Liszt Piano Concert
名曲で綴るロマンは音楽U 〜フランツ・リスト生誕200年記念に寄せて
                      (牧野生涯学習市民センター3Fホール)

9月11日の日曜日、仕事を兼ねて表記の演奏会を聴いてきました。
出演する3人の演奏家の一人、中川美穂さんが私の顧客ピアノ教師のお嬢さんなので私にピアノ調律の
依頼が入ったのです。

※画像をクリックすると拡大されます。

10曲全部がリストの作品で占められ(上掲のプログラムを参照のこと)、プロのピアニストが3人も弾く
のですからリハーサル後の調律も必要であり、演奏中、断線の可能性もあるので私は本番も立ち合う
ことにしたのです。

下記の画像は出演者それぞれのリハーサルの一部を紹介したものです。
※各演奏者の名前をクリックすると動画が見られます。
※動画がうまく開かないときは、名前の上で右クリックして「新しいウインドウで開く」をクリックすると見
られます。


延時幸子さん


中井由貴子さん


中川美穂さん

上記リハーサルの一部を紹介した動画

結果的にゲネプロ(本番と同じような状況下のリハーサル)後、調律はさほど狂わず、「リゴレット・パ
ラフレーズ」という断線率の高い曲もあったのに断線もせず、無事に演奏会は終わりました。

中川美穂さんはいずみホール、フェニックスホール、京都コンサートホールなど一流のホールで演奏
会をしてきており、ワルシャワフィルとショパンのコンチェルトも共演するほどの実力者ですが、さすが
彼女の仲間である、二人のピアニストの演奏も素晴らしいもので、難易度の高いリストの作品を楽々
と、しかも実に音楽的に弾きこなすのです。
120席用意されたパイプ椅子は満席となり、慌てて補助の椅子を倉庫から取りだしてくるような盛況で
したが、彼女たちの第一回目の演奏会を聴いた人たちの口コミで多くの人が駆けつけたのだろうと想
像されます。
演奏会が終わってから演奏者のプロフィールを見てやっぱり!と思いました。
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中川さんが桐朋学園音楽大学卒であることは知ってましたが、中井さんが京都市立芸大、延時さん
が東京芸大なのです。
いずれも音楽大学の超難関校です。

一番印象に残った曲は初めて聴く「巡礼の年第2年スイスより『オーベルマンの谷』」で叙情的であり
ながら現代音楽のような調性の微妙な変化が実に不思議な幻想的イメージをかもしだし、10分を
超える長い曲なのに身じろぎもせずに魅了されました。
派手なテクニックが売り物というリストのイメージをがらりと変える名曲です。

演奏会を終えて。