもいい、というのを撤回し、モンサンミッシェルを見るまでは死なないぞ」と心に誓ったのがよかったのか、2回目の着陸は無事成功。
 その3日後、モンサンミッシェルに行く予定で列車の切符を買っておいたのですが
駅が火事で列車が全線キャンセルに。またしても寿命が延びました。