私の愛らしい顧客、リトル・キュリーさん  2016.04.09

このお嬢さん、リトル・キュリーさんのお母様とと知り合ったのは昨年の春。
ピアノ購入時に納入楽器店からの依頼で私が調律に行くことになり、お母様から娘のピアノ教師を探している
ことで相談を受け、私は即座に音楽を楽しむ会で伴奏を受け持ってくれている楓花さんを紹介したのでした。
親子で楓花さんを訪ねていったのですが、残念なことにレッスンの日時の折り合いがつかず、リトル・キュリー
さんは別の先生につくことになりました。

ちなみにリトル・キュリーさんのピアノ演奏を聞いた楓花さんは「類い希なる音楽的才能を持った子です」と私に
報告してきました。

そして1年後の今日、私は二度目の調律に伺ったところ、今度はリトル・キュリーさんも在宅。
リトル・キュリーさんは大変人目につく美少女でした。

今春小学校3年生になったばかりなのに背が高いせいか、それよりもずっと年上の少女ののように見えました。
そして調律後にお母様の話で驚いたのが彼女がピアノとヴァイオリン、スイミングスクール以外にも乗馬を習っ
ているということでした。

昨年、ピアノとヴァイオリンを併用して習うことにも反対した私は、なぜ乗馬なのですか?と尋ねたところ、答え
られたお母様のお話は下記のようなものでした。

昨年秋、お母様は命も危ぶまれる病気にかかり、回復したときにストレスの多い日常的世界から解き放たれた
牧歌的生活に憧れ、娘と都会から遠く離れた関西の地方都市の牧場に出かけていったところ、そこで乗馬クラ
ブで馬を乗りこなす子供たちの姿を目撃したことからリトル・キュリーさんが乗馬に惹かれ、そのクラブに入ること
になったそうです。

屋外を乗り回すリトル・キュリーさん


屋内の乗馬シーン
前屈みにならず、姿勢正しく手綱を制御し、あぶみの上から馬の腹を蹴る姿なんか、まさに乗馬姿が身について
いる感じで、なんとかっこいいのだろうと私は嘆声を挙げました。


この乗馬クラブに通っている少年少女たちはジョッキーを目指している子が多いそうですが、リトル・キュリーさん
のお母様はそんなつもりは毛頭無く、娘のやりたいことをやらせてやりたいというポリシーでいろんな芸事の道を
選んでいるそうです。

リトル・キュリーさんは読書が大好きで、私とお母様が話しをしているときも読書に専念していました。
彼女の尊敬する偉人はガリレオとキュリー夫人でこの二人の伝記を何度も繰り返し読むそうです。

最寄りの鉄道駅までお母様が車で送ってくれるとき、同乗したリトル・キュリーさんに将来の夢を尋ねたところ、難
病の薬を発明して病気に苦しむ人たちを助けたい、と彼女は答えるのです。
私はこの少女がこれからどんな女性に成長していくのか、それを見守ることに大きな喜びと期待感を抱きました。

今年の正月に頂戴した年賀状をお母様の了解を得て、添付させてもらいます。