北場真澄プロフィール

三重県名張市出身。

名張市立南中を卒業後、桐朋女子高(東京都調布市)音楽科に進学。桐朋学園大音楽学部と同
大研究科を経て、2000年からチェコ共和国のプラハ芸術アカデミー大学院に留学。

2006年からはドイツに移住。ドレスデン音楽大大学院へ入学し、世界的に有名なドイツ人ピアニス
ト、ペーター・レーゼルさんに学んだ。ペーターさんは学生時代から憧れていた演奏家。ペーターさ
んの演奏に近づくため、20年以上も続けてきた演奏方法を変え、音の余韻や響きに重点をおく
演奏に挑んだ。

小さい頃から身に付いた演奏方法を変えることは容易ではなかった。腕の筋肉の使い方、鍵盤
への指の置き方……。基本を全て変えなければならず、うちのめされることもしばしばだった。
「頭で理解できても、体の癖が抜けなかった」と北場さん。しかし、5年間、根気強く練習した結果、
半年前から音の幅が広がり、以前とは違う世界が表現できるようになった。

2011年にドレスデン音楽大の最高課程を終了し、現在は現地の音楽学校で6?16歳の子ども
たちにピアノを指導している。
ペーターさんに教わった「周囲に流されず、自分の信じる音楽を貫き、追究していく」という姿勢も
子どもたちに伝えていくつもりとのこと。

2013年の帰国コンサートでは「人生の光と影」と題し、シューベルト、ショパン、バッハが曲に込めた
孤独や苦しみなど心の闇の部分を含めて表現する。曲目はバッハ「シャコンヌ ニ短調」、ショパン
「バラード第1番ト短調」など。