5/19 2004掲載

信濃路を尋ねてー其の1 by 手打ち庵
 
今年もこの季節、つまりゴールデンウィーク明けの時期を待って、新緑探訪
のツアーに出かけました。今年は奇しくもYokoさんと同じ方面の信濃路。2
泊3日の旅です。
 
福岡組のりんりんらんらんはJALで、仙台からの駄才教授はANAで、そして
関西からのリワキーノ、歌華人&手打ち庵はのぞみで名古屋に集合です。
 

ここから、レンタカーで一路、信濃路へ。
 
久しぶりの再開に「わいわいがやがや」言いながら、まず向かったところは、江戸
時代の中仙道の宿場町の面影を残す「妻籠宿」。
 
まずは、腹が減ってはなんとやらで、駐車場のおじさんに「美味しい蕎麦屋はどこか」
と尋ね、早速腹ごしらえに。 
 
注文したのが、都会の蕎麦屋を想像して、1枚では少なかろうと、ざる蕎麦2枚重ね。
ところが、これの量が多いのなんのって、普通の2枚分で1枚。おまけにそばがきまで
頼んでしまって・・・ 旨かったけど少々食べすぎ。

 
腹ごなしに「妻籠宿」を散策すべーと。ここは、出来るだけ忠実に江戸時代の宿場を再現
すべく、当然電柱や現代風の店は全くなし。昔のままの面影を残す旅籠や木賃宿
、馬小屋などが軒を並べています。ツバメの巣が軒下にあるのも昔ながらの風情。

 
ここは、もっとも往時の風情を残した「寺下地区」
そして、郵便局にあるのは、郵便ポストではなく、書状収集箱。
 
名残惜しいが、道中長いので、本陣跡や脇本陣の見物は外からだけにして、次に
向かった先は、浦島伝説が残る「寝覚ノ床」。木曽川の急流と奇岩の景観を眼下に
望みつつ、浦島太郎は海岸で生活していたのではなどと議論をしながら、なにやら
怪しげな宝物館に。そこに展示されていたのはなな、なんと浦島太郎の釣竿??!!


 
寝覚ノ床を後にして、国道19号線沿いの薮原宿を左折して中仙道に別れを告げ、
野麦峠の近くを走り、乗鞍スーパー林道方面へと進んで行きます。
途中で、スーパー林道への入り口を見落とし、少し行き過ぎましたが、思い切って
引き返し、当初の予定通り、乗鞍スーパー林道へ。これが大正解。
途中の道の狭さにこれがスーパー林道か?と文句を言いつつも、白樺峠へ出たとたん
大歓声。 眼前に残雪を頂いた乗鞍岳。

 
そして、穂高連峰が飛び込んで来ました。



しかし、かっての山男としては
お恥ずかしいことに、この時はこの峰が穂高とは気がつきませんでした。帰宅してから
研究熱心なリワキーノ氏の指摘で判ったのです。実はこの峠から穂高連峰を見たの
は初めてで、ここから穂高が見えるとは思いもよりませんでした。手前の霞沢岳や六百山
に隠れて見えないものと思っていたのです。
 
夕刻の逆光線に映える神々しいばかりの乗鞍岳に皆、しばし見とれていました。
 
この白樺峠には美しい泉もあり、水芭蕉が咲いていました。

 
この美しい景色にも別れをつげ、乗鞍を観ながら、車は高度を下げ、「白骨温泉」へと
向かいました。
 
今夜の宿は「日本秘湯を守る会」の小梨の湯「笹の屋」。
 
九室しかない小さな宿ですが、玄関を入ると仄かな香のかおり。周囲は白樺林です。
 
そして、なんといっても、ここの特徴は白骨温泉独特の白濁したライトブルーの温泉。
まさに、秘湯の趣です。この露天風呂は貸切で。まずは女性陣が入りました。
 
おのこ達は少し大きめの内風呂へ。
 
温泉を堪能した後は、楽しみな夕食。みんなの顔がほころんでいますね。
 
献立は地元の食材ばかりで作られたもの。その一部をご紹介します。
まずは、山菜や岩魚、ヤマモモ、蜂の子、岩魚の卵などの前菜。

 
バラの花びら状に盛り付けられた馬刺し。
 
竹筒から注いでいるのは地酒。女二人でさしつさされつ・・・
 
信州といえば、やっぱり蕎麦。これは地元のそば粉で作ったそばがき。
 
岩魚と蕎麦の実の吸い物。
 
竹の葉でくるみ、味噌をつめ3時間蒸したという岩魚。実に手の込んだ料理です。
 
「こごみ」などの山菜の天麩羅。
 
そして、酒飲みに嬉しいのは地酒と地ビール。地ビールは「安曇野」という銘柄。
 
たらふく食べて、飲んだあとは、部屋に帰って宴会の続きです。歌華人と手打ち庵の
手品に皆さん、あっけにとられ、リワキーノにいたってはあまりのことに口をあんぐり。
手品が終われば、人生論や修猷時代の話題で夜も更けるのを忘れて語り合い
一日目が終わりました。
 
続く・・・・