映画「ドレスデン、運命の日」 2007.06.26
”エルベの真珠” ”北方のフィレンツェ" "エルベ河畔のバロック” ”百の塔を
持つ都”と様々な形容をされてきたドイツの古都ドレスデンの空爆を描いた
映画「ドレスデン、運命の日」を昨日見てきました。
きっかけは5日前に頂戴したM. v. Kさんのメールでした。M. v. Kさんの夫君
は名著「ドレスデンの落日と復活」をものにされたドレスデンをこよなく愛する
方です。
M. v. Kさんがこの映画のことに気付かれたのはほんの偶然のことからで、
そのとき既に福岡での上映は終わっており、大阪で上映されていることを知
って同じくドレスデンに深い関心を抱く私に知らせて下さったのでした。この
映画は映画好きのk.mitikoさんもまったく知らず、私も初耳で調べたら上映さ
れているのは大阪梅田のナビオ内なのですがそこのマイナーな映画館でそ
れこそひっそりとやってたのです。
そして昨日映画を観てきた私は今、M. v. Kさんに深い感謝を感じずにはおら
れません。
それほど映画は素晴らしかったのです。いえ、ヨーロッパ有数の美しい町が
一夜にして灰燼に帰した悲劇の戦争映画を素晴らしい、という表現は適切で
はないと思いますが、よくぞこれだけ映画化できたものと思われるくらい、私
のイメージするドレスデンの空爆の悲劇とその後の復活した姿を重厚にそし
て格調高く描ききっているのです。見終わったときは呆然とし、涙が溢れて溢
れてしばらく座席から立ち上がれませんでした。
安易な反戦を主張することは好きではないのですが、この映画は女子供老人
が巻き添えを食って無意味に死んでいく戦争の悲惨さ、理不尽さを描いて余
すところがありません。まさに真の反戦の映画です。映画を見ながらどれほど
我が妻、息子、娘、孫たちをその中に見出し、胸が締め付けられる思いをした
ことでしょうか。
映画のシーンをパンフレットの中からいくつかご紹介します。
※画像はクリックすると拡大します。