真実の愛とは リワキーノ 投稿日: 2025年02月03日 08:52 No.1481 【返信】


Quoraの記事です。
あまりにも美し過ぎるのでフィクションだと思いますが、ある女性にこの内容を送ったら感
動していました。
百面相さん、この話から一句は難しいでしょうか。

ある男性が美しい女性と結婚しました。彼は心の底から彼女を愛していました。彼女の微笑
みは彼の世界を照らし、その存在は彼にとってかけがえのないものでした。しかし、ある
日、彼女の肌に病気が現れ、次第にその美しさが失われていきました。彼女は毎日少しずつ
変わっていく自分の姿を見て、内心深く傷ついていました。

そんなある日、夫が仕事のために旅に出ました。しかし、帰り道で不運な事故に遭い、視力
を失ってしまいます。それでも夫婦の生活は変わることなく続きました。妻は心配しながら
も夫を支え、夫はいつも変わらずに彼女を愛しました。やがて時が経ち、彼女の美しさはさ
らに失われていきましたが、夫は盲目のため、そのことに気づくことはありませんでした。
彼は彼女を深く愛し続け、彼女もまた夫への愛を惜しみなく注ぎました。

しかし、運命は無情でした。ある日、彼女は病気に負け、夫を残してこの世を去りました。
彼の悲しみは言葉では言い表せないほど深く、まるで心の一部を引き裂かれたかのようでし
た。彼は葬儀が終わった後、この街での生活を終えることを決意しました。

共通の友人が彼を呼び止め、心配そうに尋ねました。「これからどうやって一人で歩いてい
くんだ?これまでずっと奥さんが助けてくれていたじゃないか。」その時、彼は静かに答え
ました。「私は盲目ではないんだ。私はただ、彼女のために盲目のふりをしていただけだ。」

友人は驚き、彼の言葉を待ちました。彼は涙をこらえながら続けました。「彼女が病気で変
わり果てた自分を私が見ていると知ったら、それがどれほど彼女を苦しめるか分かっていた
んだ。私は彼女の美しさを愛していたわけではない。私が愛したのは、彼女の優しさ、その
思いやりの深さ、そして何よりも私を愛してくれたその心だった。彼女の心を傷つけるくら
いなら、私は目が見えないふりをする方が何倍も幸せだったんだ。彼女をただ幸せにした
かった、それだけなんだ。」

彼の言葉に友人は声を失い、その場で涙を流しました。そして彼自身の目からも静かに涙が
こぼれました。

本当に愛するということは、相手の痛みを自分のものとして抱き、何よりも相手の幸せを願
うことです。時には、相手の欠点や苦しみに目をつぶり、ただその人の心に寄り添うことが
愛の形となります。美しさはやがて消え去るものですが、心と魂は永遠です。外見ではな
く、その人自身を愛すること。それこそが本当の愛の姿です。


愛の形 怪人百面相 投稿日: 2025年02月03日 12:22 No.1482 【返信】

リワさん

このストーリーは夫の妻に対する素晴らしい愛の姿を描いてますね。
感動しました。

ただ1点、夫の妻に対する愛はここに描かれていると思うのですが、妻の愛がどんなものかがよく分からないです。

妻は自分の容貌が崩れていくのが辛い。
それを夫に見られるのが辛い。
と思ったのでしょう。

確かに妻のプライドとしては辛いのは分かります。
しかし、夫が自分を見て嫌だと思うだろう、というのはあくまで妻の考えであって、夫に確認したことではないですよね。
きちんと確認すれば、夫は容貌は気にしなくていい、君という人間を愛しているのだから、と答えたでしょう。
もし、妻が夫の言葉を信じられないのなら、それは妻の愛情が足りないです。

ストーリーからは少し逸脱しますが、
私は、愛は常に相手の幸せのために行動するものだと考えています。
以前、ショートストーリーでも記載したのですが、極端な思考実験を考えました。

それは、相手が自分以外の人を好きになり愛するようになったらどうしますか?
というものです。
真に愛しているのならば、相手が別の人を愛することでより幸せになるのならば、それを応援するのが「愛している」ということだと思います。

そこまで考えて「あなたを愛しています」と、言えるのかどうか、ですね。
「自分が愛されているから相手を愛する亅
というのは真の愛ではなくて、愛という名の取引きでしかありません。

リワさんのストーリーの夫は私のいう愛を体現していると思います。
妻の幸せが、自分が妻を見なければいいというのであれば、自分は盲目という方にすればいい、という判断は正しいと思いました。
それで妻は幸せになったようなので正解でした。
しかし、夫が盲目であれば自分は幸せであるという妻の身勝手さも気になります。
夫の側からのストーリーなので、妻の心理をもう少し読みたいと思いました。

ーーーーーーーーーーーー
私のショートストーリーに添付した俳句です。

●愛は与えるそして与えるひたすら与える

字余りです。

Re:愛の形 リワキーノ 投稿日: 2025年02月04日 11:56 No.1483 【返信】

百面相さん

早速、内容の深く、考えさせられるお返事をいただき、ありがとうございます。

夫の妻に対する愛については貴兄は感動しておられますね。
ただ妻の愛はどんなものか、という貴兄の疑問が提示されており、そこで夫が妻の容貌の劣
化に感じていることを聞いてもそれを信じられないのは妻の愛情が足りないからだ、と記さ
れています。

ここでは妻の心理として二つのケースが想定されると思います。
一つは夫の言葉を信じない場合。
一つは夫の言葉を心底信じるが、自分の容貌がどんどん醜悪化していくのを愛する夫に見ら
れるのが耐えられない思いになっている場合。

前者の場合は確かに妻の愛情が足りないと言えるかも知れませんが、後者の場合は私は妻の
愛情が足りないとは思えないのです。

中国の歴史書『史記』の中に「刺客列伝」というのがあり、秦の始皇帝を暗殺しようとして
失敗した荊軻の話が有名ですが、私が深く惹かれる刺客に豫譲という人物がいます。
無骨そのものの男ですが、史記に残された彼の言葉に下記のものがあります。

「士は己を知る者の為に死して、女は己を説(よろこぶ)者の為に容(かたち)づくる」

誇り高い男は自分を理解し、認める人のためには死をもって報い、女は己を愛する(同時に
女も愛する)男の前では身を飾る、という意味です。

ずっと以前ですがヒグマに襲われて顔面に深い傷を負った女性がそれを苦にして自殺した事
件がありました。

私の友人男性が若き日に女性と道ならぬ激しい恋に陥ったとき、その女性は自分もやがて齢
を重ねて老人となったら容貌も老けてしまうが、その姿を見られたくないからそうなる前に
その恋人の前から姿を隠す、と友人に告げたことがありました。

女性は愛すれば愛するほど、恋人の前では自身の容貌を気にするよう、先天的に組み込まれ
ているようで、それはプライドの問題ではないと私は思うのです。

また以下の貴兄の”極端な思考実験”についてですが、

「真に愛しているのならば、相手が別の人を愛することでより幸せになるのならば、それを
応援するのが「愛している」ということだと思います」

これについては私の考えは恋愛の愛では無く、ギリシャ哲学やキリスト教でよく言われてい
るところのアガペーの愛ですね。
男性は女性に比べて比較的にこのアガペーの愛に昇華させる人もいるかも知れませんが、女
性の場合は絶対に無理と思います。

以下の貴兄の記述、

「 「自分が愛されているから相手を愛する亅
というのは真の愛ではなくて、愛という名の取引きでしかありません」

Quoraに乗った記事の男性は下記のように記されています。

「私が愛したのは、彼女の優しさ、その思いやりの深さ、そして何よりも私を愛してくれた
その心だった」

自分が愛されているからということを”何よりも”と表現しています。

以上、女性客が9割以上という接客業に半世紀の間従事し、一般の調律師に比べてその顧客
たちの多くとプライベートな面でも親しくなって様々な悩みを聞いてきた私の所見です。

Re:Re:愛の形 リワキーノ 投稿日: 2025年02月05日 07:37 No.1485 【返信】

「愛の形」へのF.Yukaさんの感想です。
(ヴァイオリニスト莉々歌さんのお母様で40代後半)

真実の愛とはについての記事やお二人のやり取り、早速拝見しました。
このお話を読んですぐに、私の好きなパトリス・ルコント監督の映画「髪結いの亭主」を思
い出しました。

主人公の男性が美しい容貌の女性を溺愛し結婚もするのですが、数年後奥さんは最終的に自
死してしまいます。初めて観たのは大学生のときで、あまりピンとこなかったのを覚えてい
ますが、今ではとても理解できます。

私も若い頃はオバサンが苦手で自分が将来オバサンになることを嫌悪していました笑笑(今
ではすっかり受け入れて楽になりましたが)

百面相さんと森脇さんお二人のお考えもとても納得させられましたが、やはり女性の本能的
に、好きな人の前では美しいままでいたいと言うのは誰でも持ち合わせている「さが」だと
思います。

この記事の夫が盲目のフリをせず真摯に奥さんに真実の愛を訴え続けたとしても、髪結いの
亭主の映画のように妻が自死を選んだ可能性は捨てきれないと思いますのでこの夫婦的には
ハッピーエンドかも知れませんね、、。

本能で言えば容姿の美しさに惹かれるのも人間の生存本能という「さが」だとは思うのです
が、常々容姿2割人間性8割位の割合で相手を賞賛するようにしておけば、相手の容姿に経年
や事故で変化があったとしてもお互いにここまで思い悩まないのでは無いかなぁと思います。

あと、先程のストーリは「ポンヌフの恋人」という映画も彷彿とさせました。こちらはカッ
プルの女性の方が弱視です。

森脇さんがおっしゃっていたアガペ―の愛とは異なり利己的な愛(若さゆえかお国柄かもで
すが、純愛には間違いないと思いますので、ご興味あれば観てみてくださいね。

若い頃に観たあとは気分が落ち込み、あまりもう一度観たくなるような映画では無かった記
憶ですが(撮影当初はもっとバッドエンドで終わる予定だったようなので一応ハッピーエン
ドかな)いまの視点でもう一度観てみようかなと思いました☺️

Re:Re:Re:愛の形 リワキーノ 投稿日: 2025年02月05日 07:41 No.1486 【返信】

カナダのユーナさんの感想です。
(30代前半の女性)

女性側の変わり果ててゆく容姿を見られたくないという気持ちについてですが、私は森脇さ
んの意見に賛成です。
愛しているから、美しく見られたいのです。どうでもいい人だったら、自分の顔が変わって
いくことを見られても何も思わないと思います。
しかしながら、結婚生活が長いと、どう見られても安心できるというものがあるのか、そん
なこといちいち考えて365日過ごしてられないというのがあるからか、あまり気にしなく
なる女性が多いように思います。
それはもしかすると、少しアガペーの愛へと段階が進んでいると言えるかもしれないと思い
ました。
(単にもう冷めてるだけかもしれませんが)

私はアガペーの愛は女性の方が強いのではないかと思います。
男性からDVを受けてても献身的にその男性を支えようとしたり、ヒモ人間を養うのも女性が
多いような気がします。それは見返りがなくとも尽くしたいというアガペー的愛と言えるの
ではないかと思いました。
百面相さんの本当に愛しているのなら別の人といっしょになることがその人にとって幸せな
らそれを願うべきというのは本当にそうだと思います。
相手の幸せの中に自分もいるのが一番嬉しいのは確かですが…。

旧来のご友人とこのようなお話ができるのはいいですね。
なかなか物事の核心に迫る話題を話せる友人は貴重で、百面相さんと森脇さんの関係がとて
もいいなと思いました。