16.12.01
日本最古の楽器店の一つ、私の古巣の三木楽器
(一般社団法人)日本ピアノ調律師協会主催の技術講習会が私が20数年勤務した三木楽
器店で開かれるので出かけていきました。
地下鉄本町駅を下車して御堂筋を南下し、

北久宝寺町3丁目の信号を左折し




高級外車のショーウインドウを横目に見ながら行くと



心斎橋筋商店街に面したところに三木楽器本店があります。
1923年(大正12年)に木造だった本店を地下1階地上4階のモダンな鉄筋コンクリートのビルに建
て替え、その、3、4階にホールを開設、現在に至ってます。



エントランス






22年前に私が退社したあとに内装の大改造が行われましたが、腰壁と階段の大理石、
楽譜棚は昔のままです。



2階への階段
私が居たときのピアノ技術部は3階にあったのですが(多分今も)、白壁に茶色の木製腰
壁の内装は昔放映されたテレビドラマ「アンタッチャブル」の連邦特別捜査官の事務所の
ような雰囲気でしたね。


玄関の木枠とステンドグラスも創建時のもの。


レッスン室
ここを借りて1時間スタインウエイを弾いた私の顧客のピアノの先生は至福のときでした、
とコメントされました。


技術研修会はレンナージャパン社による講習会です。
レンナージャパン社は世界的に有名なドイツのピアノの部品メーカー、ルイス・レンナー社
の日本総代理店です。
最高級の品質で有名なルイス・レンナー社のハンマーはスタインウエイ、ベヒシュタイン、
グロトリアン、ベーゼンドルファー、ファツィオリ等の有名メーカーのピアノに採用されてい
ます。


レンナー社独自の工具類。
奥に映っている黒っぽいスーツの男性は星誕音楽堂の専属調律師の大藪さん。
スタインウエイの技術者であり、すぐれた技術を持っているのにとても謙虚な人柄です。


ハンマーヘッドにつかうフェルトです。
最低音から最高音にかけてハンマーは大きさが変わっていくのですが、これを88個に切り
分けて平坦な面を外側にして折りたたみ、


下記のようなハンマーにするのです。このため、先端部は強い張力がかっかっています。




講演するレンナージャパン社の社長でピアノ調律師の宿利さん。
大変判りやすい解説でした。