10/10 2002掲載

Yoko レポート

 
 
 
Maine州(発音はメインではなくメーン。ボストンHPより)は、アメリカで一番北東に位置する
州で、ニューイングランド六州の内のひとつです。
8月初め、このメーン州にあるAcadia National Park(アケイディア国立公園)へ行って
みました。 Bar Harbor(バーハーバー)が中心となる町です。
 
カナダと国境を接しているこの州北部の夏は短く、バーハーバー辺りの旅行に最適なシーズン
は僅か5ヶ月足らず、5月下旬から10月中旬位まででしょうか。
美しい紅葉が散ってしまう頃、冬の間クローズしてしまうホテルや店の扉が閉まり始めます。
 
出発当日、朝早くに出かける予定が同行者の都合でお昼過ぎに・・・・・宮仕えの辛いところ。
13:30、いざバーハーバーへ。我が家からは約5時間半の道のりということは、今日はもう
どこも観光できないということですね。う〜〜ん、残念だぁ。が、事故を起こさぬよう安全運転
でまいりましょう。
 
我が家の近くには Interstate Highway95が通っています。この95は南はフロリダ半島
マイアミまで、北はカナダと国境を接しているメーン州のHoultonまで米大陸の東を縦断して
いるハイウェイです。ニューヨーク市やワシントンD.C.の中も走っています。
 
m01.jpg
 
ここで少し、アメリカでいうところのハイウェイについてご説明いたしましょう。
ハイウェイとは、連邦政府、州、郡が管理する道路のことで、市や個人の道路をハイウェイ
とは呼びません。
 
Interstate Highway(インターステイト・ハイウェイ)
  
  ハイウェイの基幹で、日本の高速道路に相当します。
  一桁二桁の番号で一の位が0のものは大陸横断ルート。南から10、20・・・90となって
  います。上の地図でオンタリオ湖の南をちょうど90が走っていますね。
  また、一の位が5のものは南北に縦断するルートで西海岸の5から東海岸の95まであり
  ます。それ以外の二桁のインターステイトは、これらの間を埋めるように走っています。
  三桁のものは都市部の環状線や都市のバイバスになっている百の位が偶数のもの。  
  インターステイトと他のハイウェイ、都市などの連絡道となっている百の位が奇数のものに
  別れています。
 
U.S.Highway(U.S.ハイウェイ)
 
   日本の幹線国道に相当。インターステイトを補完する道路です。
 
State Highway(ステイト・ハイウェイ)
 
   州道。日本の地方国道といったところ。
 
Secondary State Highway/County Highway
 
   日本の県道クラス。
 
上記のハイウェイナンバーには、North、East といった進行方向も併記されているので、自分
がどの方向へ向かって走っているのかが判ります。(参考資料:地球の歩き方アメリカドライブ)
 
 
 
インターステイト・ハイウェイは、上の図のように青色の標識となっています。
 
最初の地図の中でハイウェイの青い部分 Free Limited−Access Highway 
文字通り無料。Toll Limited−Access Highway(地図では緑色の部分)は有料
ですが、有料とはいっても75セントから2ドル程度の安さです。(今回通った区間は)
 
日本のように高速道路の料金が高いと、目的地まで高速を降りることなく進んで行かなけ
れば通行料がかかって仕方がないことになりますが、アメリカのようにほとんど無料の場合
どこで降りてもまたすぐ乗ってくればよい訳で、そのせいかどうかハイウェイを走っていても
レストランなどの施設が少ないようです。
その代わり、出口を出てすぐのところにハンバーガーショップやレストラン、ときにはホテル
などのLodging施設もあり、それがハイウェイ内の標識で案内されていますので、頃合を
見計らって一旦ハイウェイを降り、用事を済ませてからまた目的地へ向かって走ることにな
ります。
 
ではインターステイト95に合流しましょう。
ひたすら95を北上して行きます。因みに、ここマサチューセッツ州のセールスタックスは5%。
但し、食料品、一品が175ドルまでの服や靴には税金がかかりません。
これから入って行くニューハンプシャー州は、なんと、お買い物をしても税金なしです。
そしてメーン州は・・・・・忘れました。
 
メーン州を訪れるのは今回が始めてです。Pine Tree State といわれているだけあって
車のナンバープレートに松ボックリが描かれていたり、本当に緑にあふれている州です。
 
 
 
95沿いもひたすら緑。大きな町もハイウェイからはほとんど見かけることなく、車線もいつ
の間にか二車線に。(普通は四車線、三車線のところが多い) 道路工事をやっていてそれが
たったの一車線に・・・・・渋滞です。 道路工事が多いようです。
「税金余っとるんかい、メーン州!?」 この渋滞で一時間近くロスしました。
 
もう夕方です。だんだんお腹もすいてきましたが、バーハーバーでシーフードを食べたいので
ここが我慢のしどころ。幸いなことに、休憩した小さなサービスエリアのトイレ入り口に、飲み
物やスナック菓子の自動販売機がありましたので、クラッカーでお腹の虫を押さえ込むことが
できました。あぁ〜〜やれやれ。
 
Bangorという町で95を降りてバーハーバーアケイディア国立公園があるMt.Desert島
向かいます。勿論、橋で渡ることができます。
 
 
 
バーハーバーの町はずれに、カナダのノヴァ・スコシア行きのフェリー乗り場があります。
ノヴァ・スコシアとは「ニュー・スコットランド」の意。スコットランド系の民族が多い州で、ほと
んどが島。
ノヴァ・スコシア州、赤毛のアンの舞台として人気のプリンス・エドワード・アイランド州
ニュー・ブランズウィック州ニューファンドランド&ラブラドール州の4州は、アトランティック
カナダ4州と呼ばれており、カナダの中でも一番早くから開拓が始まった地域です。
 
 
さて、何とか道に迷うこともなく、宿泊ホテルへ夕陽が沈んだ直後に到着。19:53でした。
走行距離は279マイル(446km) 約6時間半のドライブとなりました。
アメリカのハイウェイも速度制限があります。このあたりでは55マイル(約90キロ)、65マイル
(約105キロ)の制限区間が多いようです。
 
 
 
 
二泊する宿 ”Atlantic Oakes By−the−Sea” どの部屋からも海が臨めるようになって
おり、私たちのお部屋は海に面した左側の建物2階。嵐のときは怖そうなほど海に近いです。
ホテルへチェックインしてお部屋に荷物を運んだ後、待ちに待った夕食のためバーハーバー
の中心へと向かいます。ホテル前には何やらシャトルバスらしき車が・・・・・
 
 
できるだけ車で町に乗り入れないように、このようなバスが運行されているのでしょうが、途中
何箇所ものホテルで乗客をピックアップして行くので町まで20分かかります。車で行けば5分
とかかりませんでした。滞在日数の短い私たちには時間がないので、もっぱら自分の車を利用
しました。
 
因みにこのシャトルバス(プロパン動力)は、アウトドア用品で日本でもお馴染みの”L.L.Bean
が創業90周年を記念して、メーン州に百万ドルの寄付を行った資金が基になり運行されています。
L.L.Beanの本店はメーン州のフリーポートにありますが、ここを年間300万人もが訪れています。
このL.L.Beanとアケイディア国立公園とが、メーン州の訪問者数を誇っています。
 
シャトルバスの路線は7ルートもあり、アケイディア国立公園の中をハイキングしてまわる人々
は、このバスを利用して目的地まで行き、帰りはまたハイキングの到着地点でバスに乗り、と
無理することなく自然の中で過ごすことができます。自家用車の通行が減れば環境保全にも
よいですね。
 
もう真っ暗なので辺りの景色もよくは判りませんが、地図を頼りにバーハーバーの町へと車を
進めて行きます。バーハーバーの町の駐車場、収容スペースはごく僅か。なんとか銀行のお客
様用駐車場を見つけて停めました。
夜の8時半。寒いこと寒いこと。半袖では震えがくるほどです。長袖のフリースジャンパーや
トレーナーを着込んでいる人も多いようです。お腹がすいているので今夜はすぐに座れそうな
そしてシーフ―ドを食べさせてくれそうなレストランを選び入ってました。
 
クラムチャウダー、カラマリフリット(イカのリング揚げ)、ホタテのグリルにクラムのフライ。
量が多いです。地ビールとワインでお腹は一杯!ホタテは小さくて焼きすぎでちょっとがっかり。
 
 
 
お土産に買って帰ったバーハーバー地ビールです。Aleタイプで右はブルーベリーでできています。
ベルギーでよく見かけるフルーツのビールに似ています。
 
参考までに、メニューで時々”Surf&Turf”と目にするのは、牛肉を焼いたものとゆでたロブ
スターが半々の量で一皿になっているもの。両方食べたい人にはお奨めかもしれません。
 
夜もふけてきたというのに人通りは多いです。お土産物屋さんやギャラリーも午後9時10時迄
開いています。今晩はとにかく寒いので、明日ゆっくりお店を覗くことにいたしましょう。
では、おやすみなさい。