ミュージックサロン”暫”(しばらく)の閉店哀惜パーティ 2009.12.26
ミュージックサロン”暫”は神戸市東灘区のJR摂津本山駅のすぐ近くにあります。
閉店哀惜と言っても私が当サロンを知ったのは閉店3ヶ月前の9月。
ごく親しい幼なじみと飲むので来ないかと誘われて、ムーンライトさんの幼なじみと少人数だけで
飲むのはさぞかし楽しいだろうな、と思ってほいほい出かけて行ったのがこのミュージックサロン
”暫”でした。
幼なじみの男性はムーンライトさんの遠縁の親戚で一つ違いの年齢なので少年時代から仲が
良く、今はその男性は関東に住んでいるのですが、戦死した戦友たちの眠る高野山に毎年お参
りしており、その帰りにいつもこのミュージックサロン”暫くで会ってムーンライトさんと飲むのだそ
うです。
幼なじみの男性の他にムーンライトさんのファンだという若い女性が二人(ムーンライトさんが通う
歯医者の衛生士さんだとか)に”暫”のママさんの6人でムーンライトさんのピアノ演奏を聴いたり、
カラオケで私を除くみんなが歌を歌ったりで楽しい夕べを過ごさせてもらったのです。
店の雰囲気もママさんのお人柄もよく、是非、私の仲間も誘って今後もこのような集まりを持ちた
いと思ったのでした。
下記はママさんから頂戴した手紙です。達筆とレイアウトの見事さにうなりました。
ところが不景気なご時世の中、店を維持していくのも大変らしく、ママさんは年内で店を閉めるこ
とを決意されたのです。
それを聞いた私はせめてもう一回くらい集まりを持ちたいと思い、急遽、気安く誘える仲間たちに
声をかけ、この日のお別れパーティへとこぎ着けたのでした。
12月26日、”近畿修猷会音楽を楽しむ会”と”ロンドの会”のそれぞれ音楽の好きなメンバーたち
が「ミュージックサロン”暫”」に集まりました。
左からルーメイさん、○○さん(ムーンライトさんの友人)、ムーンライトさん、田中正美さん
左から田中じょういちさん、楓花さん、香里園撫子さん
じょういちさんのご自身作曲した歌の披露から音楽会は始まります。伴奏は楓花さん。
伴奏譜も全部じょういちさんが作り記譜されたものですが、それはシューベルトの歌曲の伴奏譜に
も劣らぬ複雑な構成と華麗な展開を繰り広げる内容で、楽器を何も弾けない人が作ったものとはと
ても思えないものでした。
楓花さん曰く。
「ピアノ奏法を無視した曲の構成なので演奏するのはリストの曲より難しいです」
じょういちさんの作品の伴奏譜は手元にありませんのでその作品の歌詞とメロディ譜だけを紹介い
たしましょう。
「君を待つ想い」はじょういちさんが結婚されたころの作品らしいですが、聴いていて気恥ずかしくな
るような恋人への熱い思いをこめた歌詞なのに70歳のじょういちさんが歌い上げられるとそれが一
つも不自然ではなく、リズミカルな手振りや身体の揺らぎをもって全身で唱われるお姿に異性を思う
気持ちに年齢はまったく関係ないことを実感させてくれる、と言った何とも言えぬ感動をいただくので
す。この想いの君は奥様だそうです。
「京みれん」は私の大好きな作品で近畿修猷会の音楽を楽しむ会のときには必ずリクエストをお願
いしております。30代後半のころの作品だそうです。
皆さん、ためらいもなく、立ち上がり、輪を作って踊り始めます。
田中正美さんのノリのいいこと!
貞淑で慎ましい香里園撫子さん(別名、女右翼)のこんな姿を見たらお嬢さんもお孫さんたちも仰天するでせう。
じょういちさんのツイストも飛び出す始末。
踊り終えたあと、ムーンライトさんは香里園撫子さんのもとに駆け寄ります。
「あんた、結構やるねぇ!」
お開きの時間も迫って来、記念撮影です。
ミュージックサロン”暫”が閉店したあともこの集まりは大切にしましょうね、という話になり、新しい
場所を見つけて”暫の会”の名のもと、再び集まる約束を交わして私たちは別れました。