ウクライナ情勢とプーチン大統領

ロシアによるウクライナ国境における大軍の投入で連日、緊張の高まる報道がなされており、北京五輪
が終わる前にロシアの軍事行動が始まる可能生があるとアメリカ政府筋の声明まで出されています。

ロシアは本当にウクライナに軍事侵攻を始めるのでしょうか。

私は、ロシア大統領のプーチン氏は冷徹な計算ができる徹底した現実主義者だと前々から思っています。
現実主義者は得にならないことはしないもので、実際にウクライナに全面的侵攻をすれば4万人のウクラ
イナ国民の死亡、100万人近くの難民が発生する可能生があると言われており、中国を除く全世界の非
難を浴び、ロシアに対する激しい忌避を巻き起こしてその後の経済的交流も大幅に縮小され、ロシア経
済を危機に陥れる可能生のことを考えると、私はこの軍事的圧力はあくまでプーチン氏が自国に有利な
交渉に持って行くための手段のように思っています。

領土のほぼ全域が平原であるロシアは、モンゴル、ナポレオン、ヒトラーなどの外部勢力に侵略されると
いう歴史を持ち、特に第二次世界大戦では参戦国の中でもダントツの1450万人の犠牲者(2位のドイツ
280万人、3位日本230万人)を出すという塗炭の苦しみを味わっており、ロシア人のDNAの中に組み込
まれた外国勢力の侵略に帯する強い危機意識が、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)の加入を
何としてでも阻もうとしているのだと思われます。

ウクライナのNATO加入が阻止できなかったとしても最大限の安全保障の確約をNATOを構成する欧米
諸国から勝ち取ることをプーチン氏は意図しているのではないでしょうか。

今日の関西テレビの政治討論会でこのウクライナ問題が討論されたあと、「それにしてもトランプさんが
今、アメリカ大統領だったらプーチン氏はこんな強圧的な手段は取らなかったでしょうね」と言った橋下
元大阪知事の発言が印象深かったです。
何をしでかすか予測のつかないトランプ氏相手ではリスクが高すぎるとプーチン氏が判断すると橋下さん
は思われたようで、私と同じくプーチン氏を現実主義者であることを認めているように思いました。

プーチン氏は敵に回せば恐ろしい男です。
しかし、毛沢東やポル・ポトのような理想主義者、教条的主義者よりははるかに渡り合える政治家であり、
少なくとも大量虐殺などのことは起きないだろうと私は思います。