熊野への旅 ② 青岸渡寺の行者堂   2024.02.24

一晩明けてホテルでの朝食です。
カツラさんは同室のMahoさんと語り明かしたのでしょうか、眠そうな表情です。

今日は青岸渡寺まで高木亮英住職への表敬訪問を兼ねて、再建のなされた行者堂を見学に行くのです。


行く道すがら、ハナイさんとカツラさんから熊野修験の女性山伏・成田瀧英さんの話を聞き、そのひたむ
きな修行と素晴らしい人柄のことを聞いて、それは一度お会いしたいものだと思いました。
成田瀧英さんについては熊野新聞インターネット記事を参照ください。
https://kumanoshimbun.com/press/cgi-bin/userinterface/searchpage.cgi?target=202402280101


下記の画像はいずれも熊野新聞からの転載です。




そうしたら私たちが青岸渡寺の駐車場に着いたとき、直前に到着したばかりの成田さんに出会ったのです。
熊野新聞の記事を読むとハナイさんやカツラさんよりも一つ年下。
私の娘世代なのです。
女一休さんを思わせるような可憐で愛くるしい表情に有名な女優に会うような気持ちでした。


話に聞いていましたが、いかにも小柄で華奢なこの女性のどこに荒行に耐えられる肉体と精神が宿っ
ているのだろうかと思わせるような柔和さを持った女性でした。


高木住職は本宮大社で横綱照ノ富士の土俵入りがあるのでそちらに招かれて行って不在とのこと。
照ノ富士のファンである私も土俵入りを見たかったです!
代わってご子息の智英さんが竣工なったばかりの行者堂を案内してくれます。
明治時代の修験道廃止令によって行者堂も取り壊されたのですが、150年ぶりに再建されたのです。
110数年ぶりに熊野修験奥駈修行を復活させた高木亮英住職の悲願の再建だったと思います。
行者堂の規模としては日本一だとのこと。

青岸渡寺ホームページからの転載画像


案内してくださる副住職の高木智英さん。亮英住職のご子息です。

10年ほど前に高槻市の神峯山寺で修行されていたころに同寺の紅葉を見にロンドの会の仲間たちと
訪れたとき、境内を案内してくださったのですが、その頃は如何にも良家の御曹司という若者のイメー
ジだったのですが、久しぶりにお会いしてすっかり大人びておられ、言動にも立ち居振る舞いに落ち
き払ったものがあり、立派になられたものだと感銘を受けました。
お父上の亮英住職もさぞかし頼もしく感じられていることでしょう。



護摩法要の画像(青岸渡寺ホームページからの転載)






青岸渡寺は天台宗で始祖は伝教大師最澄ですが、真言宗の始祖、弘法大師空海の像も並んで祀られています。


上質のヒノキ材が使われたのでしょうね、木肌の美しさに目を奪われます。


行者堂の回廊床下には高木導師が奥駈修行で履き古した草履が吊られていました。


智英さんを囲んで記念撮影をし、ここで東京に戻るSibataさん夫妻と別れます。

青岸渡寺は我々熊野修験団の仲間たちにとっては精神的よりどころであり、心情的ふるさとなのです。