石清水八幡宮    2021.08.06

コロナ過で引きこもりの毎日が続いて外に行きたがっている家内が、石清水八幡宮に行かないか、と
言います。
エアコン故障で車での遠出はできないけれど、石清水八幡宮だったら電車で行けるし、森の中にある
から涼しいはず、と家内は言うのです。
私は考えもしなかった場所ですが、確かに石清水八幡宮だったら京阪香里園駅から電車で22分、石
清水八幡宮駅からケーブルカーで山上駅まで3分。
30分以内で行けるのですから宇治よりもはるかに近いです。
即座に行くことを決めた私たちは午前10時過ぎころに出かけて行きました。

石清水八幡宮ケーブルカー駅です。


下りのケーブルカーが到着するところです。

発着時刻は上りも下りも各時間帯0分、15分、30分、45分で、0分は乗客がいるときのみ運行します。

乗客は私たち以外では女性客二人だけ。


下りと離合するところです。


You Tube動画でご覧ください。
https://youtu.be/NpWQ_3Ve-d4

山上駅です。


地図をクリックすると各祠や名所の名称入り地図が出てきます。


左回りの参道は通行止めになっているので右回りの道を行きます。
大峯の玉置神社の参道が思い出され、懐かしい気持ちになります。


自然林の中なのですが、風が吹かないので少し暑いです。
でも樹木が好きな私たち夫婦はこの緑に心が癒やされるのです。


三の鳥居から入り、南総門を目指します。


南総門に着くと本社が正面に。本殿と記したいところなのですが、後述する理由で本社と記します。


総門から三の鳥居の方を振り返るとこのように。


南総門です。


本社は修復工事を経て立派ですが、南総門と神楽殿は茅葺き屋根が傷んだままです。
茅葺き屋根が修復されればこちらの方が歴史の古色蒼然さを感じさせていいのですが。


本社の楼門(国宝)


上空からの本社の画像
(ネットから)
私たちは左回りで歩きました。

石清水八幡宮は清和天皇のときに九州の宇佐神宮の神託を受けて京都の裏鬼門(南西)にあたる男
山の地に建てられたのですが、都の裏鬼門を守護する神社の代表格として鬼門(北東)の延暦寺とと
もに重要視され、都に近いこともあって皇族、貴族、武家などの信仰を一手に集め、八幡神社の総本社
である宇佐神宮よりも繁栄したようです。

特に源氏の武将、八幡太郎義家がこの神社で元服したことから源氏累代の氏神のような存在となり、
後の鎌倉時代、南北朝時代、戦国時代、江戸時代と武門の尊崇と庇護を受けてます。

しかし創建以来、幾度も焼失し、造営14度・修復17度に及んでいるそうで、現在の建物は徳川三代将
軍、家光が建てたとのこと。
江戸時代に貝原益軒が著した『京城勝覧』という洛外の名所をめぐるガイド書に5日目は「宇治に行く
道」、10日目は「八幡山に行く道」と記されており、平等院に参詣して続けて石清水八幡宮を参詣する
のが流行ったようで、同じように多くの人が訪れて、石清水八幡宮が山の上にありながら多くの火災
に遭っているのに、平地の宇治の平等院が一度も火災に遭わなかったことは奇跡のように思います。

廻廊(国宝)


楼門前廻廊の階段


左側が西総門。右側が西門(国宝)


本社の裏側の西寄りに校倉造の建物があります。江戸時代の創建。


その横に住吉社、一童社の社殿が。

一童社とは聞きなれない名前なのでウイキペディアで調べたら、学術神・遊芸の神様を祭っているそう
で、江戸時代の国学者達も篤く信仰し、近年は受験の神様として信仰されているとか。
天満宮みたいな存在なのでしょうね。
岡山の吉備津神社の一童社が有名のようです。
住吉社は重要文化財。

住吉社と北総門の間に生えるこの巨木はネットではクスノキ(楠)と記されてましたが、木肌と葉っぱの
かたちはクスノキではなくヒノキ(檜)ではないかと思います。
そばの石碑に文字が刻印されているのですが何と記されているのか判りませんでした。


この巨木の横に貴船社、龍田社が建っているのですが写真を取り損なったのでネットからの借用です。
今度、石清水八幡宮を再訪したらちゃんとした写真を撮ってきて置き換えます。


北総門(重要文化財)


若宮社と若宮殿社。いずれも重要文化財。


本社の東側にまわると東門(国宝)があるのですが、写真を取り損ねたのでこれもネットから。


東側を回って楼門への廻廊のところに出ます。


石清水八幡宮の国宝の建物の位置関係図


石清水八幡宮には13の国宝が存在することを同神社のホームページでも紹介されていますが、そのう
ち10の建物は本社内(黄色の所)の中です。
これで見ると本社の全ての部分が国宝であり、なぜ本社が国宝という表示がなされないのかが私には
解りませんでした。

またこの図で見ると国宝の数は9つですが、本殿と瑞籬(みずがき)が2つとして数えられているようです。
本社という名称も石清水八幡宮に行って初めて知ったのですが、私が今まで認識していた本殿という
名称についてもネットで調べたら私の認識が間違っていたことが解りました。

神社の建物を社殿と言い、社殿は「本殿」「幣殿」「拝殿」の3つから成り立っており、参詣者が参ること
ができるのは賽銭箱などが置いてある拝殿のみであり、拝殿と本殿を繋ぐ幣殿は神職のみしか入れな
いこと。本殿は最も神聖な場所なので一番奥に置かれていることなどです。

神社の建物を社殿というので石清水八幡宮は「本殿」「幣殿」「拝殿」「楼門」廻廊」すべての総称を大
社としたのでしょうか。

拝観時間
4月~9月  5:30~18:30
10月     6:00~18:00
11月~3月 6:30~18:00
12月31日~1月19日は不定