“Dark Eyes Nathalie ” 投稿者:nalちゃん  投稿日: 9月17日(金)17時27分55秒

Callaoカヤオはペルーの首都リマの港です。太平洋に面したこの地は寒流の影響でちと
寒いのです。また、降雨量がきわめて少なく、郊外の多くの家には屋根がありません。砂
漠化しています。
家々には赤白赤の縦縞国旗が年から年中掲げられています。国旗を掲揚しないと罰則が
あるのです。
7月初旬、南半球では晩秋、初冬です。登舷礼の服装も冬制服。小1時間ほど甲板に立
ち続けますので鼻の頭や耳たぶがしみてきます。

艦首に立っている華の1分隊は、それこそ大変。時々波しぶきも掛かります。錨作業などを
担当するチームで、もっぱら力仕事。舫索をを扱ったり、内火艇を降ろしたり、甲板上での
作業を主としている、所謂甲板員です。

岸壁に近づくと「サンド・レッド」と、称する砂袋の錘の付いた細いロープを艦首に立って、く
るくる回し、勢いをつけ桟橋めがけて投げます。“
びゆ〜ん”と、弧を描き
“ぽっとん”と、岸壁に錘が落ちます。
岸壁ではそれを拾ってロープをたぐっていきます。ロープの先には眼環状の太い舫索端が
結んであり、それを岸壁の係留止めに引っかけます。1番舫が取れた後は、タグボートを使っ
て艦尾を押させ、艦尾からも同様にサンドレッドを投げ後部舫を取ります。
ペルー海軍基地内の岸壁です。音楽隊の他、人影はまばら、ちょっぴり寂しい気がします。

講釈が長くなりましたが、柴田クンの登場です。名古屋は大曽根の出身、サンディエゴ出港
後、何気私と濱ちゃんに、にじり寄ってくるのです。学生時代高飛び込みをやっていてアジア
大会にも出たとかで、えばってます。
Callao入港前数回ペルー国家斉唱の練習をします。歌詞の読み方を柴田クンが指導するん
です。第2外国語は、スペイン語を受講したとかで、ちんぷんかんぷんの我々には、ちょっぴ
り偉く見えます。
ところがどっこい柴田クン。アチャコチャの港でちょっとした騒動を巻き起こすのです。

ここでエンスンXP、自慢するわけではないのですが、他に自慢することがないので自慢します。
ペルー国旗は縦縞ですが、赤白横縞、チェリー・マークのオール・ジャパンのラグビージャージ
ーを着けるのです。国際試合にだけ着用が許されるオール・ジャパンの証し、ラガー憧れのユ
ニフォームです。そのお話は、柴田クンのちょっとした事件とともに、タヒチに入港してからとい
たします。

♪ Nathalie en la distancia tu recuerdo vive en mi ♪

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