ジャズ入門の入門・・その1    怪人百面相
クリフォード・ブラウン

秋も深まってきました。秋の夜長といえばジャズですね。 今回は、初めてジャズでも聴いてみようかな・・と思っている人にお話
したいと思います。

ジャズでも聴こうかとCDショップへ行っても、あまりにたくさんあってどれを選んでいいか 分からない。ジャズの雑誌を開いても、
なんか知らない名前や用語
やアルバムの宣伝ば かりで役に立たない。
そこでついつい、近くにいるジャズ好き、ジャズマニア、ジャズ通と言われている人に尋 ねてみますよね。
これが最悪・・・。彼(彼女)のジャズ理論、ジャズ哲学の餌食になって、ディープなとんで もない世界に引きずり込まれます
。そして、「ふー、ジャズを聴く
とはこんなにしんどいも のか・・・」と、ジャズをもう聴かなくなります。これでは、秋の夜長をゆっくり
とジャズで も・・・という目的は達せられません。

ジャズ入門でまずつまづくのが、ジャズのもっとも特徴であるアドリブです。即興演奏とい
いますね。メロディラインを崩して、その場のひらめきで演奏していくアレです。これが、 最初はなにをやっているのかまったく
分からない。

実に退屈で聴きづらく感じるところです。セロリや納豆やブルーチーズのようなものです。 美味しいと思えるまでに時間がかか
ります。但し、一度好きになる
と癖になりますけど ね。
じゃぁ、どうするか。
アドリブのないメロディーが続く聴きやすいものから聴くのです。そういうもののひとつに 「ウイズ・ストリングスもの」があります。
言葉そのままで、スト
リングスの演奏をバックにサッ クスやトランペットを聴かせてくれます。そこで、お薦めのアルバムを・・・。
トランペットを聴きたければ
「クリフォード・ブラウン・ウィズ・ストリングス」 1955
テナーサックスを聴きたければ
「スタン・ゲッツ/クール・ベルベット」1960
アルトサックスを聴いてみたければ 「チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス」1949,50
これで決まりです。

秋の夜長にワインを片手に、ボリュームをやや絞って・・・。さぁ、どうぞ。