ラテン語を学ぶ顧客女性

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2019年12月 6日(金)23時43分1秒
  I.Cさんは私の20年来のお客様です。

昨日、調律に伺ったとき、部屋に置いてあった漫画「聖☆お兄さん」に私が言及した
ことがきっかけで、I.Cさんがラテン語を勉強していることを知り、一介の主婦が何
故ラテン語を?と私は驚きました。


なぜならラテン語は古代ローマの言語で、現在ではバチカン市国でのみ公用語とし
て使われている以外はほとんど死語となった言語だからです。

動機をお尋ねするとヨーロッパには英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、
スペイン語とたくさんの言語があるが、人名のヘンリー、アンリー、ハインリッヒ、
エンリコ、エンリケのように似たようなスペルや音を共有していることに興味をも
ち、その元となったのがラテン語だということを知り、勉強したくなったそうです。

ラテン語を教える講座があるそうで、そこに通って文法と発音を学び、テキストを
翻訳する授業に取り組んだときに使われたのがカエサルの「ガリア戦記」だそうで、
勝利の知らせを「来た、見た、勝った」という三つの動詞だけを使ったことで有名
な簡潔な文書を記すカエサルのテキストは初心者向きとしては最適だったことでし
ょう。

そして今、取り組んでいるのがカエサルと共にラテン文学の双璧といわれるキケロ
の「義務について」だそうで、こちらはカエサルとは対照的に修辞法を駆使した持っ
て回った言い回しで、翻訳するのに大変難儀するそうです。

ローマの五賢帝の一人、マルクス・アウレリウスの「自省録」は遠征で戦場を転戦
する間の陣中で記した備忘録で、自分へのメモがわりとして記されているので実に
簡潔な文体なのですが、そこから推し量れるストア派哲学者でもある皇帝の知性、
理性に私は若い頃に読んで大変感銘を受けたのでそのことを話すとI.Cさんは是非、
読んで見ますと言ってくださいました。

しかし現在実用性のない未知の外国語を単なる興味だけで学ぼうとするその女性の
情熱には感銘を受けます。

I.Cさんからはなおも興味深い話を聞いたのですが、それはまた別の機会に紹介します。


36年ぶりの再会

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2019年 9月12日(木)10時36分46秒
  私が三木楽器という楽器店に勤めていた若い頃はピアノが飛ぶように売れ、調律師
不足気味の地方の営業所に本社所属の若手調律師が交代で出張していました。

その時代に岡山営業所所属の調律師で営業マンだったK氏と昵懇になり、出張中は
閉店時間後の営業所の中で麻雀を毎晩のようにやり、新婚だった彼の家に招かれて
食事をご馳走になったりするなど親しい間柄でした。

幾星霜の後、岡山営業所が閉鎖されてK氏も独立したことから交流は途絶えたので
すが、風の便りに彼がいろいろ多方面において活躍されていることは知ってました。

そしてそのK氏が大阪に来るから一緒に会わないかとコルネーノ氏に誘われ、私た
ちは会ったのです。
コルネーノ氏も若き日は三木楽器の調律師で岡山で同じくK氏と昵懇になっていて
二人とも三木楽器をやめたあとも仕事上の取引があったことから年賀状のやり取り
が続いていたのでした。

我々が最後に会ったのがK氏がジャック・ルーシェトリオの大阪フェスティバルホ
ール公演にやってきたときでしたから実に36年ぶりの再会でした。

私たちより2歳年上でイケメンでダンディだったK氏がどんな風貌になっているのだ
ろうかと半ば不安感も感じながら9月9日の昼に難波のお好み焼き屋に行ったとき、
そこに待ち受けているK氏と奥様のイメージが36年前と変わっておらず、そのまま
でいぶし銀のように年老いて行かれた姿を発見し、安堵感と懐かしさを感じたもの
でした。

奥様は別の人と会う用事があるので私が来るのを待ってから去って行かれたのでそ
の写真はありません。
 


映画「アルキメデスの大戦」

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2019年 8月12日(月)11時11分21秒
  昨日のサロン便りに載せた「保津川あたり」 動画編 & 映画「アルキメデス大戦」
ですが、掲載した同作品の広告You Tubeのアドレスが開かないようですので、こちらで
開いてください。

https://www.youtube.com/watch?v=tJFP-9OrQRU
 


映画「さらば愛しのアウトロー」

  投稿者:リワキーノ  投稿日:2019年 7月15日(月)22時56分7秒
  毎日新聞の映画評を見て興味を持ち、今日表題の映画を見てきました。

銀行強盗の物語と言うと家内は最初躊躇したのですが、一緒についてきてくれた結果、
家内はとても気に入ってくれました。

一度も人を傷つけず2年間で93件もの銀行強盗を成功させた実在の人物をモデルに
した映画で、主演の82歳のロバート・レッドフォードと69歳のケイシー・アフレ
ックの演技が家内を魅了したようです。

映画を見終わったあとに私たち夫婦の心に大きな余韻を残したのが82歳と69歳の
男女の間で生じる恋愛感情でしてそれはとても渋くて甘美なものでした。

映像で初めて目にした往年の美男男優、ロバート・レッドフォードの最晩年の風貌に
家内はかなり惚れ込んだようです。

私を含む70代の男性諸氏、老け込んでいるところではないと思いました。