関西の名門女学校・神戸女学院  by リワキーノ  2004/10/30

神戸女学院は関西に住まう人だったら知らぬ者はいない名門の女学校です。
典型的なお嬢さん学校と思われがちですが、ここの中等部の入学試験の偏差値は極めて高
く、女子中学生の進学校としてはトップにランクされるレベルの高さであり、大学も厳しいカリキ
ュラムが組まれていて相当勉強しないと単位を取り損なうこともあるという学問を重視する女
学校です。
これは今から15年も前の話しですが、レッスンと授業についていくのに精一杯で遊ぶ暇もなか
った、と音楽学部ピアノ科を卒業した顧客から聞かされたことがありました。
名実共に才媛の通う学校と言えると思います。

そしてその女学院(兵庫県では神戸女学院を略してこう呼びます)のキャンパスが素晴らしいこ
とは定評があり、前々から一度取材に行きたいと思っていたのですが、ホームページを立ち上
げた今年は是非にも、と思って同女学院音楽学部在学中の私の顧客に学園祭の整理券をお
願いしたのです。
そのお客さんは快諾してくれたのですが、何と、今年から学園祭に関しては整理券無しで外部
の人もフリーパスで入れることになったとのこと。
それだと大勢の人が殺到するだろうな、とキャンパスの佇まいを画像に写すのを目的としていた
私はいささか残念に思ったのですが、それも仕方あるまいと思って家内と二人で10月30日(土)
に西宮市にある同女学院を訪問いたしました。
そしたら混雑を気にしていた私の心配は杞憂でして、イベント会場を除けば、人も少なく、実に
静かに、そしてゆっくりとキャンパス内を見て回ることができたのです。
フリーパスになったことがあまり世間に知られていなかったのでしょう。

阪急今津線「門戸厄神」駅から西へ徒歩8分で神戸女学院の正門に着きます。

今津線は神戸線西宮北口駅と宝塚を結ぶ支線ですが、神戸女学院の他に清和大学・同短大、
関西学院大学・同中・高等部、仁川学園小・中・高等部、聖心女子学院小・中・高等部等と宝
塚に向かって沿線に多くの私学があり、朝の西宮北口駅は若者と小学生、中学生、高校生で
ひどく賑わい、なかなかに壮観な眺めです。

正門までは平坦な道なのですが、正門入ったところにあるキャンパス案内図をご覧になって下
さい。正門から近いところにある音楽学部の建物を除けば大半の建物は岡田山丘陵のだだっ
広い頂上に建ち並び、そこまでは結構な登り道が続くのです。

正門から音楽学部への緩やかなスロープと直ぐ側の山林。


キャンパスは岡田山の自然の山林の中にあり、キャンパス内の樹木の佇まいは大峯の山々の
ような奥深い森を思わせます。


緩やかなスロープをぐるっと廻ると正面に音楽学部の建物が見えてきます。


神戸女学院の音楽学部は設備が充実していることで有名なので内部の様子やどんなピアノが
あるのか見たかったのですが、関係者以外はご遠慮ください、と立て札が立っておりましたので
断念。(残念!)


左手の建物からはピアノの音が聞こえてきます。土曜日も練習に励んでいるのでしょう。




私は私の顧客や15年間のコンサートホール担当などで今までに出会ってきた神戸女学院音
楽学部卒のピアニスト、ピアノ教師と多く接してきて強く感じることは、知性的で聡明な人が多
い、ということでした。
だいたい、ピアノ演奏の技術をマスターするのには相当な知能も必要としますから、ピアニスト
に知性的でない人はあまりおりませんが、神戸女学院卒の場合は特にそれを感じるのです。
ここの音楽学部は他の音楽大学と違って入試のときにピアノ演奏の技量だけでなく、文学部と
同じ英語のテストを受けなければならず、その英語の能力もかなりのレベルのものを要求され
ますので必然的に知能的・知性的に高い人たちが入学するからなのだろうと思います。
ここの音楽学部を目指したかつての私の顧客だった受験生のほとんどが関西では進学名門校
で知られる高校に在学し、なおかつ高校時代に英語の特訓を受けていたことを私は知っており
ます。
画像便り欄に紹介した今月の「単なる飲み会」に初参加の佳墨さんも同音楽学部卒ですが、彼
女はピアノだけではなく、他のジャンルでも有能さを発揮するのを私は目撃したばかりです。

音楽学部のすぐ横の小径から岡田山丘陵への登り道となります。
女学院の学生は校門から上の学舎まで行くのを”登山”と言うそうで、高さ40メートルの標高差を
4年間”登山”するとエベレストを越えるとか。






登り切った所はデフォレスト記念会館


神戸女学院百周年記念事業の一環として建設されたそうで、院生研究室・講義室・学長室・事
務室等などがあり、地下は学生のためのロッカールームとなっているそうです。


その横を中・高等部の方へ行くと右手に図書館新館があります。

地上4階・地下2階の新館は、約25万冊の蔵書を収容。座席数は182席とのこと。

図書館旧館は英国風様式の内装で、とても落ち着いた雰囲気があります。(後日に撮影)


この図書館新館とアンジー・クルー記念館との間にシェークスピア園という可愛い庭園があります。


シェイクスピアの作品に登場する170種類の植物の中から、ブラックベリー、ラベンダー、オリーブ
など、日本の気候・風土に合う約100種類の植物が植えられているそうです。


さすが英語を重視する神戸女学院ならではの庭園だなと思いました。


アンジー・クルー記念館


アンジー・クルー記念館の前を行きすぎると左手に講堂・総務館が見えます。
ここで礼拝や入学式、卒業式などの式典が行われます。
なお、神戸女学院の建物の古い部分はここから1キロほど離れたところにある関西学院大学と
同じくヴォーリズ博士設計によるものです。


中に入ってみるとこのように。


正面入口には神戸女学院の標語「愛神愛隣」が掲げられています。


講堂内部はこのように。右手にパイプオルガンがあります。


長刀部の演技が行われており、キリッとした姿がステキでしたね。


後日に訪問して判ったのですが、講堂の背後の二階席にもパイプオルガンがあり、こちらは本格的なものでした。

女学院には礼拝堂にも小型パイプオルガンがあります。

再び外に出て、このような門をくぐると


左手がグランドになった広いところに出ます。


右手に広がる建物が女子の”灘中”と言われる最難関校、中等部&高等部です。


神戸女学院は中高一貫教育で高等部からは入れません。

グランドを挟んで向こう側に見えるのは体育館(旧)。


新体育館。


講堂はグランドから見るとこんな感じです。


そしてグランド左手奥に神戸女学院が紹介されるとき、必ず出る風景の渡り廊下が見えます。




銀杏の木は近づいてみるとこんな巨木です。


近くには藤棚もあるのです。見て下さい、支柱に巻き付く藤の木の凄く太いこと!
庭木に詳しいCapt. Senohや加奈陀隼人君 だったらおおよその樹齢を言い当てるのでは無い
でしょうか。


黄葉のころはこのような景色らしいです。(ネットから借用)


さあ、回廊の中に入ってみましょう。


中はこんなです。


体育館方向。


理学館に通じる方向。

回廊は途中で左に直角に曲がる分岐があり、こちらは講堂に通じます。


講堂横手の通路。琴部(そういう名の部かどうかは知りませんが)の演奏があるのでしょうね、
壁に琴がずらっとたてかけてあります。撮影に夢中になって引っかけて倒したらえらいことだぞ、
と思いながら横をそ〜ろと通りました。


そして講堂からイベント会場となっている中庭に出ました。ここだけが際だって賑やかです。


模擬飲食店など色々なコーナーがあり、中華料理のコーナーはチャイナ服を来た学生が可愛
らしいです。


家内がたこ焼きを食べたがったので買いましたが、これが美味しかった!


そしてなんと、女学院チアリーダー応援団の演技が披露されるところだったのです。


これは幸運としか言いようがないタイミングでした。


私は、チアリーダーと言ったら、運動競技の応援席でバトンを振り振り、宝塚歌劇のラインダンス
のようなパフォーマンスを繰り広げるものと思っていたのですが、神戸女学院のチアリーダーたち
は違いました。
器械体操のようなものを演じるのです。




様々なマスゲームのようなものを演じた後、最後には3組によるアクロバットが演じられました。


長く手を伸ばして支える仲間たちの頭上高くに羽ばたく女学院チアリーダーはジャンプして空中に
飛翔するのです!


そして着地はこのように。


私は目が点のようになりました。
この素晴らしきチームプレイに感動しました。
何人分ものの拍手大喝采をしました。

十分に神戸女学院のキャンパス美を堪能した私たちは2時間後、女学院を後にしました。
帰りがけにデフォレスト記念会館のすぐ裏にこのような祠があるのに気がつき、びっくりしまし
た。

同女学院が創立される前からこの岡田山に存在していた祠だったのでしょうか。
敷地内にあるのですから維持管理するのは当然、神戸女学院なのでしょうが立派に保存さ
れています。
キリスト教の学校なのに他の宗教も尊重するこのような姿勢は素晴らしいなと思いました。

神戸女学院卒の女性はほとんど例外無しに同校卒を誇りにしており、親、子、孫と神戸女学
院に通わせる例が多いと聞いてますが、キャンパスを見て回ってこんな素敵な環境だけでも
誰もが魅了されるだろうな、と思いました。
キャンパス内には女子高校生の姿が目立ちましたが、皆、神戸女学院を目指す受験生なの
でしょうね。