3/13 2003掲載

Yokoレポ

冬のカナダPart2  Part1はここ

12月28日
 
ホテルの朝食は種類も多く、クレープが焼いてあるところがフランス的で、もちろんパンも
おいしく充実していました。クレープにかけるのは、勿論カナダ特産のメープルシロップ!
 
きょうは、モントリオールまでは一昨日のルートを戻り、そこからさらに北東のケベック州
ケベック・シティまで行きます。ホテル出発10:50。
 
 
道路沿いに見えるのは、このようなサイロのある風景ばかりで荒涼としています。
小雪が舞い散るなか車内で聴くCDは、何といっても吉田兄弟の津軽三味線に限ります。
 
 
途中で入ったドライブイン。中に入るとき、出てくる人の為にドアを開けてあげていて、返って
きた言葉が ”Merci”。ケベック州になるとこうです。おふらんす語です。頼んだお料理が出来
てきて呼ばれるときも(セルフ・サービスのファスト・フード)フランス語の数字です。で、???
お昼は軽く済ませたいのでサンドウィッチかなにか・・・・・と列に並び壁のメニューを見上げ
ます。私に解るのはハムがjambonぐらいか・・・・・
 
妻  「あのPで始まるのは何?」
夫  「スペイン語で鶏がポジョだから鶏肉なんじゃない。」
とまるで連想ゲームの世界です。そういえばケンタッキー・フライドチキンの表示がケベック
では ”PFK” となっていましたね。ふつうは ”KFC” ですよね。
 
夫  「もうフランス語の二桁以上の数字なんて忘れちゃったな〜。ヴァンサンカンが25は
    覚えてるんだけど。」
妻  「それは私の母でも知ってますぅ〜。 婦人雑誌にあるもんね。」 
 
レジのおじさん、ドーナッツのお代を打ち忘れ、追加で1ドル7セントを要求されました。
えっと〜 この大きなエリザベスさんが25セントだからこのコインを4枚に、10セントは多分
これだわぁ〜 と渡すとおじさん怪訝な顔してお釣りをくれません。そうこうしているうちにおじ
さんは厨房へと行ってしまいました。え― お釣りは・・・後でコインをチェックしてみたら、私が
渡したのは5セントだったみたいでして、本当は2セント足りなかったのね。
おじさん、ごめんなさいでした!
 
ここでドライバーは夫から私に交代です。ちょっとはカナダでも運転してみたいではあ―りませ
んか!
 
 
Quebec City  ケベック・シティ  
 
 
ケベック・シティ到着16:07。もう日は沈んでいます。オタワとは日没時間が20分ほど違いま
した。今晩から二泊するホテルは ”Loews Le Concorde” ロウズ・ル・コンコルドです。
走行距離は286マイル、約460km
 
上の笑顔の雪だるま君は、ケベックのウィンター・カーニヴァルのマスコット ”Bonhomme”
ボノム君です。このカーニヴァルは、毎年1月下旬から2月中旬にかけて約3週間開催され
雪の町らしい様々な催しで盛り上がります。例えば、犬ぞりレースや人口氷壁のアイス・クライ
ミングなどなど。
 
ロウズ・ル・コンコルドホテルには、スキーを目的とした宿泊客が多いようでサウナやジャクジー
を利用した夫によりますと皆さん「一日中スキーで冷え切った体にはジャクジーが一番だよ!」
ということなのだそうでした。
私たちの部屋は26階、まぁ眺めのよいこと。眼下には凍ったセントローレンス川や公園が広が
っていて教会からもれる灯りが、なんとも幻想的でした。
 
 
私たちの部屋の反対側には旧市街を望みます。正面の緑の屋根はシャトー・フロントナック
ホテルで、この街のランドマークともいえるでしょう。シャトー・フロントナックの向こうに広がる
白いところは凍ったセント・ローレンス川です。このセント・ローレンス川はモントリオールから
の道中ずっとお付き合いしてきた川ですが、とにかく川幅が広く湖のように感じる程です。
そのセント・ローレンス川も、ここケベック・シティあたりでは幅が狭まっており、それ故に先住
民族のアルゴンキン族の言葉で「狭い通路」を意味するケベックと呼ばれるようになったそう
です。
 
夕食はロウズ・ル・コンコルドの最上階にある回転レストラン・ラストラルで戴きました。
お味よりも眺め、眺め・・・・・素晴らしい夜景を堪能できました。
 
明日はいよいよ旧市街の観光です。そして、少し郊外にも足を延ばしてみることにいたしま
しょうか・・・・・
 
12月29日
 
きょうは先ず、ケベック・シティの東、車で20分程のところにあるモンモランシー滝へ行き
ます。
 
 
 
 
真冬は、この絵葉書の写真のように滝が凍結してしまいます。落差は83mでナイアガラ
の滝よりも30mも高いそうです。ナイアガラの滝を実際に見たことのない私たちには
「えっ。ナイアガラの滝ってその程度なの?」が正直な感想でしたが、ナイアガラ瀑布の
場合は広がりの規模が違いますので、やはり迫力があるのではと想像しました。
 
 
この滝はモンモランシー川がセント・ローレンス川に注ぐところにできたもので、その河口
から滝の上まではケーブルカーが通っています。そのケーブルカーからの写真。
まだ完全凍結には至っていませんでした。
 
 
 
巨大な排水溝(?)から流れ出た水も凍っています。
 
 
 
滝の上に架かる橋から眺めたオルレアン島。(橋を渡ったところ)
この橋ができる1935年までは、ケベック・シティとの交通が確保されてなかったために
17世紀にフランス出身の農民達が多く入植した当時のままの文化や生活が色濃く残っ
ているそうで、のどかな田園風景が広がっているようです。
 
ここからは、王の道 ”Avenue Royale” を走り ”サンタンヌ・ド・ボーブレ大聖堂へ向かう
ことにしました。王の道は北米最古の道で、周辺には芸術家のアトリエも多いそうですが、
細い田舎道で行き交う車も少なく、そこをたらたらと進みます。
道沿いの民家の屋根が特徴的です。雪が多い地方なのでこのような形になったのか↓?
 
 
ここは ”Chez Marie” というパン屋さんで、昔ながらのパン焼き窯でパンを焼いているそう。
こういう建物が、この沿道には多く見受けられるのでした。
 
 
 
サンタンヌ・ド・ボーブレ大聖堂 ”Sainte−Anne−de−Beaupre”
 
北米カトリックの三大聖地のひとつで、教会の中には義足や松葉杖などが奉納されており、
足の病にご利益があるようでした。傍にはキリスト処刑の日の情景を大パノラマで再現する
サイクロラマ ”Cyclorama” がありましたが見学は省略。
次に向かった滝・キャニオン・サンタンヌは冬季見学不可でした。残念!
 
 
ケベック・シティの市街地は、大きく3つの地域に分けることができます。
 
part2_10.jpg
 
旧市街        ユネスコの世界文化遺産に登録されており、城壁で囲まれている
              崖上の街。地図では黒い線の内側にあたる。
 
ロウワー・タウン   旧市街の崖下に広がるセント・ローレンス川沿いの小さな街。
              お城のようなホテル、シャトー・フロントナックの下あたり。
 
新市街        旧市街の門から外に延びる近代的な街。
 
宿泊ホテルのロウズ・ル・コンコルド(地図左上)は新市街。これから門を通って旧市街へと
入っていきます。
 
 
後ろは”サミュエル・ド・シャンプラン”の銅像。シャンプランはメーン州のアケイディアでも
お馴染の探検家で、このケベック・シティの基礎を築きました。
右奥のフニキュラー乗り場から、崖下のプチ・シャンプランへと降りて行きましょう。
 
 
 
 
正面が旧市街と崖下のプチ・シャンプラン地区を結ぶケーブルカー ”フニキュラー”
 
 
 
フニキュラーを降りたところにある”首折り階段”。
 
 
 
プチ・シャンプラン通り。ドイツのローテンブルクをモダンにしたようなところ。
ギャラリー、カフェ、洒落たお土産ものやさん・・・・・覗いてみたいお店ばかりで魅力的な通り。
 
 
家の壁に描かれた絵と、クリスマスの時期によく見かけるキリスト生誕シーン。
 
 
 
旧市街に戻って。右にあるのは ”La Boutique de Noel” クリスマスグッズ専門店!
 
 
 
ケベックのノートルダム大聖堂 ”Basilique−Cathedrale Notre−Dame−de−Quebec”
この旅最後の”ノートルダム大聖堂”でした。
 
年の瀬のカナダ、特に緯度の高いケベック・シティは寒いこと寒いこと。もちろん雪も降ります
から歩道も滑って歩き難い。しかし、この時期はクリスマスの飾りつけもまだ残っていて綺麗!
雰囲気のある季節といえるでしょう。
もっと早く訪れていればよかった。紅葉の季節の美しさはさぞや・・・・・また来てみたい街、と
気持ちを残しながらも明日はケベック・シティを去らねばなりません。
  
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