5/15 2007掲載
ドイツ紀行 手打ち庵
其の3−ドレスデン編その2
さて、前回のレポートの最後に載せましたゼンパーオペラ劇場については、v.Kさんの著書「ドレスデンの落日と復活」
に一章を割いて詳しく記述されていますので、そちらでご確認頂くとよろしいかと思います。
ここは、広場テアータープラッツの東側にある宮殿レジデンツシュロスです。1530年の起工で、1960年代に改装され
ています。
大勢の人が並んでいるのは、この宮殿の中にある宝物室を見るためです。今回は残念ながら時間がなく見ることができませ
んでしたが、ザクセン王が収集したヨーロッパ屈指の工芸品が展示されているとのことです。
そして、レジデンシュロス前を通る電車。
ここもレジデンツシュロスの建物。
これは観光馬車、世界中どこでも良く見かけますよね。
そして、大道芸人。 銅像ではありません。
手に持っている容器にお金を入れてもらうのです。
広場テアータープラッツの南西側にはツヴィンガー宮殿があります。
チューリップが咲き乱れる広場側からの門をくぐって中庭に入ると正面には王冠の門があります。
宮殿内のこの建物には、「ゲメルデ・ギャラリー、アルテマイスター」と呼ばれる画廊があります。
さすがにこれを見逃す手はないと、あまり時間がありませんでしたが、駆け足で見ました。所蔵の絵画で最も有名なのは
ラファエロの「サン・シストの聖母」です。1754年にアウグスト3世が大金で購入したとのことです。
また、レンブラントもありましたし、地元の画家が描いたドレスデンの風景も多く展示されています。
これは、v.Kさんの本にも掲載されていますツヴィンガー宮殿の柱に施された装飾で旧約聖書外典に由来する物語を描いた
「敵将ホロフェルネスの生首を持つユディット」です。
さて、広場テアータープラッツ、そして隣接するシュロスプラッツから北へ行くとエルベ川に架かるアウグストゥス橋です。
これは、橋の中ほどから見る旧市街です。展望テラス「ブリュールシェ・テラッセ」の向こう側に聖母教会フラウエンキル
ヒェが見えます。
な、な、なんと、なぜか橋の半ばには、北斎の富岳三十六景の一部を切り出した看板があるではありませんか?
どんな意味があるのかは不明
ここは、さきほどアウグストゥス橋から見た「プリュールシェ・テラッセ」です。
右にエルベ川、正面に宮廷教会ホーフキルヒェとゼンパーオペラ劇場が見えます。
ゲーテはこの展望テラスを「ヨーロッパのバルコニー」と褒め称えています。
この建物はプリュールシェ・テラッセにある旧王室アカデミーでその切妻にはミケランジェロやレオナルドの名が掲げられています。
このあたり、つまり旧市街にある主な教会で聖母教会フラウエンキルヒェ、それに宮廷教会ホーフキルヒェを既に紹介しましたが、
近くにもう一つの教会があります。その名は、クロイツキルヒェ、つまり十字架教会です。フラウエンキルヒェの南側のアルトマ
ルク広場前にあって、1878年まではフラウエンキルヒェの母堂であったとのことです。幸いにも第二次大戦の戦火を逃れ、途中で
大幅な改修があったものの、1764−92年に建造された姿を残しています。
夕闇迫る頃、といってもこの時期夏時間のため、午後7時頃漸く陽が西に傾き、ドレスデンの町が夕日に照らされ始め、見事な
輝きを見せ始めます。
夕日に輝くエルベ川対岸です。
そして、夜の帳も下りて、ライトアップされた建物は一段と美しいシルエットとなります。
さて、学会の合間に駆け足でドレスデン旧市街を観光し、レポートしましたが、とりあえず、ドレスデンはこのくらいにして、
次回は歌華人こと、てんちゃんが歩き回ったケルンやアーヘンのレポートをお送りします。
ライン川流域編へ続く・・・