近畿修猷会総会   2020.11.14

コロナ過の中で開催された近畿修猷会の総会に行ってきました。
参加者60名、Zoomによるオンライン参加者30名。
福岡修猷会、東京修猷会などの各地区の総会は中止された中、近畿修猷会だけが開かれたそうです。

近畿修猷会の年度幹事は50歳を迎えた学年が当たり、今年初めて平成の年に卒業した通称”ガンガン
会”が勤めてくれました。


会場は梅田スカイビルの9階。
展望が素晴らしいです。


準備に忙しいガンガン会の皆さん。


会が始まって館歌斉唱。

https://youtu.be/bVv4Eh3k-b4
オンライン上に館歌が流され、司会者の指示のもと、全員心の中で歌詞をつぶやくのですが、これが意
外と胸を打ち、修猷館高校への想いが沸き立つのです。
通例の総会では経験したことがなかったことでした。

興膳 宏氏の特別講演
特別講演として昨年度の文化功労賞受賞の興膳 宏氏による「律詩の形成に至る道-中国文学理論研
究の一断面」の講演がありましたが、なかなかに難しい内容でして、特に漢詩独自の用語が漢詩になじ
みの無い人たちにとってはかなり判りにくかったことと思われました。

でも当のご本人が終演後、「私の講演は皆さんにとっては難解のようでして居眠りを誘うことが多々あり
ます」とおっしゃり、参集者一同のほっとするような笑いを誘いました。
いかにもまじめで己の研究にひたむきな学者の雰囲気が伝わってき、とても親愛感を感じました。
下記はウイキペディアの記事です。


興膳氏の用意された資料集ですが、8ページすべて掲載すると著作権法違反になるかも知れないので
その一部の2ページだけ紹介します。
各ページともクリックすると拡大されます。


2枚目のページで紹介されている「文鏡秘府論」のことは初めて知るもので大変興味をかき立てられま
した。
「文鏡秘府論」を興善氏は下記のように記されています。
「これは空海(弘法大師)が2年半ほどの在唐中に収集した詩文創作に関する種々のマニュアル書を帰
国後に整理編集して一書にまとめたもので、中国ではつとに失われた貴重な文献資料に満ちている」
「文鏡秘府論」は『弘法大師空海全集』(筑摩書房)に収められているというので、帰宅して調べたところ
同全集の第5巻 詩文篇に収められており、何と興善氏が訳注者だったのです。
いつか図書館で実物を見たく思っています。


講演が終了して総会が開かれましたが、来賓の修猷館高校館長と同窓会会長は「近畿修猷会だけが
総会やるんやけん、行かんないかんばい」と駆けつけてくださったのでしたが、お二人の修猷館高校と
生徒たちへの熱い想いがスピーチの端々からユーモアを交えて伝わってき、聞き惚れたものでした。

オンラインでスピーチを述べる各氏。
東京同窓会会長


福岡同窓会会長


近畿福中・福高同窓会会長


各クラブ活動の紹介も、いつもの例会でしたら酒席の喧噪の中でされていたものですが、今回は静寂の
中で紹介され、初めて各クラブ活動をじっくりと知ることができました。
画像は釣りクラブのものしか撮ってなくて、他のクラブの方たちご勘弁ください。


Zoomによるオンラインで参加してくださった人たちの画像(一部)です。

この中で今年、卒業して大学一回生となった女生徒(画像の上から3番目右端)のスピーチが素晴らしく、
「いつも後輩の前で語ることはあったけれど大先輩の皆さんの前で語るのですごく緊張しています」の
言葉とは裏腹な、堂々としているのに素直で率直な物言いの自然さが聞く者を魅了し、参会者全員が
静寂のもと耳を傾けていました。
総会に一緒したChakoさんは、あまりの素晴らしさに涙ぐんだそうです。

記念写真は区画ごとに撮影されました。
いずれ近畿修猷会ホームページで紹介されることと思います。




盛り上がった総会は予定を30分オーバーして午後5時に終了しました。
懇親会も無い総会ですが、今までには経験したことが無いような密度の濃い総会であり、参加者は深い
満足感のもと、岐路についたことと思われます。

窓から見る西の方角の淡路島からの日没が綺麗でした。


”ガンガン会”の皆さん、コロナ過の中で過去の例会のセオリーを踏襲できず、さぞかし苦労されたこと
と思います。
本当にお疲れ様でした。記憶に残るような総会を演出してくださり、心よりお礼を申し上げます。
私、肝心な年度幹事役”ガンガン会”の皆さんの集合写真を撮っておらず、皆さんの映像をここに紹介
できないのがとても残念に思っております。
ガンガン会の皆さんから画像を提供いただけたらすぐさま掲載させてもらいますので、お目にとまった
方は是非、ご協力をよろしくお願いいたします。