3/12 2003掲載

Yokoレポ

冬のカナダPart1
 
 
12月25日
 
待望のホワイトクリスマスだが翌日からのカナダへの旅行のことを思うと、ちょっと不安。
予報では翌朝には止みそうだけれど・・・・・
 
旅行のとき、車に乗ってから 「これからどこへ行くんだっけ?」 なんて脳天気にいうことも
ある夫が、今回は熱心にヤフーでルートチェックをしている。こんなことは初めてである。
しっかりプリントして日にち毎にまとめて・・・・・なかなかやるではないか!
 
熟睡できずにうとうと。表の道路やアパート内を走る除雪車の音が聴こえる。たのもしい音。
 
 
12月26日
 
ちらついていた雪も出発時刻(7:50)には止んでいてひと安心。しかし積雪量はすごい。
カナダへの車での旅。総走行距離はどれくらいになるのでしょうか?
頑張って走ってもらわねばならぬ夫の車と中にいる夫。
 
 
 
一般道からインターステート95に乗ります。除雪はしっかりなされています。こういう道路の
除雪作業はどこがやるのかしら? 州でしょうか? 町? 
たったの30分の間に3ヶ所で事故車を目撃。きっとスリップしたのでしょうね。安全運転で
行きましょう! 慎重に慎重に。
道路は I−95から3号 → I−293 → I−89 と変わります。州もマサチューセッツから
ニューハンプシャー、バーモントへと進んで行きます。
 
 
canada01_1.jpg
 
 
♪ この道はぁ〜〜いつか来たみぃちぃ〜 そうです。ストウのトラップファミリー・ロッジへ
行ったときにも通った道です。交通量も少なく走り易い道ですが、積雪の後ではそうもいきま
せん。前を走る車が飛ばす砂まじりの雪でフロントガラスがあっという間に汚れてしまいます。
補充したばかりのウィンドウウォッシャー液が、すぐになくなってしまうほどです。
途中でウィンドウウォッシャー液を買いに入ったガソリンスタンドには、山積みのウォッシャー
液が。立寄った人は皆、購入しているようでした。雪道走行の必需品なのですね。
ついでに、ガソリンスタンド隣りのマクドナルドで軽く食事。時間がないときには便利ですね。
 
ストウ近くの積雪量は多いのですが、だんだん北に行くほど雪は少なくなってきました。
高度が低いのでしょう。I−89はシャンプラン湖の東側を走っていますが、この辺り雪は少ない
ようですね。
さぁ〜 いよいよカナダとの国境です。
 
 
さぁさぁ・・・・・ 赤いパスポートを掲げて 「カンコ―ですっ!」
2,3の質問のあとパスポートにスタンプを押してもらって、カナダのケベック州へと入って行きます。
国境通過時刻は12:45。 表示がフランス語と英語になっていますね。歴史的な話は省きますが
ケベック州はフランス語圏なので、この先道路標識はフランス語だけで表示されています。
 
カナダへ入ると家の作りもアメリカとは違うようで面白いですね。こじんまりとして可愛い感じがしま
した。国境の所では銀行が閉まっていたので、途中のお店でアメリカドルからカナダドルへ少々換金
しましたが、レートは当然の如く悪かった。
 
ひたすら第一の目的地、モントリオールへと車を走らせます。国境から一時間ちょっとで到着。
モントリオールでは時間の関係上 ”ノートルダム聖堂” のみ見学することに。
 
 
ノートルダム聖堂  Basilique Notre−Dame
 
1829年に完成した北米最大の聖堂、ネオゴシック様式。
コバルトブルーの照明で照らされた祭壇やステンドグラスが美しい。パイプオルガンは5,772本の
パイプからなる最大級のもので、度々コンサートが開かれているようです。
 
 
 
幻想的なコバルトブルー
 
 
 
ステンドグラスの絵で、なにが語られているのか・・・・・一枚一枚理解できると更に楽しめる
ことでしょうね。
 
 
 
日没。 明るいうちにオタワへは到着叶わず。
ヤフーで検索したルートを頼りにオタワの町へと進んでいきます。予約していたホテルへ無事到着。
 
妻     「あなたって、どこででも運転できて、すごーい!」
夫     「いやいや。ナビゲーター(私です)がいいからだよ!」
ふたりで 「はっはっはっ・・・・・」
 
時には、白々しいほどにお互いを誉めあうこと。夫婦円満の秘訣です!
 
オタワはカナダの首都でオンタリオ州です。オンタリオ州は英語圏とフランス語圏の境界にあたる
そうで、道路標識などは英仏両方で記されています。
 
宿泊ホテルのフェアモント・シャトー・ローリエ Fairmont Chateau Laurier は、まるで
お城のような外観で格式もありますが・・・・・過去の宿泊客の写真が廊下に貼りだされており、エリザ
ベス女王、古くはジョージ6世を始めとする英王室の方々、ジョン・レノンとオノ・ヨーコetc.・・・・・
朝食付きのお得な宿泊プランもあり、庶民の我々でも泊れます。元はシャトー・ローリエ。いつから
フェアモントの系列ホテルになったのでしょうか?レストランのカトラリーには ”CP Hotels” と刻印が
あり、カナダ太平洋鉄道系のホテルだった筈なのですが・・・スタッフの数が充分でない感じでした。
 
 
ホテルのロビーや廊下のそこかしこに、趣向を凝らしたクリスマスツリーが飾られていて
それは綺麗でした。それぞれのツリー脇には、そのツリーを提供している社名プレートが
立っています。これはご近所にあるデパート提供のツリー。
 
インターネットで予約したときに「部屋はエレベーターから近いほうがよいか、遠いほうが
よいか?」との質問事項があり、庶民の感覚で「近いとうるさいかしら・・・」と遠くの部屋を
希望していたところ、コの字形のほぼ端から端を歩くはめに・・・・・見事に一番遠い部屋!
夫 「徒競走ができそうなくらい長い廊下だぁ〜」 
歩いているときはちょっと後悔でしたが、お部屋に入って満足! 角のお部屋で眺めが
よかった。 正解、正解!!!バスローブがついているとリッチな気分になってしまう庶民
は私です。
 
今晩はホテルのレストランで夕食です。 盛り付けにも凝っている。おいしいけれどもかなり
しっかりした味付けでした。
 
きょうは438マイル、約700km走りました。
 
12月27日
 
オタワの朝です。
部屋の左手には国会議事堂が見え、正面のオタワ川を渡るとそこはケベック州・ハルです。
煙が出ているところはハルの町。ホテルと国会議事堂の間にはリドー運河があり、真冬は
凍結しスケートもできます。
 
 
 
 
きょうはまず ”National Gallery of Canada” カナダ国立美術館へホテルから徒歩
(約10分)で向かいます。カナディアン・アートは勿論のことヨーロッパ絵画も充実しており 
v.kさまのヨーロッパ歴史ロマンでもお馴染の ”ルーカス・クラナッハ”のヴィーナスも展示
されていました。この絵はその時期の展示案内の垂れ幕にも描かれていました。
 
canada01_8.jpg
 
ご覧のようにこの美術館は、自然光をふんだんに取り込んだガラス張りのモダンな建物です。
 
美術館の楽しみは中にあるお店を覗くこと・・・・・ここの”Museum Shop”は充実していまし
た。展示物に関連のものだけでなく例えば
 
 
カナダでも愛されているキティーちゃん!
 
canada01_10.jpg
 
流石はホッケーが盛んなカナダです。子供向けの絵本にもホッケーを題材としたものが多く
見受けられました。
 
 
 
カナダ国立美術館前には、ノートルダム聖堂がありました。厳寒のカナダ旅行の為に買った
防寒コートと耳あてをして。耳あて、或いは帽子は必需品です。ふさふさ先生ご愛用のあの
帽子があれば万全でしょうねぇ〜。カナダのお土産物やさんでは、あのタイプの帽子をよく見
かけましたよ。
 
ここからぶらぶら歩いてオタワ市民の台所といわれている ”Byward Market” (バイワード
マーケット)へ行ってみましょう。
 
 
旗が立っている建物がそうです。オタワ市民の台所とガイドブックで表現されている割には
小規模な気がした市場でした。
 
 
マーケットを出た所に止まっていた献血車。正面のお城のような建物が宿泊しているホテル
フェアモント・シャトー・ローリエです。
 
これからローリエ・ハウスへ行ってみることになりました。寒いし私は車でいきたいのですが
夫は 「近くだし、歩き歩き―」 と歩いて行くことに・・・・・
氷点下何度なのでしょうか?マイナス4,5度でしょうか?こう寒いと歩いているうちに体が
温まってくることはないのですねぇ。ますます凍えてきそう。体が冷えてるせいか口もうまく
まめりません。 「近くないじゃない。坂もあるし・・・だから車で行こうって言ったのに・・・」
と私。仲のよい夫婦でも、たまには口喧嘩のひとつやふたつみっつ・・・・・いたします。
 
やっと着いた(徒歩20分位)ローリエハウスは閉まっていてがっかりでした。外観の写真だけ
撮りました。
 
 
ここは、カナダを代表するふたりの首相、ウィルフレッド・ローリエ卿(1897〜1919在)と
ウィリアム・リヨン・マッケンジー・キング(1923〜1950在)が暮らした家で、中は当時のままに
保存されているそうです。
 
 
 
カナダの郵便ポスト。♪カナダからの手紙♪は出しませんでした!
 
 
 
ローリエ・ハウス前にあったリサイクルボックスです。分別回収に協力しましょう!
 
来た道を歩いて戻って、リドーセンターというショッピングセンターへ入ってみました。
230もの専門店を始め、ファストフード店、映画館も入っている大きなモールで、道を隔た
ところにあるデパート・The Bayともスカイウォークで繋がっていて便利。
 
 
左が The Bay。左手・前方奥がバイワード・マーケット辺り。
 
折角なのでオタワ川対岸の町、ケベック州ハルへも行ってみることにしました。
アレクサンドラ橋を渡ると、そこはもうハルの町。ガソリンスタンドがあったのでガソリンを
補充しておくことにしました。夫がセルフで入れてる間に私は窓をきれいにいたしましょう。
 
夫 「ねぇ〜 これ表示がフランス語でしか出てこないよ〜 よくわかんないんだけど?」
私 「適当、テキト― 」
はいっ、適当にやって、カードで無事っ、給油できたようです!
 
ハルにはカジノがあります。ドイツのバーデンバーデンのカジノの建物を想像していた夫は
あまりの違いにがっかり。ハルのカジノは1996年オープンの近代的、なんの面白みもない
建物でした。(車窓より外観のみ見学) 暗くならないうちに戻りましょう。
 
ホテルの駐車場へ車を入れて・・・・・
夫 「もうひとつのモールで、見たいお店があるって言ってたでしょう?これから行ってみる?」
行きますとも。こういう夫の心遣い、これも夫婦円満の秘訣です!
但し、”見学可”  ”購入不可、或いは要相談” というところが今後の課題でしょうか。
 
スパークス・ストリート・モールはカナダ最初の歩行者天国モールだそうでして、ゆったりと
両サイドのお店を見てまわれそうですが、生憎と閉まっているお店が多く(クリスマスが終わった
後のせいか)ちょっと閑散とした感じ。そして残念なことに私が目指していた銀製品と食器のお店
は、もうなかったのでした。店名は消され、中は改装の真っ最中でした。
気を取り直し、ちょっと洒落たクラフトショップを覗き、夕食をとるイタリアンレストランへと向かいま
したが、通り道の国会議事堂周辺のクリスマス・イルミネーションが綺麗でした。ここは春になると
オランダから贈られたチューリップが咲き誇り、また異なった美しさを見せてくれるようです。
何故、オランダから毎年チューリップの球根が贈られるのか、歴史秘話があるようですよ。
 
オタワの町には派手さはありませんが、紅葉も美しく、夏はリドー運河やオタワ川のクルーズも
でき、ちょっとひと息つける場所かもしれません。
 
明日はいよいよケベック・シティへと向かいます。(なんだか世界の車窓からふうになってきた) 

続きは・・・

TopPage