ツル姫さんの人となり

ツル姫さんはブランドものの婦人用品店でコーディネーターを仕事ととしているので、一見、気取ってい
て近寄りがたい印象を抱くのだが、明るく、笑い上戸で、おっちょこちょいの面もあり、様々な笑わせる
エピソードを持つのである。

新婚時代、奈良市に住んでいたころ、主人と木津川のほとりまでドライブに行き、川縁で素足になって
休憩したあと、そのまま靴を履かずに車に乗り込み、帰宅するまで気が付かなかったこと。
(川縁に並んで置かれた靴に後から来た人は身投げか、とビックリしたのでは)

ひどい方向音痴でショッピングセンターの立体駐車場で自分の駐車した場所が判らず、両手に沢山の
買い物の荷物をぶら下げたまま「手がちぎれる〜!」と言いながら各階を探し回ることがしょっちゅうあ
ること。

大阪の西梅田地下街や神戸の三宮や京都の四条通を歩いていると様になるお洒落なスタイルの女性
なのに、ホテル・ニューオオタニのランチをご馳走したとき、こんな高級な店で食事したことないからもの
凄く緊張して何を食べたかも味も覚えていない、と言われる。

驚いたり、慌てたりすると目も口も大きく見開いて馬のような形相で「ひぇー!」と奇声を発っするので
「せっかくの美人が台無しやわ〜」と私を含む仲間たちから言われることが多い。

若い頃、友達とカラオケスナックに行ってトイレに行ったとき、すれ違った男性客から突如キスされて激
怒し、こっそりスナックのママにその男性の車の車種を聞き出し、ガレージまで行ってハイヒールのかか
とを思いっきりボンネットに叩きつけて戻ってきたこと。

夫が高校時代に付き合っていたヤクザの親分の息子がのちに同じくヤクザになって金の無心をしてき
たとき、びびる夫に代わって電話に出て断るとそのヤクザが「金が無ければ俺は殺されるかもしれない
んだ。お前の家の前で死んでやろうか」と言うので「どうぞ、死んで下さい。保健所に電話して引き取っ
てもらいますから」と言ったら、呆れて相手はそれからは電話してこなくなったとか。(保健所に電話する
とは、犬や猫扱いか)

とにかく気取りが無く、友人や同僚の悩み事の相談相手になったり、誰にも親切なので多くの男女から
慕われる女性である。

左端がツル姫さん(ロンドの会で)