ドレスデンからの便り(2) by 北場 真澄 2007.04.05
遅くなってしまいましたが、写真をお送りします。Semperoperゼンパー・オーパー(ザクセン州
立歌劇場)の前で撮ったものです。時間が遅かったのでちょっと暗いのですが・・・。この日は、
シュターツカペレ・ドレスデンの演奏会があり、Beethovenの9番、プロムシュテットの指揮で、
絶対に聴きたい!と思っていたのですが、すごい人気で結局チケットを手に入れることができ
ませんでした・・・。残念!
この間の日曜日はひとつ本番があって、Beethovenの”悲愴”(ピアノ・ソナタの8番)を弾い
てきました。Beethovenの重要なピアノ曲を4回のコンサートにわたって取り上げるというシリ
ーズの1回目で、音楽学の先生のお話(解説)と、この日は初期のソナタということで2番、3番、
8番のソナタの演奏がありました。Beethovenの初期のソナタを弾くのは久しぶりで、最近まで
後期の曲を弾いていたので、その後期の世界から初期のBeethovenに戻ってくるとかなり新
鮮な感じがしました。やっぱりHaydnやMozartといった古典の延長線上にBeethovenがある
のだな、ということを改めて感じたし、逆に後期の世界が(様式的にも精神的にも)いかにロマン
派に近付いているかが良く分かります。でも同時に、初期の曲が様式的には古典であっても、
Mozartまでの時代の音楽とは全く違う、Beethovenの世界がすでにはっきりとそこにあること
も分かります。音楽の中で思考する、というか、それが後期になってくると哲学的な所にまで至
るのですが・・・。そういう訳で、私自身にとっても今回のコンサートは興味深かったし、色々と発
見がありました!
こちらは、この木曜日からイースター(復活祭)で、来週の火曜日まで大学もお休みです。
それでは、また!