リワキーノ一家のおのぼり旅行    by リワキーノ  2011.02.11

健康記念日の連休を利用して家族で関東に行ってきました。
娘が友人たちに会いにいくのに東京をほとんど知らない家内が一緒に行きたがったので、それでは親子
三人で行こうということになったのです。
ところが家族で上京することを決めた直後の1月8日、私は私の不注意で車を電信柱にバックでぶっつけ
てしまい、修理代38万円という予測もしなかった出費が生じたのです。
滅多に家族で旅行しないのだからあまりけちくさい旅行はすまいと家内も言っていたのですが、38万円は
主婦感覚としてはかなりの痛手。急遽、節約できるところは極力節約しようということになりました。

そこで東京については生き字引のようなCapt.Senohに相談したところ、泊まるホテルから娘が友人たちと
会っている間、私ら夫婦で出かける場所もいろいろアドバイスしてくれました。
地の利を考えると永田町界隈がどこに行くにも一番交通の便が良いからと彼が探してくれたのが千代田区
平河町の都市センターホテルで、JR東日本のホテルとセットのプランで行くと大変な割安(ホテル代が
¥6.000)でした。

そして私の好みや家内のことを考えて彼が薦めてくれた観光地はまずホテル周辺の散策、そして銀座や
明治神宮。
帰りは娘の都合で新横浜から乗るのでそれなら元町中華街と山下公園というものでした。

ところが新幹線に乗ったことのない二人の孫も連れて行きたくなり、息子の嫁に話すと嫁は大喜び。
そこで幼児が二人増えたが一緒に泊まれるだろうかとホテルに電話で尋ねるとトリプルの部屋なの大人
のベッドで十分添い寝でき、料金は無料です、との嬉しい返事。
かくしてリワファミリーのおのぼり旅行が実現したのです。

ところが出発の2月11日朝は寒波が到来し、寝屋川でも積雪するような雪の天気となり、


予報も東京は12日にかなりの降雪があるとのことなので急遽、スノーシューズを履いていくことにしました。

若い頃、金沢などの北陸出張が頻繁に行っていたおりに雪道にそなえて購入していたもので、雪道には
抜群の威力を発揮するのですが、なにしろ30年以上も経っている代物なのでゴムの経年変化で途中で
破れてしまう可能性もあり、普通の革靴も持って行くことにしました。
かさばる荷物類は先に宅急便で送っておいたのは大正解でした。
旅行なれしていない私ですが、らんらん&りんりんさん等と旅行をしていたのでこんな知識も得てました。

乗った新幹線は豪雪になりやすい関ヶ原もたいした支障もなく通過し、定刻に13分遅れるだけで午後1時
40分に東京駅に着きました。
友人と会う娘とは東京駅で別れ、私たちはそこから浦和に向かいました。
え?なぜ浦和なんかにと思われるでしょうね。
家内の用事で行くのですが、それについてはここでは触れないことにします。

浦和からは直接、永田町に行き、娘と娘の友人と待ち合わせの赤坂四川飯店に行きました。
この店もホテルから近いからとCapt.Senohの薦めにより予約したのでした。
通常は¥8.000からのコースなのですが、¥5.000の休日スペシャルコースという有り難いコースがあり
まして私たちはこれにしました。
グルメ通の彼お薦めだけあって美味しい料理で特にフカヒレの煮込みは絶品でしたね。
(画像を撮っていないのでネットから借用)




娘の友人のMさんです。


M子さんとタマちゃん(今はオーストラリア在住)と娘は同じ趣味のネット上で知り合ったのですが、そらか
ら8年以上にもなるのに大変仲がよく、M子さんが仕事で関西に来る折に一度我が家にも泊まってもらっ
たこともあり、家族ぐるみで親しいのです。
特に私にとって忘れがたい思い出は7年前に朝霧高原でのヒップホップフェスティバルに娘に頼まれて野
営道具一式を車に載せて参加し、3人で野営したときのことでした。もの凄い量のテント、と真西から見る
富士山の姿が印象的でした。

午後8時半にお開きです。M子さんとのまたの再会を約束して私たちは別れました。


二日目
12日は東京はかなりの積雪という予報だったのですが、朝起きたときは青空も見えているような天気で
した。

朝食は都市センターホテルのプリンス通りを隔てて斜め前の赤坂プリンスホテルでしました。
都市センターよりも¥500安かったことと、赤坂プリンスも3月でもって閉館となるので一度くらい飲食をし
ておきたかったのです。

朝食を取ったあと、李王家邸だった旧館を見学しました。
朝鮮李王朝最後の皇太子夫妻のために建てられたこの館はかねてから見たかったものだったので、つい
撮影にも力が入ります。


半円形の出窓を持つ部屋で私たちは記念撮影をしました。(後の方で掲載)


日韓併合をした明治政府は当時11歳だったという李王朝の最後の皇太子、李垠(りこん)殿下を日本の皇
族扱いではありますが、実質的人質として日本に連れてき、後に皇族の梨本宮家の王女である方子(まさ
こ)さんと政略結婚をさせます。


しかし政略結婚とは言いながらも垠殿下と方子妃殿下のお二人は仲睦まじい夫婦となられ、生涯を全う
されます。




玄関です。中に入ってみましょう。






結婚式場に使われている部屋のようで、この日もその準備が別室でされておりました。

日韓併合時代に朝鮮の女学校の生徒達(国籍としては当時日本人として)が修学旅行で日本にやって
きたとき、両殿下に面会を許されたそうですが、大勢の人数が入れた広い部屋は現在結婚式場に使わ
れているこの部屋だったのではないでしょうか。
両殿下の拝謁を賜った女学生たちはお二人の前で号泣したそうです。
それは李王朝の皇太子殿下だった人にお会いできた嬉しさだったのか、それとも亡国の殿下の前で祖
国を失った朝鮮人としての悲しみを新たに募らせたのか・・・
きっと両方の想いが複雑に錯綜したのでしょうね。

外から見たら半円形になっている出窓のある部屋です。


同じ部屋の反対側です。

ペ・ヨンジュンさんの渾身の力作「韓国の美をたどる旅」の本に景福宮についての下記の記述があります。

私はここから消えた王朝の悲運を思い浮かべる。
そして、その文化の痕跡をあまりにたやすくなくしてしまった姿が残念でならない。
他国で王室とその子孫が受けている尊敬と愛を、韓国人は失ってしまった。
王室文化が頭ごなしに権威的で、民の膏血を絞ってきたわけではないだろう。
経筵という類例のない民主的な政治討論の場を見てもそうだし、
そして人を大切にし、尊重する文化もあった。
王室文化は悲劇と神聖さが交差する、
韓国のもう一つの宝庫だとおもう。


ここの箇所を目にしたとき、私がペ・ヨンジュンさんに深く惹かれる様々な要因のすべてが見当違いなこと
ではないことを裏付けられるような想いがしました。
ペ・ヨンジュンさんは李王朝を韓国人が失ったままでいることを深く悲しんでいるのだろうなと私は感じまし
た。
女子高校生たちの慟哭とペ・ヨンジュンさんの悲しみ、それに我が国は深く関与しているのです。
私は韓国併合については地勢的にも時代的趨勢においても仕方がないものがあったと思う人間ですが、
それでも深い胸の痛みは感じます。
私にとって旧李王朝邸は特別な思い入れがある建築物です。

李王朝の皇太子に嫁がれた方子妃殿下について興味のお有りのかたは下記のサイトをご覧ください。
朝鮮李王朝最後の皇太子妃となった日本人女性

友人との約束がある娘とは永田町の駅で別れ、私たちは孫たちが見たいというスカイツリーを観に行くことに
しました。
スカイツリーはまだ完成していませんが、その工事現場は多くの人が訪れる観光スポットになっていることを
友人のshibataさんに聞いていたので、それなら孫たちも期待はずれになることはあるまいと思って連れて行
ったのです。

永田町から地下鉄半蔵門線で最寄り駅の押上まで乗り換え無しで25分。
地上に出るとすぐ真後ろに大変な高層ではあるが普通のビルディングが立ちはだかり、え、これがスカイツリ
ー?と思ってさらに人の多くたむろする歩道橋を行くと高層ビルの隣にそれよりも遙かに高く、明らかなタワー
であるスカイツリーがそびえているのが見えたのでした。

それは凄い迫力でした。
上の方が霧にかすんでいるところなどはバベルの塔のイメージでしたね。

見物客が次々とやってきます。


この後、家内の用事のある町田市まで行き、そこでの用事を済ませたあと、銀座にやってきました。
冷たい氷雨が降る中でしたが、午後4時過ぎから5時にかけての時間帯はネオンが点灯しだし、過
去に昼間しか訪れたことの無い私は”灯ともし頃”の歌詞で表現された銀座の夕暮れ時の美しさを初
めて知ったのでした。



時間的にYokoさんレポートで紹介されたスポットまで探しに行く余裕もないので、とにかく銀座の高級感
を味わえる場所として選んだのはすぐに視界に入ってきたシャネルビルと三越百貨店でした。

k.mitikoさんのレポートで大変興味を抱いていたココ・シャネルの店。
「こんな小さい子を連れて入ってもいいの?」と危惧する家内に
「な〜に、行儀良く振る舞わせたら店の人も迷惑には感じないさ」
と私は堂々とシャネルの店に入っていきました。
孫娘はその日に書いたママへの手紙に下記のように記しておりました。
「銀座のシャネルに行ってきたよ。バッグと財布がとっても綺麗だった」

次ぎに三越百貨店です。
バレンタインデーの影響もあるのでしょうか、凄い人でしたね。
初めて銀座を訪れた家内の印象は「実際に来てみないとこの銀座の雰囲気は解りようがない」というもの
でかなりの満足感を感じたようです。

この日は特に冷え込みが厳しく、心身とも冷え切った私たちは三越を出ると地下鉄に乗り、一路、都市セン
ターホテルを目指しました。
今日はCapt.Senohから薦められた永田町の蕎麦の店「黒澤」に行く予定だったのですが、都市センターホ
テルはとても居心地のよいところなので、そこに着いたらもう外出する気になれず、ホテルのレストランで食
事をすることにしました。
そして嬉しい誤算というのでしょうか、都市センターホテルの和食の店の料理は値段も安く、とても美味しか
ったのです。
何よりも日本酒の種類が豊富なのが私にとっては大変有り難かったですね。
私たちの食事が終わる頃に友人との会食を終えた娘がホテルに戻ってきました。
(続く)