神戸女学院の学内ピアノリサイタル    2006.05.31

前に紹介したことのある西宮市の神戸女学院大学にやってきました。


私の調律の顧客であるK.ユミさんの学内リサイタルを聴くためです。
神戸女学院大学音楽部音楽科は4回生学生全員に音楽ホールでの独演リサイタルを義務づ
けております。今年は音楽部が創設されて100周年となる記念すべき年だそうです。


ちゃんとしたドレスを着、ホールの入り口にはリサイタルの案内となる標識のようなものも用意し、
演奏曲目を記したプログラムもそのリサイタルをする学生が自分で用意するのです。


曲目は下記のとおりです。

リスト   : ペトラルカのソネット 第104番
ショパン : 幻想ポロネーズ
ショパン : バラード 第4番 作品52

どの曲も全然気の抜けない難しい曲ですが、ユミさんの演奏は最後まで聴く人の緊張感を持続
させる見事なものでした。私は幻想ポロネーズはあまり好きじゃないのですが、彼女の演奏を
聴いてこんな良い曲だったのかと思ったくらいです。
最後のバラードも演奏会でしょっちゅう取り上げられる有名な曲ですが、ユミさんの演奏は改めて
この曲の魅力を再発見した感じでした。いずれの演奏も堂々としており、聴いていても安定度抜
群で、まだ音大を卒業もしていないのにたいした舞台度胸だと舌を巻きました。

演奏中は写真撮影を遠慮し、終わってお辞儀をする瞬間に写そうとしたのですが、ワンテンポ遅
れてしまいました。
ピアノはスタインウエイ。硬質ですが素晴らしい音の響きでした。調律も実に綺麗でして調律師の
名が気になったくらいです。
音楽部ホール

演奏会が終わってお友達との記念写真を何グループにも分けて撮影しておりましたので、私も加わ
らせてもらいました。


私もツーショットを。
またもやリワキーノは厚かましくも・・・なんて思わないで下さい。
どうぞご一緒に、とユミさんが言って下さったのです。


私が幻想ポロネーズはあまり好きな曲じゃないのに・・・云々をユミさんとお母様に話していたのを
側で聞いておられた美しいご婦人が口を押さえるようにして微笑まれたのですが、その方がユミさん
の大学における担当の先生でした。
「素晴らしい音をするスタインウエイですね」と言いますと、「コントロールがしにくい、結構弾きづらい
ピアノなんですよ」とその先生はお応えになり、「でもユミさんは上手に弾かれましたけれど」とも付け
加えられました。
本当に優雅で美しいご婦人だったので写真をここに紹介したいところですが、了解を得てませんので
断念いたします。

ウィリアム・ヴォーリズの設計による女学院の建物を背景にという私の要望にユミさんは応えてくださり、
屋外で写真を撮ることができました。


隣はお姉様?

いえ、お母様なのです。20代の娘が二人もいるなんて信じられない若々しいお母様です。

ユミさんにはお姉様もおられ、同じ女学院を今年卒業され、ついこの前、新人演奏会に出られたばかりでした。
前列真ん中のピンクのドレス姿が姉のトモミさん
その演奏会も充実した素晴らしいものでして、姉妹そろってこのような立派なピアニストに育たれたことにその
お家のピアノの調律を担当する私としては本当に誇らしく思います。